第1話 カレーなる一族のモーニングルーティン
文字数 842文字
戦車から亀の子タワシまで、何でも政府に納める政商「逸菱財閥」一族、世間は彼らの事をカレーなる一族と呼ぶ。
そして、彼らには確固たるモーニングルーティンがあった。
○逸菱家の屋敷、午前八時
逸菱家の人々が食卓を囲んでいる。
いの一番に席に着く、当主の宗太郎。
スープカリーの湯気を見て目を細める。
席に着く三女のJK麗華。
威儀を正しくする宗太郎。
続いて席に着く、内縁の妻竜子。
威厳を示す当主の宗太郎。
席に着く次男健太郎。
いただきまーす。
しーん。
気まずくなる朝の食卓。
空気が読める、機転の利く健太郎。
あはは、あははは。
(一同、ぎこちない笑い)
華麗なる一族、逸菱家の朝はカレーで始まる。
それは、確固たる一族のモーニングルーティンなのだ。