11:バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!『貞子VS伽椰子』

文字数 3,449文字

はじまりましたシーズン2!
本日のお相手は私、映画大好き映子と!
映画よりも漫画が好きな恋美と。
映画よりもゲームが好きな芸夢でお送りします!
なんだこの自己紹介……映画好きが私しかいねぇ……
別に嫌いってわけじゃないのよ。他に好みなものがあるというだけで。
そうそう! 面白そうな映画は普通に見るからね。
ま、確かにみんな映画ばっかり見てたら紹介する必要なくなるから良いか!
『新しい楽しみが見つかるように』がコンセプトだし、少しでも興味を持ってもらうのが目的だもんね。
だねー。
あ、なんか今フシギダネっぽかった!? アニメの方!
ぽかったぽかった!
ほら、よくあることだけど話が脱線してるわよ。
今日は和製ホラーについての紹介だったわね?
おっと、ありがとう恋美ちゃん。
そう、今日は『貞子VS伽椰子』って映画について紹介しようと思うんだ。
『リング』シリーズの貞子(さだこ)と、『呪怨』シリーズの伽椰子(かやこ)だね。
いぇーっす!
あれ、そういえば映子って和製ホラー苦手じゃなかったかしら。
あー、うん。正直『呪怨』も『リング』も怖くて無理だし、『着信アリ』とかめっちゃトラウマ。
それなのに今回は大丈夫なの?
確かにかなり苦手な方向で怖かったりするんだけど、それを上回る魅力があるんだ!
とりあえずは次のあらすじから説明してくね。
わかったわ。
――あらすじ――
諸々の説明を始める前に、まずは予告編(You Tube)を御覧ください。
これで8割くらいはわかってもらえると思うから。
結構怖そう……なのは確かなんだけど……
それよりも所々に挟まれる男の人が気になる……
「バケモンにはバケモンもぶつけんだよ!」って彼のセリフなのね。
※予告編56秒
そう。このセリフが予告で流れたからこそ、私はこの映画を見ようと思ったんだ!
確かにやたらとインパクトありますよね。
予告はインパクト大事だからねー。
それであらすじなんだけど、この映画は中盤まで貞子サイドと伽椰子サイドでそれぞれ話がすすんでいくんだ。
まずは貞子サイドね。
大学生の主人公・有里(ゆり)は、呪いのビデオを見てしまった親友・夏美(なつみ)を助けるべく、都市伝説に詳しい大学教授の森繁先生(もりしげ-)に助けを求める。

森繁先生っていうのが動画の男の人?
違う人ー。この先生も面白いキャラクターしてたよ。
そして有里たちは、森繁先生の紹介でお祓いをしてくれる霊媒師を尋ねるんだけど、そこで恐ろしい惨劇が引き起こされてしまう……
ここまでが貞子サイドだね。
確か呪いのビデオを見ると貞子がテレビから出てきて殺されてしまうんだったかしら?
そう。リングシリーズだと見てから1週間だったみたいだけど、本作では見た2日後に貞子が来るよ。
ずいぶんせっかちになっちゃったね!
……芸夢先輩が呪いのビデオ見たらどうなるんだろう?
多分……負けるかなぁ。別に戦えるわけじゃないし、逃げてもすぐに捕まりそう。
先輩って空とか飛んでるわけでもないし、触れない以外はめっちゃ普通だもんね。
他の人には姿が見えないみたいだけど、それもちょっと凄い「影の薄い人」みたいな?
正直、想像してた幽霊とは随分違うわよね。
あれ、なんか馬鹿にされてるー!?
気のせい気のせい。
それじゃ次は伽椰子ね。
立入禁止と書かれて封鎖された家の向いに引っ越してきた女子高生の鈴花(すずか)は、その家が、足を踏み入れる死んでしまう呪いの家と噂されていることを知る。
だけど行方不明になったはずの小学生が呪いの家に居る所を目撃した鈴花は、助ける為にその中に足を踏み入れてしまう。
……そして、呪いの家に住み着く悪霊・伽椰子と俊雄(としお)が彼女へと襲いかかるのであった!
ここまでが伽椰子サイド。

こう聞くと、有里ちゃんも鈴花ちゃんも、他人を助ける為に自分から呪いに立ち向かっていくんだね。
さて、ここまで例の男性がどこにも出てきてないのだけれど、そろそろかしら?

その通り!

貞子サイドでお祓いに失敗した霊媒師さんなんだけど、助っ人として別の霊媒師を呼んでいたの。
それが常盤経蔵(ときわけいぞう)と言って、例の男の人だね。

"貞子"を除霊する為に経蔵が提案した方法が、もう1つの呪い"伽椰子"とぶつけてお互いに潰し合わせる方法だったの。
こうして貞子VS伽椰子が実現するわけだね。
「バケモンにはバケモンを~」ってそういうことなんだね。
和製ホラーの二大悪霊の勝負。勝つのは果たしてどちらなのか。
……というところが大まかなあらすじだね。
――貞子VS伽椰子の魅力――

まぁ多分わかると思うけど、常盤経蔵の存在こそが一番の魅力だね。言ってしまえば漫画に出てくるキャラクターみたいな感じなんだ。

それは、漫画から飛び出てきたような、という意味の比喩表現よね?
うん、そんな感じ。
彼が出て来るまでの本作は、だいたいみんなが想像する通りの和製ホラーな雰囲気なんだけど、この辺りから一変するの。
とにかく破天荒な言動や振る舞い。そして、それを補って余りある強大な霊能力。悪霊達を真っ向からねじ伏せる系パワーファイターが出てきちゃうんだよね。
なんかもう、予告編からめっちゃ伝わってくるねー。
動画の50秒とか、1分20秒くらいに居る赤い服の子供も何かあるの? こっちも不思議な雰囲気があるけど。
彼女の名前は珠緒(たまお)ちゃんって言って、常盤経蔵とコンビを組んでる盲目の女の子だよ。
あー、だから杖をついてるんだね。
なるほど。型破りな霊媒師と、盲目の少女の霊能力コンビね。確かに漫画みたいだわ。
これは私の印象なんだけど、和製ホラーって後味の悪い終わり方が多い感じするんだよね。上手くいってるように見えて最後に実は……みたいな。
でも常盤経蔵&珠緒コンビって、王道漫画とかに出てくる最後にはハッピーエンドを迎えるキャラクターだから、そのアンマッチさのおかげで先の展開が全く読めなくて凄く面白いんだ。
うー、この人が実際にどんなことをするのかは全然教えてくれないから凄く気になるー!
そこはもう楽しみにしてちょうだいな。
あと、あんまり常盤経蔵だけに触れると勘違いされちゃうかもだけど、別にイロモノ重視なわけでもないんだよ。
いわゆるビックリ系だけに留まらず和製ホラーっぽい正統派な演出もふんだんに盛り込まれてるんだ。
正直その辺りはめちゃくちゃ怖かった。
うぅぅ、そう言われると途端に怖くなってくるなー。
でも、あくまでも「ぽい」んでしょ。
あははは、そうなんだよねー。
だって純粋な和製ホラーは怖くて見れないし。なんとなく雰囲気で知ってるだけだもん。
そのあたりはご容赦いただけると幸いです。
でもねー、多分だけど『リング』シリーズ、『呪怨』シリーズのファンだっていう人も、全然興味無いやって人も、どっちでも楽しめる作品だと思うよ。
なんならちょっと勇敢な子供でも楽しめるような、すごくいい塩梅だよ。
――まとめタイム――
さて、紹介としてはこんな感じなんだけど、どうだったかな。
3人でやってみた感じ、そんなに悪くないんじゃない?
私は特に気にならなかったわね。
なんか賑やかな感じでいいと思うよー! 映画の内容もわかりやすかったと思うし。
おー、良かった良かった! ひとまずは安心だね。
そしたら今度からはスプラッタ映画以外は3人で大丈夫だね。
……ん、そう言えば芸夢先輩は苦手なジャンルって無いんですか?
んー、見られないほど苦手なのは特にないかなー。
あ、でも泣かせにくる系の映画は苦手……というよりも凄く泣いちゃうから恥ずかしいかも。
えー、そんなの全然良いと思うけどなー。私も泣くよー?
別に気にすることないわよ。感動して泣くのは当然のことなのだし。
そ、そう……? 平気かな?
平気平気!
私自身があんまり感動路線の映画を見ないからあんまり数は出てこないと思うけど、芸夢先輩がイヤじゃなければ是非一緒に居てほしいな。
うん! ありがとう!
それじゃそろそろ良い時間だし、締めに入りましょうか。
いつもタイミング管理ありがとう恋美ちゃん。
好きでやってることだし別に良いわよ。
それで次回はどんな作品を予定してるの?
そうだなー、次回はちょっと隠れた作品にしてみようかな。
と言っても知ってる人は普通に知ってると思うけどね。
最近はインターネットも普及してるし、本当に「隠れた名作」ってそうそう無いよねー。
そのおかげで色んな名作に出会えるんだけどね。
ってことで、次回予告ヒントは『アニメ映画』『魔女』『緑髪の主人公』って感じでよろしくお願いします!
ではまた次回お会いしましょー!
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登場人物紹介

名前:映子(えいこ)

映画好きな女子高生。
「ホラー映画大好き! だけどスプラッタ系が専門。
 だって和ホラーは怖いんだもん……」

名前:恋美(こみ)

映子の同級生で親友。映子ほどは映画を観なくて、どちらかというと漫画を読むのが趣味。でも変な映画を知ってたりする。
「特に好きなジャンルとかは無いけど、比較的ラブコメとか好みね」

名前:芸夢(げいむ)

突然現れた高校3年生。映子たちの先輩。
実は幽霊だけど、特に設定が活かされることはない。
ゲームが好きで、映画知識は恋美ちゃん以上映子ちゃん未満。
「映画はあんまり詳しくないけどがんばりまーす! 応援してねー!」

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