(二)
文字数 333文字
家に帰ると翔太君がいた。マンションの私の部屋の前で、私のことを待ってくれていた。
「やっと会えた」
彼は私に気づくと、そう声を掛けてくれた。
翔太君と会うのはこれで三度目だ。先々週の週末に越川の街に行ったときにナンパされた。彼とはもちろん、そのとき初めて会った。
「なんかいいな、って思って」
それが口説き文句だった。若いときなら、そんなナンパは無視するところだった。しかし、私も明日でアラサーを卒業してしまう歳になってしまった。だからというわけではないが……、その、若い子の情熱的な誘いにほだされたというか、なんというか。しかし、ただの遊び男とは違う何かを感じたのだ。
もちろんそのときにはご飯を食べただけだった。そして次の週末、つまり先週末にデートをした。
(続く)
「やっと会えた」
彼は私に気づくと、そう声を掛けてくれた。
翔太君と会うのはこれで三度目だ。先々週の週末に越川の街に行ったときにナンパされた。彼とはもちろん、そのとき初めて会った。
「なんかいいな、って思って」
それが口説き文句だった。若いときなら、そんなナンパは無視するところだった。しかし、私も明日でアラサーを卒業してしまう歳になってしまった。だからというわけではないが……、その、若い子の情熱的な誘いにほだされたというか、なんというか。しかし、ただの遊び男とは違う何かを感じたのだ。
もちろんそのときにはご飯を食べただけだった。そして次の週末、つまり先週末にデートをした。
(続く)