11 迷い、傷つき、そして

文字数 6,976文字

 ちょうど日付が変わる頃、わたしたちの震えも治まった。雨はまだ降り続いていたし、風に至ってはますます強くなる一方だったけれど、わたしたちはもう(こご)えてはいなかった。湯で温められた身体は毛布に包まれ、おまけに蜂蜜を入れた温かいミルクまで振舞っていただいた。暖炉には、こんな時間にも関わらず、惜しげなく火がくべられていた。
 わたしたちは、助かったのだった。突如として目の前に現れた、女神のごとき二人の女性による、迅速かつ献身的な介抱のおかげで。
 ハスキルという少女が祖母と二人で暮らしている家の一階、食堂を兼ねる居間のソファの上で、ありったけの毛布で全身を覆われたクレー老師が眠っていた。
 覚悟していたことではあったけれど、老師はやはり熱を出した。
 というか、元々あった微熱が悪化した。胸の奥からこだまする不穏な風の音も、依然として鳴り止まずにいた。ただ、咳が治まったことだけは(さいわ)いだった。きっと、臓腑(ぞうふ)が温められたおかげだろう。
 わたしとルータとイサクは、揃って肩に毛布を羽織り、両手でマグカップを持ち、ソファのかたわらのカウチに並んで腰かけていた。
 少し離れたところに置かれた食卓の椅子に、ハスキルがこちらを向いて座っている。そして彼女とわたしたちのあいだに、腕を組んでどっしりと立つモニクの姿があった。二階で就寝中だという少女の祖母は一度も姿を見せなかった。彼女は耳がほとんど聴こえないらしく、わたしたちの急な訪問や一階の浴室で繰り広げられた騒動にも、まったく気がついていないということだった。
「なんとお礼を申し上げたらいいのか……」ルータが頭を下げた。「本当に助かりました。あなたがたは、命の恩人です」
 わたしとイサクもそれに続いた。床に頭が触れるくらい、深く。
 ハスキルは柔らかくほほえみ、なにも言わず首を振った。慌ただしく動きまわったおかげで、彼女の頬は()れた林檎のように紅潮していた。額や首筋には汗の玉もいくつか光っている。
 一方のモニクは、最初からなんにも変わらない様子で、いかなる反応も返さなかった。ただじっと老師の胸を見つめ、それからわたしたちの瞳を一人ずつ順繰(じゅんぐ)りにのぞき込んだ。
 ここで顔を伏せてしまっては、信用へと至る橋が架けられなくなる。そんな危機感と覚悟を抱きながら、わたしたちは彼女の無言の審査に(のぞ)んだ。
 しばらくすると、彼女は腕を解いてやれやれといった具合に肩をすくめた。そして近くの椅子を引っ張ってきて、それに前後(ぜんご)逆向きにどかっと座り込んだ。
「どうやら、ずいぶん世間知らずのようだね」
 太く落ち着いた声でそう言われて、わたしたちはどきりとした。どう応じたらいいものかわからず黙りこくっていると、モニクはそこで出し抜けに、かすかな笑みのようなものを見せた。
「そう緊張しなさんな。うちみたいな施設には、年がら年じゅう、なにかしら訳ありの人らが訪ねてくるもんなのさ」
 わたしはちらりと窓の外を見やった。カーテンの隙間から、野原の向こうに立つ礼拝堂のシルエットが垣間見える。
「ま、そのなかでも、あんたらは特に変わってるけどね」
「もう」ハスキルが苦笑して、大きな背中をぱちっと叩いた。「モニクったら。みなさん、どうかお気を悪くしないでくださいね。この人はいつもこんな調子なの」
「いいえ」意外にも、イサクが真っ先に首を振った。「なにも気にしたりなんかしません」
「そう」にっこりと少女は笑った。「なら良かったです。……ところで、みなさんは」
 そら来た。
 と、わたしたちは密かに身をこわばらせた。
「ご病気のかたや、あんな大荷物を抱えて、いったいどちらから――」
「まぁいいよ」
 少女が言い切らないうちに、モニクが右手を宙に挙げた。少女もわたしたちも、その大きくて分厚い手のひらに思わず目を奪われる。
「とりあえず、一つ。さっさと正直に答えな」彼女は厳しい声で告げる。「あんたたち、追われてるのかい」
「いいえ」言われたとおりにルータが即時こたえた。
「その心配はありません」続けてわたしが言った。
 モニクはふんと小さく鼻息を吹き、ハスキルはほっと大きく息を吐いて、互いの目を見あわせた。
 いっとき、沈黙が充満した。
 薪が()ぜる音だけでなく、室内の各所に灯された燭台の火がちりちりと揺れる音さえ、雨風の音の隙間を()って聴こえた。
 薄い桃色の寝巻の上に厚手の白いカーディガンを羽織ったハスキルは、椅子にちょこんと腰かけたまま、両手を膝の上でしっかり握り合わせていた。
 そしてふいに胸を反らせて深呼吸し、改めてわたしたちの方へ向き直った。
「あの。それじゃ、みなさんは――」
「無駄、無駄」
 突然モニクがぶんぶんと手を打ち振った。まるで、その手のひらに書いてあるようだった――


 わたしたちは顔から火が出る思いで、ぎゅっと肩身を縮こませた。
 まったく、なんという傑物(けつぶつ)と出逢ったものだろう。
「そんなら、もう一つ訊くよ」ゾウの鼻のように長くしなやかな両脚を前に投げ出して、モニクは有無を言わせない迫力で問いかける。「これから行く当てはあるのかい」
「それはあります」再びルータが即答した。
 イサクとわたしは、一瞬戸惑いはしたけれど、すぐにそれに同調して見せた。そう、行く当てがないわけではないのだ。以前にも話に出たように、当面はどこかの宿にでも泊まればいいんだから。
「ふぅん」いかにもなにも信じていなさそうに、モニクは鼻を鳴らした。「だったらいいんだけど。ねぇ、ところでさ。そうなると、このじいさまもやっぱり一緒に連れてくわけ?」
「それはもちろん、はい。祖父も一緒に……」ルータがおずおずとこたえる。
「殺す気?」
 微塵も顔つきを変えないまま、モニクが一言発した。
 わたしたちのあいだに戦慄が走った。
 ハスキルもまた当惑した表情を浮かべ、大きな女性の横顔を見あげた。
 音を立てずに腰を上げると、モニクは再び腕を組んでわたしたちの前に立った。
「あんたたちがこれからどこへ行くつもりなのか知らないけどね。たとえそこへ医者を呼びつけて来てもらったって、もうそんな程度の処置じゃ、この人は助からないよ」
 思いきり横っ(つら)を殴られたように、わたしたちは一斉に老師の方を振り向いた。
「あの、それは、どういう……」絡まる舌を解きながら、わたしはたずねた。
 ぐんぐんと大股で数歩進み出ると、モニクは老師のそばにひざまずいた。そして幾重にも重ねられた毛布の上から、そっと彼の胸に手を置いた。
「いいかい。こいつはただの風邪なんかじゃない。肺炎だ」老師の息遣いに見入りながら、彼女は断言した。「これまで、いったい何万、何十万、何百万の人たちが、こいつのせいで命を奪われたと思う? それもこれも、あたしたち人類が、長いあいだこいつらの進行を食い止める手立てを持たず、ただ指を(くわ)えてお迎えが来るのを待つことしかできなかったからだ」
 床に膝をついてもなお高くそびえる彼女の背中を、わたしたちとハスキルは口をつぐんで見つめた。まるで、大きな山や大樹を見あげるような心持ちで。
「だが今は違う。時代は変わった」モニクは立ち上がり、わたしたちを静かに見おろした。「抗生剤ってものが開発されたのは、ほんの二、三年ほど前のことだ。でもその数年のあいだに、かつては息も()()(もだ)えながら死んでいったはずの患者たちが、どれほどの(かず)救われたことか」
 ルータの肺が大きく膨らむ音が聴こえた。イサクが小さく鼻をすすった。わたしは自分のまぶたの(ふち)に水滴が溜まるのを感じた。
「世間知らずを責めるつもりは、別にないよ」ため息混じりにモニクはかぶりを振る。「知らなくていいことの方が多いくらい、ろくでもない世の中でもあるからね。でも時には、知っておかなくちゃいけないことってのもある。抗生剤の投与による治療は、きちんとした専門的な環境で、時間をかけてやらなくちゃいけないんだよ」
 わたしたちはそれぞれに顔を上げて、まっすぐ彼女を見つめた。その厳しくも温かい、澄んだ緑の瞳を。
「……はぁ、まったく。素性を明かすつもりのなさそうなあんたたちに、こんな話をしてやるいわれは、ないと言えばまったくないんだが」言いながらモニクはハスキルの背にその身を寄せ、手のひらをふわりと少女の頭に載せた。「でもまぁ、茶飲み話の代わりに話してやるとだね。あたしは昔、この子の両親に命を救われたことがあるのさ」
 ハスキルがそっと手を伸ばし、降ろしてある方のモニクの手を握った。その小さな蝶のような手を優しく握り返すと、モニクはわたしたちに語って聞かせてくれた。


 ハスキルの父と母は、両者共に人々を教え助ける〈イーノ神教〉の伝道士であり、それと同時に正式な資格と技能を持つ医術士でもあった。大陸各地の紛争地帯や貧困地域を巡っている二人は、そのため一年の半分近くを諸外国で過ごすのだという。
 わたしたちが押しかけたこの時も、ちょうど二人は医療支援事業を主導するために大陸南方へ赴いたばかりで、この次に帰ってくるのは年が明けてからになるということだった。
 かつては業界でその名を知らぬ者はない一流の傭兵だったモニク・ペパーズが二人と出逢ったのも、そんな現場でのことだった。
 五年前の冬の盛り、大陸北東部ラドゥ王国領内で起こった紛争の地での出来事だった。戦闘で重傷を負い、その際に得た感染症によって長らく生死の境を彷徨っていた彼女は、救世隊の医療班の指揮を執っていたハスキルの両親たちによって、まさに命を救われたのだった。
 一匹狼ではあったが、元々が忠義に(あつ)い性分だった彼女は、快復すると二人の私的な護衛と助手を自任するようになった。医療の知識どころか、他人と生活を共にするための常識にも乏しかった彼女ではあったが、恩人夫妻と気心を通い合わせ、一緒に暮らし旅するうちに、それまでまったく縁のなかったさまざまな世界の物事を数多く知り、学び、吸収していった。またそれと共に、人間性の面においても、彼女は以前よりもずっと自分自身のことを誇りに思えるようになっていった。彼女は金のために人を殺めることを、金輪際やめた。
 孤児として生きてきたモニクにとって、二人の伝道士は実の親以上にかけがえのない存在になっていったが、それは夫妻にとっても同様だった。次回の帰国時、二人は自分たちの家にモニクを連れて帰った。
 そうして彼女とハスキルは、初めて顔を合わせることになった。二人はすぐに打ち解けあい、無二の友人、いや、年の離れた姉妹どうしになった。
 それまでは一人で家に残される娘を、その祖母が一人で世話してくれていた。しかしモニク一行が帰宅した時には、老いたる祖母の聴覚はほぼ失われつつあった。これでは、やがてどちらがどちらの世話をしなければならなくなるのかは、明白だった。
 そこで一も二もなく、モニクがこの家と少女たちの守護者となることを買って出たのだった。この役目を全うするために自分のこれまでの歩みはあったのだと、彼女は確信した。誰よりも大切な人たちが誰よりも大切にしている存在を、自分がこの手で護るのだ。
 夫妻は彼女に深く感謝した。そしてそれ以降も、寂しさと罪悪感に毎度(うし)ろ髪を引かれはしつつも、安心して娘を家に残して救援活動を継続することができるようになったのだった。……


「因果なことだけどさ」モニクが再び老師に目を向けた。「いくつかの医療現場で、あたしは何度も目にしてきたよ。この人とおなじ病気で、苦しみ(あえ)ぎながら亡くなっていく患者たちの姿を。そしてまた、それを救えずに打ちのめされる先生がたや医療従事士たちの姿を」
 彼女は遠くを見るよう目を細めた。そして続けた。
「だから、新薬の効能が確認されたあとの現場の喜びようも、よく知ってる。今ではね、手を打つのが早ければ早いほど、患者の苦痛も取り除いてやりやすくなったし、うまく運べば完治だってじゅうぶんに見込める時代になったんだ。なぁ、あんたたち……」
 ちょうどそこで、柱時計が鐘を一つ鳴らした。
 その音が消え入るのを待って、モニクは言った。
(かね)はあるのかい」
 わたしたちはうなずいた。このことは、すぐにそのままの意味で信じてもらえたようだった。
「よし」モニクは言った。「これから医者を呼ぶ」
 その言葉を受けて、当然わたしたちは動揺した――のだけど、今度もまた、突き出された大きな手のひらに制圧された。
「静かにしてな」
 そう言い残すと、モニクは足早に玄関の方へ向かった。ハスキルがすかさず後を追い、傘を手に取って差し出した。しかし彼女はそれを拒み、雨合羽のフードを目深に降ろすと少女にほほえみかけた。
「すぐそこだ。(ひと)(ぱし)りして行ってくるよ」
「気をつけてね」ハスキルは心配そうに言い、広げかけていた傘を畳んだ。
「あ、あの!」
 ようやく緊縛を解かれたかのように、ルータが勢いよく起立した。わたしとイサクも、それに続いた。
「いいから座ってなって」モニクが一喝した。「今さらうろたえるんじゃないよ。いいかい、これからお呼びするのは、あたしらと古い付き合いのある御方だ。誰より信頼が置けるし、腕は確かだし、仕事も早い。市中にご自分の病院を構えておられる名医のなかの名医だ。それに――」彼女はそこで声の気迫を一目盛りぶんくらい落とした。「それに、患者がどこから来たどんな人間であろうが、そんなことはこれっぽっちも気にしないお人だ。……どうだい、安心したかい」
 座れと言われたけれどどうしても脚を曲げることができず、ただ怖気(おじけ)づいて立ちすくむすばかりのわたしたちに、彼女は(さと)すような口調で語りかけた。互いの意思をたしかめあう代わりに、わたしたち三人は互いの肩を寄せあった。
「……はい」代表してルータがこたえた。
 それを見届けると、モニクはくるりと身を翻して外へ飛び出していってしまった。
「あの。いったいどちらへ……?」
 わたしはハスキルにたずねた。気づかないうちにわたしの肩から落ちてしまっていた毛布を拾い上げ、それを微笑と共にわたしの手に持たせてくれながら、彼女は説明してくれた。
 モニクが向かったのは、この家と礼拝堂のあいだに横たわるあの大きな建物だった。それは、やむを得ない事情によって行き場を失ってしまった女性たちばかりが勤める、縫製工場(ほうせいこうば)だった。ハスキルの両親たちが有志を募って(その有志のなかには、これからやって来る医師も名を連ねているという)始めた事業で、現在の責任者はモニクその人が務めているのだという。
 その建物の事務所には、〈鉱晶伝報(こうしょうでんぽう)〉の機器が備えつけられてあった。
 イーノの結晶である鉱石〈アリアナイト〉を加工した機器に個別の波動周波数を刻印し、それらを共鳴させることで遠隔地どうしでの文書の伝達を可能にする交信装置だ。モニクはそれを使って、タヒナータの街から医師を呼ぼうというのだった。
「こんな時間に、ご迷惑ではないのでしょうか」
 わたしが暗い顔をしてつぶやくと、ハスキルは屈託のない笑顔を浮かべた。
「鉄人。それが先生のあだ名です。名付けたのは、わたしの両親です」
 可笑しそうに彼女が言うので、わたしたちもつられて表情を緩めた。
 その拍子に力が抜けてしまったのか、がっくりと膝を折ってイサクがカウチにへたり込んだ。
 とっさに兄がその体を支える。
「大丈夫か?」
「……うん」
 そうこたえはしたものの、イサクの顔は月夜の砂漠みたいな色をしていた。
「ご無理をなさってはいけません」
 さっと駆け寄り、ハスキルがイサクの手から空のマグカップを取り上げた。
「どこか具合悪い?」わたしはイサクの背をさすった。
「ううん……平気」
 手のひらを額に当ててみると、たしかに熱はなかった。心拍数や息遣いも、一応は平常の範囲内。ただ、酷く疲れているだけみたいだった。
「ちゃんとした寝床をご用意できなくて、心苦しいですけれど」ハスキルは申し訳なさそうにわたしたちを見渡した。「どうぞ、今夜はここでお休みになられてください。礼拝堂には簡素なベッドがいくつかあるにはあるんですが、ここはせっかく温まっていることですし、おじいさまのおそばについていて差し上げたいことでしょうし……」
 肩に掛けていた毛布を降ろし、軽く畳んで妹の膝に載せると、ルータは背筋をぴんと伸ばした。そして深々とこうべを垂れた。
「どうもありがとう」彼は声を震わせた。「心から感謝します、ハスキルさん。あの、僕は……僕らは……」
 少女は彼の腕にそっと手を触れ、首を横に振った。蝋燭(ロウソク)の火を映してきらきらと輝く髪を揺らすその姿は、どこからどう見ても天使そのものだった。
 世界のすべてを呪いたくなるほど(すさ)みきっていたわたしの心が、今、この瞬間、この少女の御前(みまえ)で、隅々まで癒えてゆくのを感じた。
 わたしたちは迷い、傷つき、そして見出されたのだった。
「わたしたち、まったく幸運でした」胸に思うままを率直に言葉にして、わたしは言った。「あなたに――あなたたちに――出逢えて」
 少女は(つぼみ)がぽんと開くような照れ笑いを浮かべた。
 直後、玄関のドアが音もなく開いて、モニクが姿を見せた。
「今から来てくれるってさ」
 かぶっていたフードを脱いで、彼女は言った。
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登場人物紹介

◆リディア


≫『独唱編』シリーズの主人公/語り部。人に見えて人に非ざる、ある謎深き一族の末裔。数少ない同族の生き残りであるルータたちと共に、広大な森の奥地に隠遁している。絵を描くことがなにより好き。

◆ルータ


≫リディアとおなじく、現生人類とは異なる神話的な一族の末裔。穏やかで飾らない人柄だが、責任感は誰より強い。大変な読書家。

◆イサク


≫ルータの実妹。リディアとは物心つく前からの親友どうし。かなりの人間嫌いで普段の言動も素っ気ないが、動物や自然を愛する心はとても深い。共に暮らす祖父の身を常に案じている。

◆テンシュテット・レノックス


≫ホルンフェルス王国の名家レノックス家の長子。〈想河騎士団〉副団長の立場にあるが、国王の命を受けてある調査隊の長を兼任する。子供のように穢れなき心の持ち主で、古代神話の謎を解明するのが積年の夢。

◆ヤッシャ・レーヴェンイェルム


≫ホルンフェルス王国軍人。平時は一個精鋭歩兵部隊を指揮するが、現在はある調査隊の副長を兼務する。家柄も発顕因子も持たない身でありながら、その傑出した実力と戦歴の故に国王の寵愛さえ受ける。

◆〈アルマンド〉


≫三年ほど前にホルンフェルス王国が建造に成功した、史上初の完成体カセドラ。同国軍の主力量産型巨兵として、また現世界最強の巨兵として、広くその名を知られている。

◆〈ラルゲット〉


≫コランダム公国が隣国ホルンフェルス王国の〈アルマンド〉に対抗すべく製造した、主力量産型カセドラ。運用が開始されてからまだ日が浅い。

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