第1話

文字数 840文字

起)黒野笑茉は占いが大好きな女の子。小学生の時に自己流のトランプ占いに熱中するあまり、友達に悪い予言をしてしまう。実際にその友達は怪我をして、魔女というあだ名が広がってしまい、笑茉は人と親しくすることを避けてきた。そのため地元の公立中学には進学せず、私立の名門中学である深水学園に通っている。しかし友達はおらず、自分から壁を作っている。クラスメイトは、優しく成績優秀な笑茉と友達になりたいと思っているが、本人だけが嫌われていると思い込んでいる。

承)あるとき、深水学園の理事長の息子、深水隆也が来日する。隆也は学園の海外校に通っていて、その優れた資質を認められ、中学生ながら勲章をもらっている貴公子のような存在だった。とにかく暗く、魔女のように長い髪の笑茉の優秀さを、隆也は瞬時に見抜き、彼女に日本の案内係をしてくれるように頼む。強引で俺様な隆也は、笑茉を美容院に連れて行き、まずは姿から変化するように促す。笑茉は戸惑いつつも、隆也によって明るく素敵な女の子に少しずつ変わっていく。

転)隆也は笑茉を気に入り、彼女に積極的な愛情表現を示すようになる。笑茉のほうも隆也の案内係としてではなく、彼と過ごす日々を楽しみ始めていた。しかし隆也を追って、金髪碧眼の美少女ケイト・フェリスがやってくる。ケイトは隆也の恩師の娘で、隆也の恋人というわけではなかったが、ケイトは隆也を慕っている。笑茉はケイトと隆也が素敵なカップルだと感じ、再び心を閉ざしてしまう。

結)隆也を忘れるために学園を辞め、地元の中学に転校しようか悩む笑茉。こっそり中学を見に行った笑茉は、かつて笑茉が魔女と呼ばれるきっかけになった友達と再会する。自分が怪我をしたせいで、笑茉に苦労をさせたと悔やむ友達。お互いに苦しんでいたことを知り、ふたりは仲直りをする。笑茉はきちんと気持ちを打ち明けることの大事さを感じ、隆也によって変われたことへの感謝を伝え、自分の気持ちを告白する。隆也もまた笑茉を好きになっていて、彼女を海外校に誘う。
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