1. 洞察力

文字数 396文字

女という生き物は、普通に生活しているだけでいろんなことに気づく。たとえば、飲み会でグラスが空いている人。困っている人。落ち込んでいる人。気づいたら、声をかけて状況に応じた行動をする。次は何をお飲みになりますか?お手伝いしましょうか?何かあったの?
気づけることで、誰かを助けたり役に立つことができる。悪い気分にはならないし、感謝されてこちらまで嬉しい気持ちになる。気づけて良かったと思える。

でも、気づけることは決して良いことばかりじゃない。女は、目を背けたくなることにまで気づいてしまう。たとえば、明らかに掃除をサボっている人。掃除し終わった後に見つかるゴミ。旦那のスーツに染みついた香水の匂い。
知らないほうが幸せなことというのは幸せと同じ数だけあると思う。それが否が応でも目に入ってしまうのだから、たまったもんじゃない。落ち込んだ機嫌を直すのは、誰でもなく自分自身である。それがまた嫌になる。
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