扶桑

文字数 1,927文字

こちらにて扶桑さんが執筆します。他の方は書き込みをお控え下さい。
ここは富山県!存在自体が石川と混同されるが、うまい米と水には事欠かない飯の旨い地域!
その一方、海も山もあり、運動にも良好な場所!
この色々恵まれた場所のある海岸で、魔人二人の激闘が始まろうとしていた…。

fuso_wasedr09

ふう…。全くこの完璧な肉体を維持するためにどれだけ努力してんのか知らねえようだな、あの医者。
どう考えたら、沖合まで泳いで往復とかいう羽目になるんだよぉ!
でもなー、健康診断引っかかったしなー、多少は運動して適正値にしないと。
彼のほとんど球体の体から、健康診断に引っかからなかった理由がさっぱりだが、大山森はそんなことをほざきつつ海岸を歩いていた。
すると、途中で謎の船舶とそこで会話する一人の中年男性を見つけた。

fuso_wasedr09

何してんだ…、あいつ。
旦那、こんなもんで結構ですか!
そう言った男は大きな箱を抱えており、その中にはほとんど腐った魚介類がたんまりぶちこまれている。

fuso_wasedr09

ああ、それで問題ない。お題は?
そんなもんは必要ないですぜ、旦那。そんなもん欲しいってやつは旦那だけよ!
そうか、では、また一週間後に持ってきてくれよ。
そうして、謎の船舶は去っていった。

fuso_wasedr09

(ここからでも腐った匂いがわかるぜ…。アイツ、一体何をしようとしているんだ?)
さて、では始めるか。
そう言うと、富岡はポケットから値札印字機を取り出した。
富岡はすぐに操作をし、一枚の値札を作った。
そうして、それを箱に貼り付けた瞬間、周囲に漂う腐った匂いの発生源は、途端に鮮魚の詰め合わせとなった。

fuso_wasedr09

なんだと!あいつ、腐ったものを元に戻しやがったぜ!
おや、誰か人がいるようだな…、すぐに出てこい。そうすれば命だけは助けてやるよ。
(しまった…。だが、あいつと戦えば運動になるし、しばいて言うこときかせりゃ食いもんは安泰だぜ!)
ちぃ、仕方ねえなあ。
!!!
(なんということだ…、やつの肉体は正に球体!どうやらあいつも魔人。面倒だが、俺が魔人であることはバレてはまずい)
いい子だ。まずこっちにゆっくり近づいてこい。
断る!あんたの能力、俺のために使ってもらうぜ!…ついでに運動だ!
そして、大山森ふとしは富岡の方に急速接近し、富岡に体当たりした!
とっさのことに富岡は避けられず、10mほどふっとばされる!

大山森ふとしの能力は「ベヒモス」。人類に消化できるものをなんでも食べ、それをエネルギーにして限定的な強化を行う!実に強力な攻撃型能力である!

fuso_wasedr09

ちぃ…、中々やる。強化系の能力か。こいつは厄介だな。
富岡は今の一撃でかなりのダメージを受けたが、まだまだやる気の模様。
その一方、大山森は、富岡の落とした箱の中の魚をそのまま食べていた。

fuso_wasedr09

美味いぜ、あんたの能力で作った魚。ますます連れていきた…違う、まずは運動だ。死なない程度に痛めつけてやるから安心しろよぉ!
大山森は食べたものを更なるエネルギーに変え、再び攻撃を仕掛ける!
この一撃を喰らえば、富岡も戦闘不能に持って行かれてしまうが…

そんな状況で、富岡は素早く値札を用意し、砂に貼り付けた。

fuso_wasedr09

…対魔人用の盾か、5億ほどつければ大丈夫だろう。
何言ってやがる、お前の負けだぜ!
俺は食えば食うほど強くなる。諦めて俺に従え!
大山森の拳が振り下ろされる。
しかし、その拳は富岡には届かなかった。
地面から突然出てきた盾が完璧に防ぎきったからだ!

fuso_wasedr09

何だと!お前の能力は「腐ったものを元に戻す」のではないのか!
その通りだ、少年。お前が能力を明かしたから、俺もお前に教えてやろう。
俺の能力は、値札を貼った物体を価値通りにする。
つまり、俺がお前に値札を貼り付けると…
!!!
(まずい、近接距離ではやつの能力で何に変えられるかわかったもんじゃねえ!まずは一旦距離をとって、やりたくはないが体重を減らしてでも一撃を与えなければ…)
さあ、お前にはいくらの値札を貼り付けようか、少年よ。
大山森は、展開された盾を蹴って大きく距離を取り、体重を一部削って行われる高速機動の体制を取る。
富岡には目立った動きはない。

fuso_wasedr09

ちい、仕方ねえなあ。行くぜ、これで決める!
大山森が加速に入る瞬間、富岡は銃のようなものを構え、大山森に向かって連射した!

fuso_wasedr09

な、に…
大山森の体には無数の値札が貼られていた。それらはすべて「100円」と書かれている。

fuso_wasedr09

俺がつけるお前の価値は100円だ。そのままコップにでもなるといい。
何が起きたか?
富岡は自身の持つ値札印字機に高額をつけ、値札を発射可能にアップグレードしたのだ!
それによって、大山森は全身を値札まみれにされたのだ!

fuso_wasedr09

ぐううう!
完全にコップに変わった大山森をそのままにして、富岡は去った。
そうして、富岡は自身の仕事を続けるのだった。

fuso_wasedr09

時間です!締め切りです!

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登場人物紹介

名前:富岡 剛
性別:男

能力名:『適正価格』
値札を貼り付けたものを、値札の値段相応のものに変化させる。

設定:
卸売業を営む中年の魔人。
低品質な商品を安く購入し、自身の能力を使って高価な品に変えて販売し、莫大な利益を得ている。
能力は基本隠しており、表向きには一般人として暮らしている。

相手を倒したい理由:相手に能力を使っているところを見られたから。

名前:大山森 ふとし
性別:男子高校生
設定:
わずか17歳にしてBMI40を超える生粋のファットエリート。
天性の太りやすい体質と日に10度の食事を欠かさない努力により作られた体格はもはや芸術品と言っても過言ではない丸さを誇る。
健康診断では中性脂肪・コレステロール値でランクE(Error 規格外)を叩き出すなど将来が嘱望されていた。
しかし、その結果が彼の人生を大きく変えることになったのだった……
ちょうどいいアイコンがないので首から下はすごいデブという設定で落ち着いた。

能力:ベヒモス
限定的な強化能力。
どんなに消化の悪いものでも即座に吸収できる消化器系とそれによって得た栄養素を自在に蓄積・消費できる運動能力によって構成されている。
ただし通常の人間が消化できないものは食べられない。
平たく言えば食べられるものはなんでも食べられて得たエネルギーは即運動に使うことも体脂肪として蓄積しておいてあとで使うこともできる能力。
ただし、ファットエリートであるふとしはよっぽどのことが無いかぎり体重を削るような能力使用を行わない。

相手を倒したい理由:健康診断で引っかかったので運動して痩せろって医者に言われた

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