第25話 さいごに

文字数 730文字

 仕事というのは、ほんとうに何も考えず、事務的にこなすのがいいのかもしれない。
 何も考えないのはムリだから、なるべく考えないようにして。
 完全事務的もムリだから、適当な感じで。
 仕事そのものには、たいして思い入れなど持たず。

 読者にはどうでもいいことだが、ぼくにとってどうでもよくないことを書けば、あるていどぼくは自分の最期、この自分であることから、「納得できる最期」は用意できているつもりでいる。要するに、本当にいやな言い方だが、「資本主義社会」といったものにそぐえない、昔から「なんでお金?」というクエスチョン、これが、どうも自分の根柢にあり続けているようだから。
 たぶんぼくのような人間は、お金に困って、貧困のうちに死んでいく気がする。でも、それが自分、この自分がつくった運命だと思う。

 いや、お金は単なる表象で、資本主義なんてものも、本当には分かっていない。ただ、ほとんど生理的に受け容れられないというか、拒まざるをえないものが、ある。自分の中に、それがある。善とか悪とか、そんなものでもない。ただ、この自分に、「ある」ものが、ある。

 介護職に携わることは、もうないだろう。
 かなり思い入れのあった仕事だけに、反動もそれなりに、大きく返ってきた。
 しっかり、書こう、まとめよう、介護仕事に携わった自分として、しっかり書こうとイキリ立っていたが…
 こんな感じで、働いていたのかもしれない。
 まわりにいる、「やさしい」ヒトが、ほめてくれて、調子に乗っていただけなのかもしれない。
 今までの人生も、そうだったのかもしれない…
(あ、でも心配ならないで下さい、って、誰に言っているのか、しっかり、この根性で、生きていきます)
 どうしようもない文で、すみません。
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