マッチングアプリ「ビッグファミリー」の諸原理

文字数 756文字

パクヒス (History of Pax)
平和(秩序)の対義語は抑圧・搾取。
主に共同体の存続を重視してデザインされているものだが、実のところ、若年労働力需要の切実な軍事・警察等の実働部隊も、陰に熱視線を送る。
地元志向の男女を集積し、主に女性性の抑圧により共依存関係を生み出すことで、離婚率自体は減少する。
生殖能力や性交渉の相性を加味するよう、男性ユーザー(姑たち)から改善要求が出ている。【アジャイル開発中】

ラヴヒス (History of Love)
愛(恵み)の対義語は暴力・強奪。
外見上の偏差値を磨くインセンティブを付与するプラットフォーム。
ただしEスコアは提携美容企業の商品利用により高まることが富裕層には公然の事実となっている。
男女双方に高望みを誘発し、マッチング率の割には結婚には結びつかない。
むしろ外見上のアドバンテージをマネタイズできる業界(はんしゃ)にとってのリクルートの場として機能する。

プレヒス (History of Plenty)
豊かさの対義語は乏しさ・粗末さ。
もともと男女関係の形成に適さない人々ジャンク品の処理の坩堝として着想されている。
それでも都市部には親和し、孤独状態の総和を削減し緩和する程度の社会的便益を得る可能性をアピールし、内閣府・厚生労働省ルートからの支援を模索。
合わせて、主にラヴヒスの出涸らしを再利用した配給(サクラ)スキームを試験運用中。

トゥルヒス (History of Truth)
真実の反対は嘘・虚像。
趣味・嗜好に踏み込んだ遺伝子情報の開示を要する。
最もストレスとコンフリクトの少ない相手とのマッチングを、

という意味では、極めて卓越したコースである。
さて、その遺伝子情報の規定するモノが永久に変わり得ないのかどうか・・・継続研究課題(引き続き、モニタリング中)である。
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登場人物紹介

堀内(ほりうち)(いち)()   引っ込み思案で優柔不断。読者の共感ともどかしさを煽る主人公。

十和(とわ)    十七歳。一遥とマッチングした不思議な青年。時代がかった話し方をする。

(ふじ)(こと)百伊(ゆい)   モンキーを乗り回すヤンキー。若いママになりたい。

(はやし)()(さき)   理知的な少女。テニス部所属。イケメン大好き。

佐波(さわ)(のり)(みち)  一遥と百伊と同じ集落から通学する男子。千咲とはテニス部で一緒なので、三人の話題によくのぼる。

<先生たち>

小寺先生  愛梨ちゃん。美術部顧問。FM好きのアラサー。

松浦先生  まっちゃん。生活指導の肥ったおっさん。お菓子大好き、バイクも好き。

今村先生  ラーメン。一遥たちの担任。そういえばこいつも二十代男子。

<一遥の親族>

堀内(とし)(ゆき)

おじいちゃん(父の父)無口で無愛想。じっとできない人。すぐに山仕事に行ってしまう。



堀内スミレ

おばあちゃん(父の母)おしゃべりで、おじいちゃんとはバランスがとれている。



堀内(もと)(ゆき)

お父さん 小学校の先生 理屈っぽく厳しいが、暖かい。



堀内(あおい)

お母さん 小学校の先生 マイペース。よくペットの譲渡会に行く。



アンスリウム

アンちゃん。堀内家の賢くて元気な愛犬。

小倉彰人(あきと)  はとこ(祖父の妹の孫)京都にある巧緻舎大学の三回生。ラグビー部のスタンドオフ。

久間英治

二十三歳。百伊とマッチングした海北市の地主の息子。商科大学卒。


常井健太郎

十八歳。千咲とマッチングした大阪の大学生。俳優の坂道健太郎と仁藤健太郎を足して二で割ったイケメン。

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