S・H風味

エピソード文字数 361文字

 職場からへとへとに疲れて帰宅したエヌ氏は、さっそく饅頭の箱をあけた。彼は、大の甘党だった。
「疲れたときには、甘いものにかぎる」
 エヌ氏が饅頭を食べようとした、そのとき、部屋のなかがぴかっと光りかがやいた。とつぜん、部屋の壁からぴっちりした銀色の服の、見なれない一人の宇宙人があらわれた。
 ロブ星人はエヌ氏に「それ、ちょーだい」と、手をさしだした。だが、エヌ氏はびっくりしながらも首を振った。
「これは渡せない」
「ちょーだい」
「だめ、これはわたしの大好物なんだ」
「ちょーだい、ちょーだい、ちょーだいよお」
 ロブ星人はエヌ氏に飛びかかり、腕ずくでとりあげてしまった。
 エヌ氏は泣き声をあげた。
 ロブ星人は、エヌ氏の家からかけ出した。そして、山の奥の宇宙船にもどり、大急ぎで銀河の彼方に飛び立っていった。
 
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