なぜ返事は押忍なのか?

文字数 495文字


筆者が空手道場に入門して最初に教わったのが、
「返事は押忍(おす)」でした。

例によって理由は教えてくれなかったので、何年か経ってから気になって自分で調べてみたところ……

特に深い意味はないことが分かりました。
由来にも色んな説があって、どれが本当なのかハッキリしません。

「おはようございます」がだんだん短くなって「おす」になった、という説が有力なようです。

「押忍」という漢字も当て字で、「押して忍ぶ」という精神論も後付けのようです。

要するに、教える側もよく分かってなかったのです。
なんとなくノリで始まった言葉が偶然広まって、意味も分からずみんな使うようになった……。
人間社会ではよくある話です。

しかし、気に入らないですね。

よって筆者は指導員時代、子どもたちには「押忍」という言葉を一切強要しませんでした。
誤って学校で先生に対して「オス!」なんて言ってしまっては大変ですからね。

……そう、道場の外で目上の人に対して「オス!」なんて言ってしまっては大変なのです。
つまり、この言葉はどこか荒っぽいのです。品がないのです。

意味もあやふや。
印象も荒っぽい。
こんな言葉が定着してしまったことを、筆者は悲しく思います。
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