第89話 甘い時間
文字数 478文字
その日の夜、翔は、少し絵を描いた後、バスルームで、念入りに体を洗い、お湯にゆっくり浸かって温まった後、パジャマを着て、ベッドに入った。
電気を点けたまま、じっと耳を澄ませる。ドアがノックされたときに、すぐにわかるように。
永遠とも思える時間が過ぎた後、ついに、ドアが鳴った。素早くベッドから出て、裸足のままドアを開けに急ぐ。
後ろ手にドアを閉めた基樹が、翔を抱きすくめた。基樹の体からも、さわやかなボディーソープの香りが立ち昇っている。
いったん体を離した基樹は、翔の手を取って、ベッドへと向かう。同じ部屋で寝起きしていたときも、体を重ねるのは、夜だけと決めていた。
あお向けに寝かされた翔に、基樹が覆いかぶさる。早くも、恥ずかしいくらいに体が疼いている。
基樹が、翔のパジャマのボタンに手をかける。基樹の指が、ひどく熱い。
再び、三人での暮らしが始まった。午前中は、パソコンに向かって勉強し、午後は、三人で庭に出たり、大広間で談笑したり、それぞれの部屋で思い思いに過ごしたりする。
そして、夜はしばしば、翔と基樹の二人きりで、甘い時間を過ごした。
電気を点けたまま、じっと耳を澄ませる。ドアがノックされたときに、すぐにわかるように。
永遠とも思える時間が過ぎた後、ついに、ドアが鳴った。素早くベッドから出て、裸足のままドアを開けに急ぐ。
後ろ手にドアを閉めた基樹が、翔を抱きすくめた。基樹の体からも、さわやかなボディーソープの香りが立ち昇っている。
いったん体を離した基樹は、翔の手を取って、ベッドへと向かう。同じ部屋で寝起きしていたときも、体を重ねるのは、夜だけと決めていた。
あお向けに寝かされた翔に、基樹が覆いかぶさる。早くも、恥ずかしいくらいに体が疼いている。
基樹が、翔のパジャマのボタンに手をかける。基樹の指が、ひどく熱い。
再び、三人での暮らしが始まった。午前中は、パソコンに向かって勉強し、午後は、三人で庭に出たり、大広間で談笑したり、それぞれの部屋で思い思いに過ごしたりする。
そして、夜はしばしば、翔と基樹の二人きりで、甘い時間を過ごした。