第33話:駅前売店での販売開始

文字数 1,515文字

 成東食堂の相談役の仕事も三郎から奥さんの智子さん76歳に引き継ぎ、三郎は、奥さんに指示するだけになった。そして甘芋の仕事を新規に始めるため、三郎に資産から成東食堂に3億円を融資し資本金を6億円にした。その後、2009年4月、新しく地元の高校生や転職者を中心に募集し試験と面接をして16人を採用。学生アルバイト、主婦のパートが26人集まった。

 そのために、成田の工場の隣の荒れ地を整備して大きな工場を1棟、造る事にして、総額1億円の設備投資で、建物、甘芋の応用商品の製造機械などを購入する事にした。2月に工事を始めて、9月には完成できると言われ、着工した。その後、4月、地元中学、高校を卒業生を募集をした。それで51人の応募があり、面接試験で38人を採用する事にした。

 その後、9月に京成線の主要駅に売店をつくり、なめろう、コロッケと甘芋の関連商品を売る駅前店を作ろうと考えた。そこで上野、日暮里、押上、青砥、高砂、船橋駅前店を開くことにし、朝7時から販売できるように近くに住んでいる学生、主婦アルバイトを募集し必要な備品とトラックも準備し、店舗を建てる様にしたいと成東繁が、三郎に話すと了解と言った。

 そして11月2日、成東繁の所に、試作品のさつまいもを取りに来いと連絡が入り出かけて、昨年売った、甘芋「紅はるか」を10トン買い、新種の甘イモを1トン買う事にした。新種の甘イモを実際に焼き芋にして栗原さんが持ってきた。それを三郎と奥さんと繁が試食してみると、品の良い甘さで、後味さっぱりの高級感ある甘芋だとわかった。

 その後、三郎が、業務用の焼き芋の機械を1台20万円を10台、買う様に成東徹に指示し、注文。また各店舗で、焼き芋のサンプルとして1本を8等分して置き、楊枝で刺して食べられる様にした。焼き芋1本400円で販売。駅前の販売店は11月には置ける様に準備を開始。製品は、早朝、成田の工場から2トンロング・トラックで1台は、上野駅前まで運ぶ事にした。

 もう一台の4トンロングトラックは、船橋、津田沼、成田に商品を卸していく事にした。販売する製品は、石焼き芋、なめろう、なめろうコロッケ、冷凍焼き芋、紅はるか大福、大学いも、さつまいもチップスの5品とした。今年、初めて売る、新しい甘イモも、見本を置いて、焼き芋1本400円の値段で販売を始めた。

 その後、11月5日、朝4時に2トンロングトラック2台に石焼き芋となめろうコロッケと焼き芋、紅はるか大福、大学いも、さつまいもチップス、新しい甘芋のアイスクリームと焼き芋も積み込んで成田工場を4時半に出発。その後、5時半に上野、押上、日暮里へ、その後、青砥、高砂、船橋駅前店に6時半迄に届け終わった。売り始めると新しい甘芋も好評だった。

 もちろん、焼き芋も冬の寒さと共に売れ始めて夕方までに売り切れる売店が続出。それに応じてトラックで持参する量を増やした。すると予想通り、上野、押上、日暮里、青砥、高砂、船橋駅前店で売れ始めた。持参する商品の量を増やした。「紅はるか」3トンと新しい甘芋1トンが2009年内に完売、2010年を迎えた。

 その後、「紅はるか」3トンと新しい甘イモ1トンも、何と2月中に全部売れてしまった。スイーツとして紅はるかをいれた商品を考えろと三郎が指示した。この頃になると、駅前店の売り上げが、成東食堂の成田のレストランの2倍近い利益を出した。

 そこで、もっと駅売りを強化した方が良いのではないかと成東繁が、三郎に進言すると、そうかも知れないと成東繁も納得した。来年以降、従業員も一部、レストランから成田工場で焼き芋や関連商品製造の仕事に配置転換を考え始めた。
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