第6話

文字数 343文字

…………………………蝿……窓に当たって落ち、仰向けで脚をもぞもぞと動かしつづけた後、ついには動かなくなった冬の蝿がいたとして、それは蝿が死んだのではない。蝿という現象が死んだのだ。……哲学的ディスコース(談論)は嫌いかね? では話を戻そう。
 修理に出された彼女だが、目に入っていたのは血液なのだがリペアマン(修理工)はストロベリー・シロップが眼窩(がんか)に入って電気系統がショートしたと判断して目を抉(えぐ)り出してしまった。彼女には継ぎ目というものがないので穴という穴に工具を差し込まれたりして、その激痛やなにかで息を取り戻した。それ以上はリペアマンにもどうにもできないというので、バーの店主にハンパな状態で返納された。彼女自身もバーへの復帰を望んだということで…………………………
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