(三)―4

文字数 340文字

 該当のビルの裏には、別の雑居ビルが建っていたが、こちらにも側面から入る入口があった。こちらには臨港警察署の捜査一係のベテラン刑事と若手の二人組が見張っていた。
 所轄の刑事によると、該当のビルの裏手の通路を進むと、隣のビルの方にも行けるらしい。そこで、福山たちは通路を入っていき、確認することにした。
 人が一人通れる程の通路を進むとビルの裏手に出た。土地ごとの仕切りは特になく、どこのビルにも行けるようになっていたが、この裏手の通路に出られるビルは多くなかった。当該ビルの裏手には非常階段があった。そしてそのビルの側面から表へ出られるようになっていた。ビルの左手はフェンスが建てられ敷地に入れないようになっていたが、右手方向には通路が続いており、そちらに進むことはできた。

(続く)
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