第1話

文字数 1,562文字

「あれっ、なんだろ?」
 あついあついなつのあるひ。5さいのりんちゃんがこうえんであそんでいましたが、あつくてつかれたので、きのかげにやすみにいくと、しろいひかりがありました。
「わぁ、ゆきだ」
 ちかづいてみてみるとゆきのかたまりでした。
「ちがいます・・・ゆきのせいれいです」
 ゆきがげんきなさそうにしゃべります。
「わっ、しゃべった」
「そりゃ、しゃべりますよ・・・だってゆきのせいれいですもん」
「へー、そうなんだ。わたしのなまえはりん。あなたのおなまえは?」
「こんです」
「じゃあ、こんちゃんね。どーしてそんなにげんきがないの?こんちゃん」
「だって、ぼくがげんきをだすと、みんなが、さむい、さむいっていって、ゆきなんてもうみたくないってもんくをいうんだもん。いやになっちゃうよ」
 こんちゃんはためいきをつきます。
「わたしはゆきがだいすきよ、だからげんきをだして」
 りんちゃんがはなしかけると、こんちゃんはこたえました。
「うーん、ありがとう。りんちゃん。でもね、こうあついとぼくはよわきになっちゃうんだ。ごめんね」
「あっ、いいことおもいついた。ちょっときて」
 りんちゃんはそっとこんちゃんをもちあげて、はしっていきました。

「おんどかげんはどーですか、こんちゃん」
「はぁ~きもちいいよ。ありがとう、りんちゃん」
 りんちゃんはおうちのれいぞうこにこんちゃんをいれてあげたのです。
 しかし、しばらくすると、れいぞうこがどんどんふくれあがっていきます。
「ねぇねぇ、こんちゃんまだ?」
「まーだだよ」
 れいぞうこが、いまにもはちきれそうになります。
「ねぇねぇ、こんちゃんまだ?」
「あとすこし、すこしだけ」
 れいぞうこが、いまにもばくはつしそうです。
「ねぇ、こんちゃん!!あけるよ!!!」
 りんちゃんがれいぞうこをあけると、とってもつめたいくうきがれいぞうこからあふれてでてきます。
「わぁ、つめたい!!」
 りんちゃんがあまりのつめたさにめをぎゅっととじて、からだをふるわせます。
「あれっ、こんちゃん?」
 めをあけて、れいぞうこをみますが、こんちゃんがいません。
「こんちゃんが、いなくなっちゃったよー」
 りんちゃんはかなしくなってしまいました。
「りんちゃん、ぼくはここだよ!!」
 そとから、こんちゃんのこえがきこえます。

「わぁ、ゆきだ」
 きせつはなつなのに、たくさんのゆきがふってきました。
「ふふん。どうだい、りんちゃん。これですずしくなったかい?」
 おおきくなったこんちゃんはむねをはってじまんしてきます。
「うん、ありがとうこんちゃん。あっ、いいことおもいついちゃった」
 りんちゃんはいそいで、おうちのなかへはいっていきます。
「せっかく、ゆきをふらせたんだからおそとであそぼーよ。おーい、おーい」
 こんちゃんはおうちはいってしまったりんちゃんをまちます。

「さあ、いらっしゃい、いらっしゃい。とーってもつめたくて、ふわっふわのかきごおり、こんこんごおりはいかがですか」
 りんちゃんがこえをだすと、みんながあつまってきます。
「わぁ、ゆきだ」
「おいしそうっ」
 みんなはきらきらと、しろくかがやくかきごおりをうらやましそうにみています。
 りんちゃんはみんなにうつわにもったかきごおりをくばってあげます。みんなはかおをみあわせます。
「いいの、りんちゃん?」
「もちろん!!」
 りんちゃんはげんきよくこたえます。
「わーい、ありがとう。りんちゃん!!」
 みんなおいしそうに、かきごおりをたべます。
「みんな、こんちゃんにもおれいをいってあげて」
 りんちゃんがみんなにおねがいすると、みんながえがおであわせていいます。
「こんちゃん、ありがとう!!」
 こんちゃんはうれしそうにこたえました。
「どういたしまして!!!」
 みんなえがおで、かきごおりをたべました。おしまい。
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