11:バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!『貞子VS伽椰子』
文字数 3,449文字
――あらすじ――
諸々の説明を始める前に、まずは予告編(You Tube)を御覧ください。
これで8割くらいはわかってもらえると思うから。
だけど行方不明になったはずの小学生が呪いの家に居る所を目撃した鈴花は、助ける為にその中に足を踏み入れてしまう。
……そして、呪いの家に住み着く悪霊・伽椰子と俊雄(としお)が彼女へと襲いかかるのであった!
ここまでが伽椰子サイド。
――貞子VS伽椰子の魅力――
うん、そんな感じ。
彼が出て来るまでの本作は、だいたいみんなが想像する通りの和製ホラーな雰囲気なんだけど、この辺りから一変するの。
とにかく破天荒な言動や振る舞い。そして、それを補って余りある強大な霊能力。悪霊達を真っ向からねじ伏せる系パワーファイターが出てきちゃうんだよね。
これは私の印象なんだけど、和製ホラーって後味の悪い終わり方が多い感じするんだよね。上手くいってるように見えて最後に実は……みたいな。
でも常盤経蔵&珠緒コンビって、王道漫画とかに出てくる最後にはハッピーエンドを迎えるキャラクターだから、そのアンマッチさのおかげで先の展開が全く読めなくて凄く面白いんだ。
あと、あんまり常盤経蔵だけに触れると勘違いされちゃうかもだけど、別にイロモノ重視なわけでもないんだよ。
いわゆるビックリ系だけに留まらず和製ホラーっぽい正統派な演出もふんだんに盛り込まれてるんだ。
正直その辺りはめちゃくちゃ怖かった。
でもねー、多分だけど『リング』シリーズ、『呪怨』シリーズのファンだっていう人も、全然興味無いやって人も、どっちでも楽しめる作品だと思うよ。
なんならちょっと勇敢な子供でも楽しめるような、すごくいい塩梅だよ。
――まとめタイム――