(三)-5
文字数 216文字
そんな集中力を要する作業に真っ只中の午前中に電話がかかってきた。
朝からパソコン作業をやっていて一息つきたいタイミングでもあったので、電話を口実に一度席を立つことにした。
電話の内容は「比寄組の組長は日曜夜に採石場に来る」とのことだった。
「覚えていてくれたんだ」
「ああ」
「それで私に教えてどうしろと?」
こう言っておけば北方組との関係は気づかれないはずだ。あくまでも興味本位で聞いたという体裁を保つのだ。
「見に来るかい?」
(続く)
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