「la-karda」:「序文」

文字数 2,042文字

…はい、それでは再開しませう。ロジバン教材「la-karda」の本文に取り掛かるところでしたね。
…うん。この冒頭の“Preface”…序文の部分、飛ばさずに読んでみますか。ロジバンがどんな言語なのか、著者なりの見方が示されてたりするからね。
また長引いて本篇が先送りになる気配がありますけど…。
謝辞の部分だけ省けば残りは、えーと、10文ちよいで済むから、大したことにはならないはず。まあとりあへず読んでみませう。
la-karda(「『カード』」):A distilled overview of the Lojban language.(「ロジバンの要旨抽出的概観」)
あ…元の英文も読み上げてくれるんですね。
タイトルコールやし、特別にね。後は基本的にザックリと日本語化してお届けします。
「序文」…えー、「当該言語の主な概念は、なるべく少ない言葉でなるべく多く紹介されます。」…もちろん、このロジバン教材における話ね。
「即ち:

一、各概念はその最も核心的な側面が提示されます。

一、しかしながら、いくつかの細部は誤魔化されたり単純化されます。

一、いくつかの細部は、単に例文での登場により言及もしくは説明されるのみに留まります。」

「最後に、ロジバンのいくつかの側面は完全に省略されます!」
…ですつて。枝葉末節を削ぎ落として、最低限の事項だけに集中して教へてくれるみたいですね。
まあ、あまりにも簡潔過ぎたりして、少し補足が必要かな、と思つたら、特に要望が無くとも適宜こちらで付け足すことにしませうかね。
はあ、「急がば回れ」が有効な場面もあるんでせうか…まあ、無駄話を長引かせるのは止めてくださいね。
え〜?そのお約束は出来かねますね〜…時にはテキストを離れて、こんな風に手ぶらで駄弁りたくなるかもしれませんし。
ま、そのあたりは追々考へるとして…続きに参りませう。

アッハイ。

えー、「どれほど不完全だとしても―この先のテキストの目標は、出来る限りにおいて最も即座で便宜的な方法で以て、当該言語の『概念化』を提示することです。」
…この「概念化(conceptualization)」、ここでの意味合ひがまだ正直よくわかんないんだよね…やがて判明してくるのを期待しつつ、ひとまづ先に進みます。

えー、「ロジバンは、『論理的』で『曖昧さのない』といつたものから『文化的に中立的である』といつたものまで、多くの仕方で特徴づけられてゐます。」

「このテキストで明らかにしようとする特徴は、ロジバンが合理的(理に適つてゐる)かつ規則的(常に同じ働きをする)であるといふ点です。」

えーっと、これは……訳し下ろすか。「この合理性と規則性により簡潔性がもたらされ、その簡潔性により、初見でまさに予想されるよりも簡単にロジバンが学べるやうになります。」

…と、ここまでが著者による序文でした。「最初は難しく見えるかもしれないけど、不条理な部分が無くて、一度覚えた事柄は随所で活かせるから、学ぶのは意外と簡単」…て話でせうかね。何事も見方次第ですけど。
はあ。それが本当なら良いことですけど…何だか歯切れの悪い言ひ方ですね。
例外も不条理も割とありますからね!意外と!…歴史的経緯や諸々の事情が重なつた結果ね。
ま、そのあたりは、この教材では入門講座らしくお茶を濁して、いい感じに流してくれるんぢやないかなあ、とは期待してゐます…良い意味でね。
…もしかしてまだ読んでないんですか?一通り。
まだ斜め読み程度にしか。細部までじつくりとは見られてないから、そこをこれから一緒に見ようね。
さて、“Notes”…「注意事項」の節も読んでみますか。二、三文程度ありますので。
えー、「普段の読書スピードでこの先の小径を進んで行くと恐らく、いともはやく森の中で道に迷つてしまふでせう。ゆつくり進めばそれだけの良運が、テキストの言はんとする事柄を吸収する際に齎されませう。」

「結局まごついてしまつたら、深く掘り下げるためのインスピレーションとしてそのことを利用すれば大丈夫でせう。」

…「そのこと」がどのことなのかまだ正直よくわかんないんだけど…まあそれが「まごつき」そのものであれ、その直前の段落全体での助言であれ、何でも深掘りの契機にしてしまへばいいよね。
はあ、何だかまたしても先回りされて質問封じされた気がしますけど…まあ「ゆつくり読み進めてください」つてことですよね。
うん。…核心的な部分だけ抽出した書き方をしてゐるはずだから、変に拾ひ読みしたり読み飛ばしたりすると逆効果なんだらうね。
「急がば回れ」ではないけれど「急がば歩め」といふことですね…。
せやね。で、謝辞は割愛してメインディッシュと行きたいところなんだけど…序文で意外と疲れたし、この先のことで少し相談事もありますし……休憩にしません?
「急がば休め」ですか…。
ええやん!ここらでもう一息してゆつくりしようや!…一週間、いや…二、三営業日ほどさ。…fe'o(フェホ)sai(サイ)
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