第6話

文字数 348文字

 お互いの孤独な魂が引き合って、亨と梓は結ばれたように一見思われるように二人は考えていた。亨は昔、失った恋人に似た顔立ちの女性だった梓に惹かれた。梓は正直にその告白を聞いたうえで付き合いたいと思ったし、その後ほどなくして、こうして同じベッドに眠るような関係になった。一年もたたずに結婚するほど深く愛し合った。
 思いが重なるときは、時間を有しない。カメラマンに転職した亨は収入が安定しないこともあり、梓は結婚後に三流広告代理店という給料の安さと激務を理由に美術の非常勤講師となり、私立、公立学校を飛び回った。
 学校の講師は仕事の終わる時間が明白で、梓は家事と仕事を両立して家計に給料を入れることができた。だが、結婚してわかること、そして知らなかった男の生理に梓は翻弄された。
 予期せぬ妊娠だった。
 
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