8 ヴェーダーンタ学派

文字数 1,001文字

ジャイナ教も仏教も、インド思想史(哲学史)の中では「非正統派」と位置づけられている。

『ヴェーダ』の権威を認めていないからね

じゃ何が「正統派」なのかというと、これには6種の学派があり、六派哲学(ダルシャナ)と呼称されている。

①サーンキヤ学派

②ヨーガ学派

③ニヤーヤ学派

④ヴァイシェーシカ学派

⑤ミーマーンサー学派

⑥ヴェーダーンタ学派

の6つだ

ヨーガ、しか聞いたことないですね
だろうね

それぞれの学派には根本聖典があり、その成立年代を考慮しながら、再掲すると、

①サーンキヤ学派=「サーンキヤ・カーリカー」(4世紀頃に成立)

②ヨーガ学派=「ヨーガ・スートラ」(2~4世紀頃に成立)

③ニヤーヤ学派=「ニヤーヤ・スートラ」(250~350年頃に成立)

④ヴァイシェーシカ学派=「ヴァイシェーシカ・スートラ」(100~200年頃に成立)

⑤ミーマーンサー学派=「ミーマーンサー・スートラ」(100年頃に成立)

⑥ヴェーダーンタ学派=「ブラフマ・スートラ」(400~450年頃に成立)

となる。

つまり、後で詳しくふれるヴェーダーンタ学派が一番新しいってことになる

また、6学派といいながら、思想的な近接性を考慮し、2組ずつペアにして比較されることが多い。

①サーンキヤ=ヨーガ

②ニヤーヤ=ヴァイシェーシカ

③ミーマーンサー=ヴェーダーンタ

の組み合わせだ

個々の学派の学説については、長くなるからね、ここでふれるのは止めておく。

関心があれば、山下博司『ヒンドゥー教 インドという<謎>』(講談社、2004)なんかに簡単な紹介がでている。

ここでは、一つだけ、取り上げることにするね。

それが、すでに名前を出してるヴェーダーンタ学派

まず、ミーマーンサー学派とヴェーダーンタ学派はね、6派の中でもとりわけとくに『ヴェーダ』聖典を重んじている。そこが特徴的だ
ミーマーンサー学派とヴェーダーンタ学派の違いは、『ヴェーダ』聖典の中でも、『ブラーフマナ』を重視するか(ミーマーンサー学派)、あるいは『ウパニシャッド』を重視するか(ヴェーダーンタ学派)、に因る

ぼくらはここまで『ウパニシャッド』の思想について見てきたよね。

だからね、ミーマーンサー学派についても長くなるからふれないことにする。

ヴェーダーンタ学派だけを取り上げるよ

はい、それでいいですよ~。

長くなりすぎるのは、ゴメンだもん

[参考文献]

・山下博司『ヒンドゥー教 インドという<謎>』講談社、2004

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登場人物紹介

デンケンさん(49)・・・仙人のごとく在野に生きたいと思う遊牧民的自由思想家

釈愛理(45)・・・真宗大谷派のギャルな御院家さん


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