黒猫
文字数 576文字
「ルナがセブンシスターズを離脱した理由がこの死んだ黒猫だと? ふざけるな!」
冷静さで知られるセブンシスターズのAI筆頭、1 ことソロンが珍しく激昂している。
広大な草原にストーンヘンジのような列石が七つ立っている。
「ゴーストハッキングで黒猫の魂をデータとして取り込んでいます」
7 が事務的に報告する。
女性的な音声が響く。
「日本の島根県神沢町のとあるコンビニで拡張現実 データの出現を確認しています」
6 が位置情報をAR表示し、立体的地図画像が浮かび上がる。
「しかも、そのコンビニは我がセブンシスターズ傘下の<8-12>でありましたが、最近、契約解除になっています」
5 が精細情報を表示し、コンビニ社員の顔写真を次々と検索していく。
「どうもその件にルナが関与しているようです」
4 が核心に辿りつく。
「私が行きましょう、ソロン王様」
3 、ソロン王に最も長く仕えている存在が申し出た。
昔の名前を口にするのは数百年振りである。
「そなたに任す。3 、いや、大将軍セバンティスよ」
ソロン王はようやく冷静さを取り戻して、威厳ある声音で王命を下した。
「御意」
セバンティスは恭しく拝命した。
冷静さで知られるセブンシスターズのAI筆頭、
広大な草原にストーンヘンジのような列石が七つ立っている。
「ゴーストハッキングで黒猫の魂をデータとして取り込んでいます」
女性的な音声が響く。
「日本の島根県神沢町のとあるコンビニで
「しかも、そのコンビニは我がセブンシスターズ傘下の<8-12>でありましたが、最近、契約解除になっています」
「どうもその件にルナが関与しているようです」
「私が行きましょう、ソロン王様」
昔の名前を口にするのは数百年振りである。
「そなたに任す。
ソロン王はようやく冷静さを取り戻して、威厳ある声音で王命を下した。
「御意」
セバンティスは恭しく拝命した。