クロのしっぽ
文字数 2,146文字
私の
ある
愛くるしい彼といる
その
ああ、もっと
かわいいかわいいクロと
✿✿✿
私の
げんなりしつつも、いつも
私は、事 の顛末 を語 りはじめた。
✿✿✿
私は
いつも(バレない範囲 で)舐 めまわすように視 ている私に、わからないわけがない。クロの耳やしっぽは、もともと烏 の濡 れ羽色 の如 く美しかったが、近頃 はより、さらさらふわふわつやつやしているのだ。
いい仕事 にもほどがありすぎるだろ、クレナイ!! あとで好物 のよもぎ餅 、奉納 しておこう……。
✿✿✿
✿✿✿
えっ、かわいい。最 & 高 ……。
しっぽの表面 をゆっくり撫 でる。とっても嬉 しそうにしっぽを振 るクロの様子 を見ながら、少 しずつ強 めに。
クロは本当に心地 いいのだろう、どんどんしっぽの振 りが強 くなる。
私はふと、その根元 に目がいってしまった。
私はふと、その
(……しっぽのつけ根 は、どういう手触 りなのだろう?)
私が何気 なく、その場所 に触 れると。
クロは、びくん、と跳 ねてあとずさり、その小さな躰 にしっぽを巻 きつけ、きゅうっとそれを抱 えた。顔は真 っ赤 で、微 かに震 えてしまっている。
その獣耳 を伏 せ、熱っぽく潤 んだ瞳 を逸 らしながら、打 ち明 けた。
✿✿✿
✿✿✿
今日も、非常 に倖 せである。
【終】
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