第4話 僕の考察 その二 ~魔術と魔術師について~

文字数 19,384文字

『笑顔交換』 #四話

僕の考察 その二

~魔術と魔術師について~

 今回は、魔術とそれを行う事ができる魔術師、について記述したいと思います。正直、僕自身が魔術師としても未熟なので、上手に伝えられないかも知れませんが、今回、体験し、記録した事象を誇張なく伝えたいと思います。
 悪魔と契約を交わした、もしくは結んだ人間を契約者と呼びます、 (交わす、と結ぶ、の違いは悪魔側の意識に()る様で、契約者には不明瞭です)契約者は、寿命か生命力、『命に関わる何か』を悪魔に供出し、享受する悪魔はそれを魔力に変換、身体生成~維持に消費をしますが、『笑顔交換』の契約により、契約者に魔力を供給~共有します。
 契約者は差し出した「命」の補填として「魔力」を受け取り「魔術」が使用できます、そして、魔術の理解を深め、失敗無く行使する契約者を「魔術師」と自称する事が可能です。
・・・飽くまでも自称です、僕が契約している蝙蝠(コウモリ)の悪魔Yに言わせれば、
「魔術師でなくとも、呪術師でも魔導士でも好きな様に自称すればいいんじゃないでしょうか?
「魔法使い」「賢者」は別格なので控えるのが無難ですねぇ?
自己紹介で「ぼくは、まじゅちゅしでしゅ」なんて、恥ずかしい噛み方をしなければいいだけの話です、くくく、カッカッカ!」
との事で、声高に笑っていました。僕の子供の頃の話です、滑舌が悪くて言えてなかったので、練習していました。(恥ずかしい思い出の一つですが、事ある毎に悪魔がからかう為、中々忘れられません)
 よくよく考えてみれば、魔術師を自称して、魔術を披露したらどうなるでしょうか?一時、話題の手品師になれるかもしれませんが、本物かトリックかと散々注目を集めた挙句(あげく)・・・と、後はご想像にお任せします。僕は悪い予想しかできません。
そもそも、魔術を使う機会がありません。
 科学技術が発展した現代社会では、悪魔と契約せずとも魔術以上の「奇跡」や「魔法」の様な事が行えます。火を使いたければ、ライターやマッチ、暗がりに明かりが欲しければ、乾電池で手持ちの電灯を、遠くの人と会話したければ電話機で、美しい風景をカメラで撮って写真や動画に、それらがほぼ全て使える携帯端末が出来上がりました。
 災害に遭った時や、無人島に漂着した時に魔術が重宝するかもしれませんが、救助が来る前に魔術の使い過ぎで命を削り、死ぬ可能性もあります。僕の場合は、魔術を使い過ぎる前に、食糧の確保ができなくて餓死すると思います。魔術で食べ物は創れません。
「仮に、その様な状況に(おちい)った場合、悪魔が()る行動は、()の人がいる場まで契約者を運ぶ、ですかね?不審に思われるでしょうが?(笑)契約者の死=共有している魔力が、悪魔へ供給されなくなる、自身の生体維持が出来なくなり、世界~現世との繋がりが途絶えてしまう、改めて契約者を探す事も難しくなりますが、そこで『笑顔交換』の意味が活きてきます。
 過去や未来を覗き視て、遺伝性の病気で死ぬ事が無いか、突発的な事故や事件で死亡、殺害される事が無いか、などを視るのです。
利する益の少ない短命では、悪魔も契約を交わす、結ぼうとは思いません。
という訳で、其が病気や災害、事件に遭って死する事は、今のところ、ありません。良かったですねぇ?其の行いが良ければ恐らく、天寿を(まっと)うするでしょう、それも契約次第ですが?
・・・もしくは、DE〇TH-NOTEの(ライト)殿のような死に方かもしれませんがねぇ?(笑)」
・・・僕は別に、新世界の神に成りたい訳ではないので、それは無いとは思いたい、しかし、悪魔と死神の違いは、いや、考えても解らない事は()めます。
それにしても、本編で著作物の引用はやめてほしい、別巻の方でお願いします。

 話が脱線しました、魔術を使用する機会とは、という話しですが、新しく『笑顔交換』をしたい悪魔との交渉が決裂し、憤慨した悪魔が実力行使、暴力行為に及ぶ、という場合でしょうか?
 契約交渉が巧妙だったと言える蝙蝠(コウモリ)の悪魔Yや蛇の悪魔Xは、五~六歳の子供に狙いを絞る事でスムーズな『笑顔交換』をしたと理解します。
高価かもしれない指輪を取引する為には、
その価値を理解していない子供がターゲットになり、甘いお菓子を交渉材料にするという手口で、指輪の交換後に行っている契約の更新まで、滞りなく済ませています。
これがもう少し成長した、小学生や中学生だったら、どうでしょう?指輪を簡単に交換するでしょうか?保護者に伺うかも知れません。お菓子をあげるから、という誘惑に、知らないヒトから貰ってはいけないと、(しつけ)られているかも?
・・・と、スムーズには行かないだろうと予想します。
 悪魔は契約の交渉をする時、自前の魔力で相手、人間の子供が視認できる程度の実体化をし、消耗しきる前に、最速で、交渉を締結しなければいけません、消滅の危険が伴うそうです。
「それに、会話が通じなければ論外です、日本人の子供に英語で話しかけても仕様がありません、事前の調査や、言語の勉強・・・勉強という言葉も嫌いなんですがねぇ?まあ、交渉が長引いて消滅するような間抜けな悪魔はいないでしょう、
蛇の悪魔さんは消滅ギリギリだった、かどうかは、吾は知り得ませんがぁ?(笑)」
・・・興奮して鼻血出すような余裕はあったっぽいけど?
・・・失礼、急に割って入ってきたので、言葉遣いが・・・、
「私にとって、あのsceneは永久保存版です、
心身を削った甲斐があったというものです(グッd!)」
「忘れろおおおおおぉ~、いや、
解約してやるぅうううぅぅ~ぁああ!?
アタシが記憶を失くすんだったぁあああぁ!!
くっそおおおぉおおお!」
・・・マジで勘弁してくんないかなぁ?
雑談の場じゃないんだけど!

 失礼しました、話を戻します、魔術を使用する機会です、
それは簡単に言うと、
悪魔や契約者とバトル展開になる、という場合です。
・・・すごく陳腐(ちんぷ)な言い方をしてしまったと思いますが、この考察を読んで下さっている方々に、解りやすさをと愚考したのと、交渉決裂した場合などの実戦訓練を、先日、(おこな)ったからです。その時の、会話や行動を記述したいと思いますが・・・繰り返すようで申し訳ありません、誇張なく伝えたいとは思っていますが、正しく伝わるかどうかは読み手の、いえ、
僕の語彙(ごい)力と表現力次第かもしれません

Y「という訳で、
講釈()れるのはこの程度にして、
実戦で体験してみましょうかねぇ?
契約者A氏と蛇の悪魔X公の存在は、
契約者Bにとって害である、
と吾、蝙蝠(コウモリ)の悪魔Yが一方的に判断した、
という設定で、
契約の変更、もしくは破棄、に応じなければ、
A氏と蛇公を殺害する、
という(テイ)で、
さあ!始めましょう!
ボーっと生きていると殺しますよぉ?
なんつって★」
A「は?ちょ、待、何?」
X「その公は公爵の略称じゃなくて蔑称(べっしょう)の方ですよね?ハチ公みたいな!って、わ!」
 ピュン-ピピピピピピピピ・・
ハチ公は忠犬の代表として映画化されたくらいだから、蔑称の例えで言うのは失礼では?と僕が思っている瞬間に
 ・・ピピピピピピピピピュン
人型に変身している蝙蝠Yの両腕、両翼の指先から多数の光線が放たれ
 バシバババババババジュババババババババババババシンッ
蛇XがAを(かば)い 身を乗り出したが
A「()っつ!マジ!で?殺す気??()ってぇ!!」
X「ぅ、すいマせん、咄嗟(とっさ)に、
身を盾にしマしたが、重複する光弾に、惑わされ、」
「ジュ」がAに被弾した音だろう、
他は百足の髪とX自身で光線を受け止めた様だが、
避けずにほぼ全てを?
Y「思ったよりお利巧な判断でしたねぇ?
二十発程の直接当たらない光弾を無視していたら、A氏に当たる様にUターンする設定で撃ちましたから?
(ちな)みに、痛みと熱さは痛覚神経の錯覚です、傷や火傷の跡にはなりませんよ?もし二十発の被弾をしても・・
・・したら、痛みでショック死するかもしれませんねぇ?(笑)」
A「てっめ!笑いごっちゃねえぞ?!殺スゾ!!!」
X「私にっ、被弾っした、光弾はっ、
錯覚っでは、ナインデスがっ?っ(つう)
B「あの、訓練だよね?友達を殺されたら困る、というか恨む・・
・・記憶を失ってでも解約を要求する」
A「おぃ?かいやく?・・・おい」
X「素晴らシい、熱い友情でスね、そレとも愛情でシょうか?
興奮で鼻血が」
A「お!ま!ふざけてる場合じゃねえぞ!?」
Y「カッカッカ!もちろん訓練ですよぉ?其はともかく、()の者達は少々馴れあい過ぎです、其の様に多少は、悪魔に対して緊張感を持って接するべきという、お節介です」
A「ふざけんな?!ボケカス!!」
X「落ち着きましょう、整理しましょう、
相談しましょう、そうしましょう・・・」
Y「A氏は威勢がいいですが、魔との意思疎通が不十分ですかねぇ?
親切では無いのは、吾に人間性が無いのと、手心が彼方(かなた)に伝わってしまっては、本気を引き出せないからです。
あと、もう一つ言うならば、今回、魔術の理解を深めましょうと設けた会で、吾の講義に欠伸(あくび)ぶっこいていたA氏を痛い目に遭わせたかったからです(笑)」
A「ざっけんな!!!逆恨み・・・じゃないか、
アタシが悪いんか・・?いや?横暴だ!暴力反対!!」
X「もちつきましょう」
A「お前モナー!っ?て!ああぁ!ネタしてる場合じゃない!
っまだ(あち)いぞ?くそがっ!!」
B「・・・信用、していいんだな?」
Y「おやぁ?中々の凄みですよぉ?ちびってしまいそうです(笑)
良いでしょう、解りやすく書面の契約で証明しましょうか?
『パチンッ』 ペンと朱肉も用意しました、こんな下らない事変で、
血判するまでの価値はありませんからねぇ?・・・カカッ!」



契約申請書

吾、蝙蝠の悪魔Yは契約者Bの
友人A(契約者A)並びに
蛇の悪魔Xを殺害、及び
障害が残る暴力を行った場合
無償での契約破棄、つまり
契約破棄に伴う記憶の喪失、
略奪を行わない事を
契約者Bに誓い
此処(ここ)に証明する

 ________㊞
契約者Bは此れに同意する



Y「何か不足がありますか?
遠慮無く(おっしゃ)って下さいね?」
B「・・・、・・・不足は無い、とは思うけど、
これはこの、実戦訓練に限った話、契約書、だろ?」
Y「いいえぇ?期限を明記していません、
その契約書が消失しない限り、半永久的に有効です、
他に質問はありますか?」
B「・・・、無い、けど、(かしこ)まった書類に、
ちょっと、抵抗があるな・・・」
Y「ハハハ、社会人に成ったらそんな機会もあるでしょう?
予行練習だとでも思って下さいな?」
A「(はよ)ぅ書けや!
アタシらの命が掛かってんぞ、コラ!」
X「冷静に、なさい!
時間を稼いでくれている、んでしょう、
深呼吸をしなさい!」
A「そ、そっか?ごめん・・・、
すー・・・、はー・・・、
ふぅ、うん、で、どうしよう?」
X「・・・魔力を練って待ちなさい」
A「で、出来っかな?どどどうすんだっけ?」
X「・・・もう三回ほど深呼吸しなさい、私は、足、半身を・・・」
(ぎゅちぎゅちぎゅちぞぞぞぞぞ・・・)
A「・・すー、うわあムカデの髪が、はー、
体を(おお)ってってるぅ、すー、音がエグぃ・・はー・・」
X「BAY〇NETTAさんを参考にさせていただきます、
緊急、非常事態とは言え、流石(さすが)に丸出しでは戦えません・・・(恥)」
A「すー、はー、ふぅ~、()()battleは、
BAST〇RD!!と、ろくろ首の娘がヒロイン?の漫画で、
もう充分だと思うしね?・・・すー・・・」
X「ボケたのに普通にネタで返されてしまいました・・
・・本当にツッコむ余裕も無いんですね?とにかく、集中を」

Y「どうぞ、ゆっくり書いて構いませんよ、拇印を押したら吾に渡して下さい、複製して原本をお返ししたら再開します・・
・・()方々(かたがた)を放っとくと雑談で文章が長くなってしまいます(苦笑)・・・宜しいですね?」
X「蝙蝠(コウモリ)殿!質問です!
こちらの勝利条件は何ですか?!」
Y「その程度は彼方(かなた)らで考えなさいな、
とは言えヒントくらいは与えてあげましょう、
もちろん?タダで(笑)」
X「・・・有難う御座います、それは、
戦闘の設定に関連しますよね?」
Y「もちろんもちろん、
もろちんとタイピングミスしそうです(笑)
吾はA氏と蛇公を排除したい、
では彼方らはどうすれば戦闘を回避、
否、終了させればいいか? という状況ですね?
吾を倒せば良い? 出来ましょうかぁ?」
X「不可能・・・でしょうね、
堕天したばかりの私では、徳、いえ、業も桁違いで、
力の差は、歴然です」
A「・・・すぅー、げほっ、過呼吸になりそ、
マジすか・・・?」
X「蝙蝠殿は上位悪魔族(じょういデヴィルぞく)ですね?」
A「BAST〇RDかっつうの!」
B「・・・」
Y「・・・カカッ」
X「・・・」
A「・・・え?あれ?ネタじゃないの・・・?」
Y「ネタですよ?
神に反乱した×××と共に、
最初に堕天した元天使!
地獄の最奥から人間を堕落させる為に、
這いずり言い寄る、悪ぅい魔のモノです!
そして蛇の悪魔Xこと(なんじ)は」
X「ヤメテ下さい!私の事は!!
ruleに違反します!!!」
A「何?気になる」
Y「ルールは破るモノですよぉ(笑)
生前の多大なる功績で、
天に奉仕する事を許された元人間で」
X「!それ以上言ったら駄目!
!!絶交です!!
!!!()めて!!!」
A「え?凄い?じゃん?聖人君子?聖母?」

拇印までとっくに終わっているけど、
タイミングを見計らい様子を見ていたら、
すらり、と契約書を蝙蝠Yに(すく)い取られてしまい
Y「務めていた天使の保育園で、
わいせつ容疑で、追放され、
堕天した、元天上人、
1ランクUPしたのちに
2ランクダウンした悪魔(笑)です」

そのまま蛇の悪魔Xの正体を、明かし、た・・・?

X「・・・(がくん)・・・」
A「・・・ん?わいせつ、容疑?」
B「・・・容疑と言う事は?実際は?」
X「・・・天使の子と、アッチ向いてホイを・・
・・していたんです・・その子が、負けた私に、
おふざけで、全力本気(まじ)ビンタを・・・」
A「・・子供の手加減無しは、
下手すりゃ大人のより痛いだろうね?」
B「それだけでわいせつ容疑?」
X「いえ・・・人間上がりの私が天使の子を叱る訳には、いかないので、
微笑んで堪えた、のですが・・・」
Y「張り手を食らい、鼻血を垂らして微笑んでいる、貴女の様子を見ていた上司の天使が、変態行為に(ふけ)っていると思い、さらに上へ告発、結果、追放に至った、という訳ですね?」
X「・・私、史上、最高の天職だと、
神に感謝、したのに・・(血涙)・・」
A「・・天使の子が悪いのか?
告発した上司が悪いのか?
鼻血垂らして勘違いされる様な事をしてたアンタが悪いのか?
・・まあ、筋金入りなのは、判った・・」
B「人間上がりっていう言い方に卑賤(ひせん)さを感じるけど、
もしかして?」
Y「流石、吾の契約者は勘が良いですね?天に上がれる人間はまず、居ません、天の使いは疎ましく思います、肉体を持つ事を許された人間に対して劣等感を持っているでしょうからねぇ?
A氏はもうちょっと、蛇公に優しくしてあげなさいな?(笑)」
A「いや、改めてコイツの変態さにドン引きしたけど、天の?野郎にもドン引きだわ、追放までする?
無期懲役で良いだろ?」
X「・・そっちも十分重い罰です・・
・・私に味方は居ないんですか?(泣)」
B「僕は、同情する事は、失礼かもしれない、けど、味方には、なってあげたい、とは、思う、よ?」
X「ぅわ~ん(号泣) 物凄く嫌そうですうぅ~」
Y「ただの職場トラブルです、人間社会でもよくある事じゃぁないんですかねぇ?
はい、契約書の署名に問題ありません、拇印もはっきり押されていて結構です」
と、契約書を両手で持ったまま、パッと左右に開いたので、
破いたのか?と思ったら、左右の手に一枚ずつ、
契約書と複製した紙を持っていた、
手品の様な手際だったので、思わず感声を上げそうになったが
Y「こちらが複製で、そちらが原本です、
見分けが付かないでしょうが、宜しいですか?」
B「・・・よろしいです・・・、それで、僕は、
どんな立ち位置で、どうすれば良いんだ・・・?」
Y「では、其も考えて下さい、貴方はどうしたいですか?
吾に加勢して、彼方(かなた)らを排除しますか?(笑)」
B「する訳ないだろ、お前を止めたいと」
Y「止められますかぁ?其、お一人でぇ?」
B「不可能、なんだろう?そもそもの設定は、
二人の存在が僕に害があると、一方的に判断した、だったな?」
Y「結構、吾に説得を試みますかァ?(ニヤぁ)」
B「いや、・・・だとすると」
Y「何もしない、では芸がありませんよねェ?
何なら、彼方らの勝利条件に、其の殺害、も有り得る訳です」
X「それは、一考は、しましたが」
A「よし、殺そう!ぶっ殺そう!!」
X「ナシに決まっています!あと五回は深呼吸しなさい!!」
A「ごごごごめんなさい(泣)Bやん、許してぇ?すーはー、すーはー・・・ぐす」
それこそ設定通りじゃないか?(苦笑)
Aちゃんが動揺し過ぎで面白いから許してあげよう

B「・・蛇の悪魔X・・蛇さんだけを
殺害、消滅するよう命令したら
Aちゃん、契約者はどうなる?」
X「がーーーーーーーーーーん・・
・・(がっくり)・・ぐす、
今さっきのお返しでしょうか?あんまりです・・(泣)」
A「・・・おい?馴れ合いと?
言われようが?姉も同然に?
一緒に暮らしてたんだぞ?ナニ考えてんだ?
やっぱ殺すゾ?」
X「ぐすん、非情ではありますが、
記憶を喪失しない契約破棄の手段として聞いたのでしょうが・・・」
A「?ぅ!ぁ、そ、そっか、
あ アタシ、ホント、駄目だな・・
・・短気なの、直さなきゃ、
ごめん、ごめんなさい・・・」

あちらの方たちは感情の起伏が激しいな・・
・・で、回答は?
Y「命令には応じませんし、
質問にも答えません、
答えられない、ではなく(ニヤニヤ)
もう、契約申請書を受理してしまいましたからぁ?
蛇公の殺害はしませんよぉ?
質問のタイミングが遅かったですねぇ?
ざ ぁ ん ね ぇ ん で ぇ し た ぁ あ (嘲)」
B「なるほど?悪魔が不利になる情報は与えない、か?
だから、契約申請書をさっさと(さら)い取った訳だ、
有効である可能性は高い、かな?」
X「ぉおお!悪辣な挑発にも全く動じていません!
格好良いですよ?!貴方も見習いなさい!」
A「ぐす・・(泣)・・うん、あたしだったらまず、
さんぱつなぐってまわしげりのコンビネーションをする・・
・・かっこおいいとおもう・・ぐず」

あとでちゃんとフォローしなきゃだな・・
・・Aちゃんの格闘能力の方が絶対、
格好良いと思うけど、これ言うと怒るんだよね・・
・・よせやい、照れるぜ?

B「じゃあ、実力で勝てない相手に、勝つ、
いや、強制的に試合終了する、方法?」
Y「良い線です、ヒントの時間を与え過ぎましたかねぇ?
いい加減、再開しましょうか?」
A「おおおいいぃ?もうちょっと時間をクレ!」
X「いえ、十分過ぎる程の時間をいただき、
回復も準備も整いました、作戦も、通じるかは別として、
(ゴニョゴニョ・・)です、良いですね?」
A「アタシ、テンパってるだけで何も」
Y「さ3ん」
X「魔力を練りなさいと言った瞬間(とき)から、
無意識で出来ています、自信を持ちなさい」

Y「其はもっと吾から離れなさい、巻き込まれますよぉ?
精々逃げ回って下さい、クイーン役として?(笑)」
B「・・・わかった、それは、チェスの話?」
Y「先日、将棋の話をしましたが、チェスの方が例え易いかと?
吾は派手に動くつもりはないのでキング役です、
此方(こちら)は片方が取られてしまえば負けです、
に2ぃ」
?じゃあ、蛇さんがクイーンでAちゃんがキングか?
向こうは片方を取られても終わりじゃない?
Y「ええ、彼方(かなた)ら、共に戦闘不能にしなければ、
戦闘は終わりませんよ?ハンデですかねぇ?」

A「・・・わかった、アタシは頭空っぽにして考えない、
あとは任せた」
Y「い1ち」
X「貴方が思う、
強い言霊を発すれば良いだけです、
行きますよ!」
Y「ぜぇ0」

A「し!!ね!!!」

蝙蝠の悪魔を指さして叫び(しねって)
蛇の悪魔の

 ドッ!バァッ!アアアァァァ・・・

百足状の髪が大量に(のぼ)

 ァァアアザザザザザザザザザアアァァ

豪雨さながら蝙蝠の悪魔に降り注ぐ

・・ヤバ、こわ!
Y「0ろぉ~・・・はぁ、F〇TEみたいな戦い方ですねぇ?
それとも東〇喰種(トー〇ョーグール)ですかぁ?
とりあえず呪い付きを懸念して()けましょうか?
『パチンッ』 えんがちょ」
指を鳴らし傘の様な魔方陣を展開する、
ダンスのステップを踏む様に、
百足の雨を()けているが
Y「薄い防御壁とは言え、
かすった端が喰い散らされますね、
えんがちょ公は予想以上に未知数です、
しかし・・」 タンッ!
後転、宙返りをし
 !ゴバァッ!ッガヂン!!
蝙蝠の悪魔が居た地面から
巨大な百足の頭二つが
交差しながら飛び出し
咬み砕こうと
 !グシャッ!ブシャァッ!
Y「予測できる攻撃です(笑)
体液にも何か有りそうですねぇ、
えんがちょ極まりない・・」 スタッ!
(まばた)く間に
百足の頭が潰れていた
僕も体液が当たらないよう
下がった時

百足の胴を(くぐ)って
「すぅ」
突進する影が !ド ン!

 !パッ!!キィィィィィィィィッン!!

腰を落として拳を突き出している
Aちゃん、契約者Aが
防御壁の破壊音と共に出現した
「ふぅ」
蝙蝠Yは右腕を盾に 左手で支えて
攻撃を防ぐ
Aちゃんは ステップで距離を詰める
蝙蝠Yは手刀(しゅとう)を突き出すが
Aちゃんはフィギュアスケートの様に
回転しながら横に(かわ)し 前宙
蝙蝠Yの頭頂部辺りで 両腕を伸ばして
(あご)を掴み
 !ッグキリッ!
骨が捩じれる音が聞こえ 落下と
遠心力+回転を加えて放り投げた
しかし、
悪魔は 顔が真横に向いたまま
翼を羽ばたかせて 姿勢を直し
 ふわり ズシャァ
無理矢理 踏み堪え 着地した

(解説が長くなってしまった・・
・・(ちな)みに、
首刈り投げ、という投げ技に、
回転を加えた様です、
っていう説明ですぐ終わるんだけど)

A「軽いな?手前(てめえ)、二十、
三十キロは無いな?でも 技を間違えた、
翼持ちは空中で体勢の復帰が
出来るんだったな?失敗」
それでも普通 サッカーのスローインみたいに
人(悪魔)を投げられませんよ?
Y「〈ゴキッ〉キングが、『コキッ』
(みずか)ら、取られに来ましたか?
とは言え、魔の壁を破り、吾を放り投げるとは、
いよいよ異様な方々です、駄洒落じゃありませんよ?」
・・余裕そうに振る舞っているが
A「KING《キング》~?
KOFはちゃんと やった事ないなぁ、
投げ技が良いなら swing DDTか、
フランケンシュタイナーだったな、
ローリングクレイドルは練習中だし?」
・・最初の二つの技は ゲームでは
簡単なコマンドで出来るけど
現実(リアル)では 本場メキシコの
プロレスが深夜放送されていた時でしか
見た事無い・・およそ殺人技です・・
どこで練習してるの?
Y「悪魔が股を開かされてゴロゴロ
転がされる醜態は回避したいですネェ!
(ローリングクレイドル知ってるんだ?)
質量増加しますカァアッ!」
 !ゴキンッ!バグンッ!メキ・・
  ・・~シュゥゥゥゥゥ~・・
骨格を再構成 爆発したかの様に
筋肉が 肥大化した まるで・・

A「幽〇白書の戸愚呂 弟 みてえだな?
百二十%って感じ?」

・・出来ればその例えは避けたかった・・
他に思いつかなかったけど 僕も・・
Y「カカッ、キッチリ二百kgでス!
空中回避なンて野暮な事はシませン!
翼も要りマせンねぇ!
迎え撃ッて差し上げマシょう!!」
翼の腕は皮膜が無くなり、
人の腕そのものに成っている まるで
A「ドラゴ〇ボールの天津飯みたいだな?
孫くん どんな対処したっけ?
ヤバいかも・・?」

・・本当にゴメンなさい!
僕も思いました!他に例えられません!
てか 孫くんて(笑)
ブルマさんの呼び方じゃん・・
・・そう言えば 蛇の悪魔X、蛇さんは?
Y「マだ、向コうで、
へタバって、まスねェ?
言霊が、強すぎタンでしょう?
考え無しモ、考えモノでス(笑)」
喋りづらそう、そして読みづらい
A「シッ」突進
本当に考え無しなの?と心配したが
 !ダダッ!ダァン!!バガァンッ!!!

本当に人間から出せる
打撃音なんだろうか?
先ほど言っていた ワンツー ブロー
回し蹴りの コンビネーション
蝙蝠の悪魔は四本の腕で防御した が
反撃できず 硬直している?
Y「カァッ!チィセェ細い腕のクセに
トンでもナイ魔力が乗ってやガル!
・・おっと?理性を忘れる所でした?
本当に殺してしまいそうでス?」
こんなに余裕の無さそうな蝙蝠の悪魔は初めて見た
・・勝てそう?
いや?
万が一 蝙蝠の悪魔が
手加減を間違えたら?Aちゃんが?
殺され?
X「そこまでデす!B様失礼しマす!
降伏しなければB様からの魔力共有を
cut!します! 蝙蝠殿!
Checkmate!でス!」

真後ろから 僕の首を絞める様に
両手で優しく掴んでいる その手から
(ぎちぎちぎちぎちぎ)百足が!

(ぞわぞわぞわぞわぞ)這って伝って!

(ぞるぞるぞるぞるぞ)!ぎゃあああ!
待って?そっちの方がキツい!
待って!服ん中に!入って来ないで!?
いやあああああああああああああああああああああああああああああああああぁ
A「女の子みたいな悲鳴ね?
そいやクイーン役だっけ?」
大分 距離があったはずだけど 聞こえてたの?
お願いします!助けて下さい!!
Y「カカッ!どうぞぉ~?ご自由にぃ?
くすぐる程度が限界でしょう?
ハッタリです、無視で良いでしょう」
うぎゃぁああ!この薄情者!鬼!悪魔!
って悪魔だった!!
(ワサワサワサワサワサワ)
あっっひゃあ 脇腹!弱いんです!
蛇さん 止めて下さい!謝ります!
ホントにごめんなさい!
百足を這わすの止めて!許して下さい!
A「・・何かちょっと楽しそうね?」
楽しくない!拷問でも(くすぐ)りの刑があるんだぞ?
お腹に甲虫を乗せて お椀を被せてそのままとか!
X「マズイです、人質の効果が無ければ戦闘が終わりません、
ハッタリがバレてしまいましたし、
悔しいので くすぐりを続けます」
ひぎゃあは、もう駄目、
降参、降伏、します!
許して下さいぃ、はぁひぃ!
Y「悪魔にも面子が?ありますノデ?
ヤられた分はヤり返します、
それマデ笑い死なナイ様に?ガンバ★b」
こ!の!いや?Aちゃんが危ない!
蛇さん?くすぐってる場合じゃない!
A「お前まだ?なんにもしてないもんな?
折角(せっかく)?変態(笑)したのにな?
ホラ?どうした?
かかってこいよ?ぴーかぶー(爆)」
英語圏の いないいないばぁ だっけ?
じゃなくて!煽るな!挑発すんな!
なんで漢気出してんの?危ないから!

 !グバッ!!ボゴォン!!!
  ・・ーゥゥブシュゥゥー・・
Y「調子に乗るなよ?重量四百だ 斃ス」
更に身体が 倍ほど 肥大した

本気だ(殺すに近い、斃すと言った?)

蛇の悪魔も 僕をくすぐるのを止めて

蝙蝠の悪魔に 飛びかかり
 バヂンッ!ッゴヅゥン!!
巨大な平手で 地面に叩き伏せられた

X「・・・」
Y「EkOd」

もう人間の言葉ですらない

B「だめだ!逃げろ!Aちゃん!!」
A「いや、どうかな、背中、見せたら、
殺られる、かな」
Y「Otto、ソウイエバ、Keiyakusyoガ、
Attannデシタネ」
 スパッ! 僕の 服の中に 仕舞って おいた
契約書が 飛び出して
 ボァッ!  燃え上がり 瞬く間に 焼失した
B「お前!!」なんとなく 悪魔が約束を守る訳がない と
思ってはいたが 自分から提出した契約書を
燃やして 無かった事にするとは!
Y「Koreデ、ぺなるてぃnothingデ
Let's f××k'n killing you おぅぃぇス」
英語なのは判ったけど
ファッキンとか 駄目だろ!
A「口だけ悪魔が!Can't you f××k me?」
Aちゃんも 煽ってはいるが あれは
恐怖の裏返し 虚勢なのは 判る
止めなきゃ、
 出来るか?
  やらなきゃ!

(魔力を・・)ギュゥゥゥゥゥ

(イメージを・・)ゥゥゥブブブ

 バチン!(出来た!)
A「おお!凄いじゃん!」
蝙蝠の悪魔を腕ごと拘束する
魔術の鎖が
Y「・・はぁ」
 ぱん! 気合いの気の字も無い
ため息と共に 弾け飛んだ

A「・・短い人生だった」
諦めないで?!いや、僕のショボい
魔術を皮肉ったのか?いやいや、
そんなの どうでもいい!
Y「つい、嘆息してしまいましたが、
及第点でしたよ?人間程度には充分拘束できる魔力でしたが?
残念でしたネェ(笑)
今回、唯一、魔術らしい魔術でしたし?
殴る蹴るしか能がない、
脳無し小僧よりはマシです、カカッ!」
いつもの 口調に戻ったが
相変わらずの嫌み で
A「すぅっ」踏み込んだ!?

  ~ぞ~

A「!?!」

 ボッ!バァッ!!

 ・・パラ・・


Aちゃんの、上半身が、


消し、飛んだ?


いや?

Aちゃんが 半歩で 踏み留まった
(危険を察知した?)お陰で
蝙蝠の悪魔が (はな)った巨大な拳は
空振り した が 風圧で Aちゃんの 服が
上半身の服だけが吹き飛んだ 様だ・・
Y「カッ!呼吸でタイミングが判ってしまいます、
馬鹿の一つ覚えですねぇ?
危険を察知したら一目散に逃げ出す
ウマ シカの方が利口ですよぉ?カカッ!」
A「・・・(ぶるっ)・・寒いな」
構えを整えつつ
気温と格好的に 震えているのか
悪魔の嫌みに 呟いた一言なのか
Y「そ!れ!に!シ!テ!もぉ?」
と 足元を見下ろすと 百足が 弱々しく
巻き付いて いた、蛇さんは 地面に
めり込んだまま 気絶している
Y「鬱陶しいdeathねぇ、意識が無くトモ
自律性ガアルノハ呪いナンデショウガ!」
そのお陰で拳が直撃せずに済んだ?
Y「仇は・・・とってやれないかも?
冥福を祈ってやるから成仏しろ?
南無 A-menn 陀仏ッサラーム」
神仏どころか宗教が混交してるよ!
それは!駄目です!!
怒られるじゃ済まないよ!
X「・・・死んで・・・ませんよ・・」
蛇さん もう 無理しないで!?
Y「蛇公を過小評価していました、
後で勲章を進上しましょう
・・小僧に一発入れてカラァ?(凶笑)」
A「!・・」

蝙蝠の(元々の面影はもう全くない)悪魔が
 !ズッ!(ぶちぶちぶしっ)!ガァン!!
足首の百足を 意に介さず 一歩
 ズシィンッ!
二歩 踏み込んだ
その時

「ハ~イ!すとっぷ、この辺で終わりにしような?大人気ないゾ☆」

突如 現れた 人物(女性?)が
巨大な拳に 小さな手を 添えて
停戦を促した いつの間に?何処から?
Y「なンだ?貴様 ど[[!パァァァァン!]]
 『パキンパリンガキャンバリンバチィ』
どけ と言う前に 張り手、ビンタを食らい
(防御障壁が 全て?破壊される音が聞こえた気がした)
蝙蝠の悪魔が吹っ飛んで行く
・・二十五、五十・・
・・何メートル飛んで行くんだ?
「も~、穏便に止めたかったのに~」
・・この 人?も尋常じゃあないな・・?
と 緊張が解けずに 思案していたら
A「ししょっ(コツン☆彡)いて」
?「師匠はダメって言っただろう?
呼ぶなら師範代にしておくれ、呼びづらいからね(笑)」
・・・知り合いの様だ、け、ど?
今、悪魔をビンタした位置から
Aちゃんの位置までの距離を、
僕がまばたきした一瞬で移動したぞ?
何者なんだ?
?「あ~、キミ、B君だっけ?オンナノコを裸のままにしておけないだろ?
上着を貸してあげな?」
B「・・・はい、・・・ええ」
僕の事を知ってる?
Aちゃんから聞いたとか?
謎の師範代?の人を 最大限 警戒しながら
上着を(ごそごそ)脱いで
Aちゃんの側まで近づき
B「大丈夫?ケガは?」
A「うん、いや、まだ背中が
熱い気がするくらい?
だいじょうぶだとは思う、
着せてくんない?」
未だ 構えたままで 緊張を解いていない
Aちゃんは 蝙蝠の悪魔を警戒している様で

A「(ごそごそ)ん、ありがと、
しはんだい、あいつ、どうなった?」
?「そろそろ戻ってくるかな?
ほら?来たキター☆」

陽気な人、なのかな?
ちょっと緊張感が削がれるな・・

 ・・シン ズシン ズシンッ ズシンッ!

震動が響き 重い足音を鳴らして来た が

 ・・スゥァアザアアアァァァァ・・

・・筋骨隆々の肉体が 砂の様に崩れ、
最初の 細身の身体に戻っていった・・

Y「やる事が多いので手短に済ませます、
汝、蛇の悪魔、起きなさい」
X「・・・はい・・・?なんでしょう?」

特に怪我は無さそうで、すんなり起きた、
消耗したフリでやり過ごす気だったのか?

Y「吾輩の前に(ひざまず)きなさい、子爵位を進上する」
X「え?ええ?何です?何なんです?
ししゃく?」
Y「今回、貴女の、総合力を見て妥当だと判断しました、早くしないと撤回しますよ?要りませんか?」
X「えええ!いえ、はい、いります、
有り難く頂戴、致します?えええ?」

蛇さんも大分困惑している、蝙蝠の悪魔の前に片膝をつき、(こうべ)を垂れ、
蝙蝠の悪魔は、厳かな雰囲気で(僕やAちゃんには見えない)何かを頭から首に、ネックレスを掛ける様な動作をした。

Y「男爵では不都合でしてね、ヒラの悪魔から
二階級特進で子爵位です、これで、
蛇子、と略して呼べます(笑)」
X「・・・蛇子と呼びたいが為に、
二階級特進なんですか?
私、殉職するんですか?
素直に喜べません・・・」

 ・・・ぱちぱちぱちぱち・・・
一応、拍手でお祝いしました、
僕とAちゃん、と謎の師範代さんまで
 「ピィュ~~~ルリッ☆」
指笛はやり過ぎだと思います、
上手ですけど?

Y「さて、次は『笑顔交換』です、
師範代とやら?事務的で構いませんか?」
?「うん、構わないよ、『ピンッ』」

親指に乗せて、コイン投げの様に弾いて
渡した、蝙蝠の悪魔も同じように行い、

Y「『パシッ』!っちぃ、
銀、ですねぇ!嫌がらせ、っですか?」
?「『パシッ』可愛い妹分を苛めたお礼かな?
・・・お礼で合ってる?」
Y「カッ!ああ、アと、最後に一つ」

 シャッ! 蝙蝠の悪魔が 紙のような物を
弾いて渡した、これは複製の契約書?
『パチンッ』 ボァッ! B「うわっ!」
また燃やしたのか?、と思ったら
焦げ一つ 損傷も無く 残っていた

Y「そちらが原本です、特別な紙なので
燃えたり、破ける事もありません、
脳筋小僧、試してみなさい」
 ツイ ー パシッ A「・・その
呼び方やめろ、そんじゃあ、まあ」

もし破けたら困るのAちゃんなんだけど?

A「ん?あれ?んんん!?マジか?
すぅー、ふっんんんんんんんんんんっんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんっはぁ!駄目だ、破けん!
凄いな、コレ?」

・・・Aちゃんがある意味 一番凄いよ?

Y「騙した事にはなりますが、
殺すつもりは無かった、の証明です、
その契約書は
・・・そちらの師範代に
預かってもらうのはどうです?」
?「ふーん・・・別に構わないけど?」

と僕を見て 判断を待っている、
どうって言われても?なんだ?この?
頭の上で話が交わされている 変な感じ?

B「・・・じゃあ、お願いしても、
いいですか?初対面の人に、失礼だとは、思うんですが・・・?」
?「いいとも~☆じゃあ預かるね?
確認したい時はいつでも言っておくれ!」

(懐かしい承諾の返事だな)と
丁寧に畳んだあとに 胸元を開き「!」
谷間に仕舞っ『ドボッ!』・・た
A「なに鼻の下伸ばしてガン見してんだ
、助平!」
B「っ~~~・・・え、い、ちゃん、
ればー、ぶろーは、しぬ、うぅ・・・」
?「あっはっは、オトコノコだもんね?
ゴメンごめん(笑)」
Y「では、吾はこれで失礼します、
あとはそちらの正体不明に話しを伺って下さい、今回の事で野暮用が出来てしまいましたのでね・・・」

心なしか ションボリしてる様に
見える・・けど・・横っ腹が痛い・・
呼吸が出来ないって本当なん・・?
B「Aちゃん!?なみだ・・・」
A「おお?ああ、まばたきしたら
死ぬと思ってずっと目ぇ開けてた、
超 乾いた、いってぇ・・・」
B「はい、ハンカチ・・・良かったら、
目薬も有るけど?」
A「あんがと・・・相変わらず、
女子力高いな・・・だからモテるんか?」
B「そんな事ないと思うけど・・
・・Aちゃんの、いや、やっぱ、
何でもない『ボゴッ』痛ぁい!」
A「気になんだろが?ちゃんと言え!」
B「っ~殴らないでね?Aちゃんの格好良さには敵わないって言おうとしたの」
A「・・・~そう、ふ~ん・・・」
B「・・・(防御態勢)・・・」
A「アンタのまじゅちゅ魔術も格好良かっあああ!噛んだ!やり直したい!もっかい殴らせろ、殴り足りん!あ、逃げんな、
待てコラ、逃げ足速ーな、おい!」

X「・・え~と?何なんでしょう・・?
とりあえず、お久しぶりです、
お師範代さん」
?「うん、お久しぶり☆まあ、多分、
悪魔の事情なのかな?改めて子爵位、
おめでとう、蛇子さん?」
X「・・・蛇公よりはマシだと判断しましょう・・それにしても性、
青春ですね~、目の保養になります♪」
?「性で何を言いかけたのかが、
気になるけども・・
・・そろそろ締めないとだね~、
おーい、こっちゃこ~い!」

 ・・・ッタッタッタッタ
B「蛇さん、無事で何よりです、
助けて下さい、殴り殺されそうです」
 タタタタッタッタッタッ・・・

 ・・・ダダダダダダ!
A「ししょう、アイツつかまえて(コツン)いたい」
 ズシャアアアアアアアアアアアアアアアアァ・・・

・・小突かれた時に体勢を崩して滑って転んだ、
元気有り余ってるなぁ、さっきまで、
極限の緊張でまばたきも忘れるくらいだったのに・・

?「キミも相変わらずヤンチャだね~、
彼氏にワタシの事を紹介してくれないかい?」
A「彼?!カレシじゃナイです!?
マダ彼氏じゃないです?!おい!
こっちこい!なぐらないからこい!」
X「マダって(笑)」

 ・・・ッタッタッタ
B「・・・嘘 ()いたら
針 億万本だっけ?『ドュクシ』
!痛、くは無いけど古い!懐かしい!」
A「ええと何だっけ?
そう、こちらアタシのし、しょ、
師範代、です!
・・以上!?」

さっき聞いた、それ以上の情報はないの?

A「忘れた!(コツン)
!ぃいたい~、しはんだいのコツン、
あたまにひびく・・・」
B「・・あの、自己紹介して頂いても宜しいですか・・?」
?「え~?恥ずかしいなぁ?(照れ)
えっと、ワタシの名前は、
赤紫 黒子
偽名だけどね(笑)そして、
自称、魔導師、として活動しているんだ、
よろしくね☆」

・・・何処から突っ込んだらいいんだ?
ともあれ、礼儀として僕も名乗らないと?

B「僕は、
芒矢(ぼうや)拍符(ビート)です、
栄華(えいか)鋭莉(えいり)ちゃんの
友達・・学校の友人です・・」
黒「ふ~ん?面白い名前だね?
流行りのキラキラネームかい?
っと失礼だったね、拍と符でbeatなんて
格好良いと思うよ?」
B「まあ、子供の頃は珍しい、当て字で、からかわれましたが・・」

・・ビートたけ〇とか?きよ〇とか?
一騎当千のネタで?はくふって読まれて、とか・・

黒「三国志の英雄とお笑い界の重鎮だぜ?
むしろ重圧(プレッシャー)を感じない
心の強さは、名前譲りなんじゃないかい?
良い名を貰ったよ、ホントほんと☆」

・・初めてかも、名前を褒められるの、
くすぐったいな・・

A「アタシは子供の頃、
包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリっていう長いあだ名で呼ばれた事あっけど、何なんだろ?全部、凶器じゃん?」

・・とあるバンドの曲名ですね・・
・・子供の時から(とが)ってたんだね?
黒子さん(いきなり名前呼びはどうかと
考えたけど、赤紫さんは呼びづらい・・)は忍び笑い、というか
腹を抱えて笑いを堪えている、
ファンなのかな?

黒「ひーっ、ひーっ・・
(相当ツボに入ったようです)・・はぁ、
ごめんゴメン、あと、何だっけ?
ああそうか、
君と『笑顔交換』をしなきゃだね?
この子を紹介しないと」

と言って、取り(いだ)したるは

黒「ジャ~ン!喋らない魔導書さ!
名前は・・まだ、ない・・な、
そう言えば・・」

・・・ツッコミたい・・・

魔導書はともかく、普通、本は喋らないし
名前があるのもおかしいし、
吾が輩は猫である、じゃあないんだから!
ジャ~ンって勢いよく言った割りに、
ああ?もう!なんだかなぁ!?

A「それ、まだ名前 無いんです?もう
シロちゃんでよくないですか?黒とシロで(グリグリ)いたたたたいたいいたい!」

迂闊(うかつ)な発言をしたAちゃんに
黒子さんがウメボシ(こめかみに拳を押し当てる、クレヨンし○ちゃんがお仕置きで食らうアレ)をしている・・
・・Aちゃん?それはもうオマージュどころかパクりです、確かに、こないだ(蛇足の方で)NieRの話題したけど、リスペクトしてるからって、勝手に名前を使って良い訳ではないと、僕は思います!
・・そういえば最近グリグリしてるシーンを見ないな・・暴力か体罰表現になるんだろうか?・・ギャグなのに厳しい浮き世であります・・

黒「えいちゃんと蛇子さんとは昔に
『笑顔交換』を済ませてあるから、後は
キミと、この魔導書とだね、良いかい?」

・・良いも何もどう交換すれば?
呆気(あっけ)に取られていたら、
魔導書がひとりでに浮き上がり
クルクルと回転、表紙が開き、
パラパラとページがめくられ

[よろしくお│願いします]
[ノドの所に│指輪を置い]
[て下さいま│すか?  ]

・・魔導書だ、意志疎通が出来るのは有難い、言われた、じゃなくて書かれた通り、本のノド、見開きの繋ぎ目に指輪を置いた

 パタンッ!クルクル・・パッ!

表紙を閉じて、回転して、また開いた。

[こちらが貴│方に贈る指]
[輪になりま○す、ありが]
[とうござい│ました! ]

ノドの所に指輪が置いてあり、摘まんで
掲げて見て、一応 別物か確認した、
綺麗な金の指輪だった、高価そう・・・

B「・・こちらこそ、ありがとう、
宜しくお願いします・・」

お礼と挨拶を述べたら、魔導書は、表紙を閉じ、左右に跳ねるように黒子さんの方へ戻った、嬉しそう?で良いのかな?

黒「エーアイ?みたいに自律学習する設定にしてあるんだけど、
どうやら面食いさんみたいでね?
キミは好みのタイプっぽいよ?」

・・喜んで良いのかな?どうも悪魔や
人外さんに好かれている気がする・・
(ちな)みに、性別はあるんですか?

黒「それも学習していく内に、魔導書自身が、男か女か男の娘かゲイかレズビアンかバイセクシャルか決めるんだよ、
とりあえず人間には好意的だよ?
人格形成のお手本だからね?」
A「本のお手本って(笑)」
蛇「私、BL詳しく無いんですけど、
本×栞とか魔導書×杖とか、あ!
カップリングは攻め×受けだから、
魔導書や本は、受け、なんでしょうか?
だったら!栞×本、杖×魔導書としないと
腐女子さんに怒られてしまいます!」

知らねえし!蛇さんは充分 腐って
発酵してると思います!

何で性別を聞いて、LGBTから
BLに話が飛躍するんだ?

BLというか、擬人化カップリングですかね?
僕も良く分かりません、あまり理解したい分野ではないです・・・

B「ええと、話がすぐ脱線して、
すいません、後は何かありますか?」
黒「とりあえずは、これでお開きで良いんじゃない?ああ、そうだ、
実はキミの書いた考察を読んで、
キミの事を知っていたっていう事を
言い忘れていたよ、握手しよう握手!」

 ぎゅ、ブンブンブン!

B「ありがとうございます、まさか読んでくれている方が居るとは・・
一応、契約者、悪魔に関わってしまった人の目に入ればと思って始めたんですが・・」
黒「うんウン、良い心がけだよ!
まさしくワタシもね?魔導師と名乗っているのは、契約者と接触して、助け合いのねっとわーくを作れないかと活動しているつもりなんだ!生憎(あいにく)ぱーそなるこんぴゅーた、の使い方に慣れなくて、直接会ってお悩み相談くらいしか出来てないんだよ!それでキミに会いに来たわけさ!良かったよかった(ブンブンブン)」

・・それで、魔を導く、魔導師と
名乗っているのか。良かった、というのは
(こころざ)しを同じくする者に会えた
喜び、なんだろうか?そう言われると
僕も、嬉しい限りである。

黒「いやあ、千年以上生きてるけど、
苦手なモノって全っ然、覚えられないね?
その辺は是非ともキミに担当してもらって、
ワタシはフィールドワーク担当で
協力していきたいと思っているんだが、
どうだろう?どうかな?」

ん?

千年以上?

生きてる?

黒「あ!

・・いやあ・・ゴメン、

ワタシ、吸血鬼、なんだよね?

なるべく秘密、にしている、訳でも、
無いんだけど?やっぱり驚くよね?
それとも、信じてもらえないかな?」

・・・えいちゃんの方を向く

A「(ぶん、ぶん )」

知らなかった様子、蛇子さんは?

蛇「(ブブブブブブブン)」

頭が二つに見えるくらい高速だった
蛇子さんも知らなかった、と

B「あの、一つ、聞いても良いですか?」
黒「なんだい?一つと言わず、二つでも三つでも答えられれば応えるよ?」

B「・・・人間の血は好きですか?」

黒「それ聞いちゃう?
やっぱ聞きたいよね?
う~ん・・好き嫌いは、あるかな?若い子でも不健康だと美味しくないんだよね?
いやいや、無理矢理 襲って噛みついたりシないよ?ちゃんと同意の上で?
吸い殺したりもシないよ?眷属作りなんてとてもとても、まさかまさかだよ!
ワタシ、吸血鬼になる前から千年以上の今に至るまで未通女(おぼこ)だし?
血を吸う時もちゅっ!て、首に きす するみたいなものだよ、
垢舐め とか 舐め女 に比べたら全然!もう全然!
貞淑と言っても良いと思うんだよ!ホント!ちゅ!って!
あれ?どしたの?
引いてる?ドン引き?
あれぇ?」

・・・・・・ドン引きといいますか?
・・・不憫といいますか、
・・必死過ぎるといいますか、
おぼこ、なんて表現を知ってる人
いるんだろうか?
えいちゃんは、憧れの人だったんだろうな?吸血鬼って聞いた後の、緊張からの、この、なんだろう、残念な人 にがっかり、というよりは同情か憐憫(れんびん)で顔を伏せて両手で覆っている、
蛇さんも、もう同上、以下同文でいいかっていうくらい同じ状態です、コレどうしたら締めになるんだろう?終わるのかなぁ・・?


 終わらないので終わりにします、僕も自分で何を言っているのか分かりません。
少なくとも実戦訓練は失敗に終わったと言えます、蝙蝠の悪魔が言った様に魔術らしい魔術を行ったのは僕だけでした。
どのように行ったか、について説明しますと、まず自分の、体内にある魔力を感じ、次に魔術のカタチをイメージします、今回の場合、鎖で相手を拘束する、という想像力から、魔力を放出している、という想像をして、結果、鎖の拘束魔術が創造された、という、
何を言っているんだコイツは?という感じです。所謂(いわゆる)、呪文を唱える、という事はしていませんし、教わってもいません、教えてもらえません、何故かと蝙蝠の悪魔Yに問い詰めました。
Y「悪魔は魔術、魔法の使用に呪文は必要ありません、というか、知りません。人間が効率的に魔術を行使しようとして、遠回りで非効率的な呪文で誰でも使えるように、という本末転倒な話しですから?誰にでも使えないから魔術なのですからね?
悪魔からしたら、まあ、無駄な労力、ですねぇ?無詠唱、つまりイメージだけで魔術を行使出来る事が最低限、最適解、最速、最高、最終、最先端です、疲れたので、もう良いですか?其に教えられる事はもうありません、お疲れ様でした★」
・・・鬼のように雑な教導でした、まあ、相手は鬼ではなく悪魔なんですが。
自慢するつもりはないんですが、つまり
人間側の素養~才能と悪魔側の能力、そして、それぞれの相性の良さ、魔力の供給~共有化の効率で、魔術の性能~精巧さ~成功率が決まります、全然つまりでまとまっていません、
友人を殺すと脅して、契約書を燃やした様に見せて騙す、
あんな悪魔なんかと相性が良いとか、さぶいぼ総立ちです、
口癖も似てきました、嫌になります。
 そして今回、お知り合いになりました、
自称、魔導師の、自称、吸血鬼さんに、
色々とお話しが聞けたのですが、魔導書さんの方がマトモでした、次回のテーマは魔導師の活動について、考察を書こうと思っていましたが、変更するかもしれません、
多分、別のテーマに変えます、変えたいです、聞かなきゃ良かったと後悔しました、
これ以上なにか書くと伏線になってしまいそうなので終わります。
最後まで読んで下さった方に、お目汚しをしてしまい、並びに貴重なお時間を使わせてしまい、大変申し訳ありませんでした。
悪魔と契約した意味を理解した時、以来の絶望感です、
次を書けるかが最大の難問です、
本当の最後に、
読んで下さってありがとうございました。

  おわり
 僕の考察 その二
~まじゅちゅとまじゅちゅしにちゅいて~


今からすぐに、蝙蝠の悪魔を引っ張って
蛇足の場で反省会をしたいです、では

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登場人物紹介

ぼくb(子供時代) 六歳の時に悪魔と契約を交わす(一話)

蝙蝠(コウモリ)の悪魔Y

僕B(学生)

友人A(学生)

蛇の悪魔X(女性?)

あたしa(友人Aの子供時代)

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