6.死を超えて

文字数 639文字

一昨年リリースの「がらくた」の「ほととぎす[杜鵑草]」より引用


逢いたくて恋しくて
あなたと共に添い遂げて
もし夢が叶うなら
生まれ変わりますよに


来世で想いが叶ったのか
叶っていないのか

いずれにせよ
来世と現世が繋がっていて
それらをもう区別することは
不要だと言っているように
僕には読める。

来世は「死の向こう側」
=「遠きもの」 から

[現世と続いているもの」
=[身近なもの]

への価値転換。
東日本大震災は多面に大きなインパクトを与えていると思う。

サザンの復興ソングはレッツトライアゲインとされているが、これはガンバローと叫ぶだけの歌。
東京からの声援ではあっても被災者の心に届くだろうか?


 胸躍る大好きな舞台へ
 みんなで駆け上がれoh!!

  [Let's Try Againより引用]


空虚である。


サザンの本当の復興ソングは「愛しい人へ捧ぐ歌」だと僕は思っている。

1960年頃から徹底して人から隔離されてきた死。
すなわち、家庭での死を病院に引き渡し不可視化した。
これで、死は怖いもの、忌み嫌うのもと位置付けられてしまった。
これをかえたのが3.11。

昨日までの日常が不意に突然攫われる。
生と死を分かつのは偶然なのかもしれない。


 また生まれ変わって僕と踊ろう
 ふたりで寄り添って風になろう

 「愛しい人へ捧ぐ歌」より引用


こんなことから死は身近なものだという価値転換が
はかられたのではないか。
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