Planet Blue geographia

文字数 2,658文字

2021/02/26 09:01
2021/03/10 11:48

私達は何処から来て、何処へと向かうのか…?

2021/02/26 09:08

気候変動と火山噴火、文明の興亡。

2021/02/26 09:08

二度の世界大戦、三度の大震災。

2021/02/26 09:09

相次ぐ小惑星の急接近、隕石の衝突。

2021/02/26 09:10

そして…ウィルスとの戦争。

2021/02/26 09:10

歴史の最後にして最新のページを今、私達は生きている。

2021/02/26 09:11

これより始まるは…地球世界と日本列島の創世記、

そして自我の存在へと至る、幾億年と一夜の物語…。

2021/02/26 09:11
2021/03/10 11:58
 本書は、星槎大学共生科学部(共生科学専攻)の2020(令和二)年度「卒業制作」として創られた本です。下記のURLアドレスまたはQRコードから、2020年11月8日(日曜)の「卒業論文・卒業制作中間発表会」で上映された、予告篇の映像を御覧になれます。
2021/02/26 09:14
2021/02/26 09:20
2021/02/26 09:22
動画の劇中で舞台になっている学校は、星槎大学(横浜事務局)を題材としているが、教職員などの登場人物がフィクションである点に配慮し、実在・現存の大学名をそのまま使う事は避け、校舎の旧称である「横浜国際福祉専門学校」を仮名として用いさせて頂いた。
2021/02/26 09:42
2021/02/26 09:53

武藏風土記神話 埼玉見沼の地球学

―共生と文藝の歴史地理學―

2021/02/26 09:44
 執筆に際しては、学術研究の成果を最大限に尊重しておりますが、本書は「卒業制作」ですので、狭義の「卒業論文」等とは異なり、作者の主観や、登場人物の心情に基づく記述も含まれる事を御了承下さい。例えば「歴史小説」は、史実と創作を融合させた文学ですが、本書も同様の傾向に位置し、地理学を文芸として表現した物語「地理ライトノベル」とでも呼べば良いのかも知れません。劇中の登場人物はフィクションであり、現実とは関係ないとお考え下さい。また、第二章で言及される病原体(細菌ウィルス)も、現実の新型肺炎感染症とは異なり、劇中での2020年代には、パンデミックが終結した事になっております。
2021/02/26 09:48
2021/02/26 09:52
 本書は、私の専攻分野である地理学を、共生科学における「卒業制作」という形で統合し、学問と芸術、感性と理性とを調和させた「地球学」の創造を目指す「同人雑誌」です。学術的な研究成果を重視しながら、物語(読み物)としての「面白さ」をも意識し、具体的な事例としては、埼玉見沼などの地域を舞台としています。
2020/06/18 06:35
2020/06/18 06:37
 全ての始まりは、今となっては十年以上も前の事である。在りし日の私は、渋谷の大学で歴史地理学自然科学を専攻する大学生であった。当時、私は悩んでいた。歴史地理学の演習科目で、研究発表するテーマを二つほど決めるという、要は課題である。地球上に存在する空間、即ち地域を研究する地理学には「景観」という用語があり、私の課題も「景観復元」と「景観保全」であった。景観復元に関しては、大森貝塚の近くに住んでいた事もあって、縄紋時代の関東平野・東京湾を調べる事にした。当時は現在よりも地球温暖化→海面上昇が進んでおり、東京湾も広く拡大していた事が、貝塚の分布で明らかになっている。
2020/06/18 06:43

 そして、もう一つの課題が景観保全で、現存する具体的な地域をテーマに選ぶ必要がある。大学での専門的研究に適した事例は、簡単には思い付かない。そんな時、前年度に受講していた、ボランティア活動に関する授業で、とある福祉農園の方々から伺った「場所」を思い出した。もしかしたら、面白いかも知れない…そう思った私は、横浜市青葉区の大学図書館を訪れ、その地域に関する書籍を借りた。そして…渋谷校に戻り、その本を読み進めた時、私は運命的な偶然に眼目を見開いた。

2020/06/18 06:45
 私が興味本位を抱いた、その地域とは、あの縄紋時代の東京湾に水没していた、かつての海底だったのである。数千年前には水底だった場所が、往時の残影を伝えながらも、今や「海なし県」の都市という地上に存在し、それでいて神社の鳥居に囲まれた「神池」という神秘的な空間でもある。しかも、その地域は、どこか遠い地方の田舎にあるのではなく、首都圏における最大最後の大自然緑地空間として、私達が暮らす東京のすぐ北隣に実在していた。
2020/06/18 06:49
2020/06/18 07:00

 私が生まれた11月の誕生石・黄玉(トパーズ)には「探し求める」という意味があるのだが、中学で科学部、高校で地学部というmaniacな部活を率いていた私は、渋谷の母校にある「地学教材室」と名付けられた部室のベランダから、あの青空に「地球の神秘」とやらを探し求めていた。けれど、それは青い空と言うよりは青い鳥とでも言うべきなのか、私が探し求めていたものは、思ったより近くにもあるのかも知れない。





2020/06/18 07:00
2020/06/18 07:07

 かくして、演習科目の単位を修得するために調べ始めた課題が、そのまま私の卒業研究を導く事になった。行き慣れた大森駅から、乗り慣れた列車に搭乗し、見慣れた路線を北上する。けれど今回の行き先は、品川新橋ではなく、秋葉原でもなく、国立博物館がある上野公園をも通り越した、荒川の彼岸にある。滑稽に思われるかも知れないが、あの頃の私にとっては、小さな探検であり、冒険であった。現在の市区で言えば、川口浦和大宮という三つの都市に囲まれたその場所は、こう呼ばれている…「見沼」と。

2020/06/18 07:08
2020/06/18 07:10
 あれから十年以上の歳月が過ぎた今、私は人生で三度目の大学に通っている。どうやら、学び続けないと自らの生命を実感できない気質らしい。奇しくも、今の大学の事務局がある国際福祉専門学校は、十年前に見沼の本を借りた大学図書館の校舎と同じく、多摩丘陵の横浜青葉にある。地理学的な事を言うと、多摩には大学の郊外キャンパスが立地し易い傾向もあるのだが、学業を訪ねて再びこの丘陵に導かれるとは「学生の初心を思い出せ!」という天命なのだとも思う。そして今、私は再び卒業研究の筆を取っている。
2020/06/18 07:11
2020/06/18 07:12
 そこで私は、埼玉見沼の歴史地理学的研究を中心に、三つの大学を踏破する中で学んだ叡智の結晶を、この「地球学」という一冊の物語に(あらわ)し、これを自らの「卒業制作」にしようと思う。物語の創作という形を採用する事で、専門的な学術論文よりも自由で、かつ読み易い執筆が可能になる。また、読者の中には(私と同じく)いわゆる「ラノベ」などのサブカルチャー、漫画・アニメ・ゲームに興味関心をお持ちの方々もいらっしゃると想定しているが、是非そうした方々に、地球学の素晴らしさをお伝えし、以て一人ひとりの人生が祝福される事を祈り願いながら、この物語を始めたい。日本列島という大地にあって、眼前に広がる郷土の鍵を解き明かした先には、悠久の時空間を駆け抜ける物語があり、それは地球世界の命運と、その中に今を生きる自我の探究を導いてくれると信ずる。物語の主人公…今この瞬間宇宙のどこかで本書を読んでいる…そう、あなたのために…!
2020/06/18 07:13
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登場人物紹介

【神霊矢口】とさみや じゅのうじょうだい アキラ

十三宮 寿能城代 顯

関東州 東京府 東京市 蒲田区


蠍座♏11月1日トパーズ

・一人称「私」

・二人称「あなた様

・地位 中級生?

・専攻 地理学(共生科学士)

・属性 

・武技 レーザー剣・自動小銃

・愛機 ステルス攻撃機ナイトホーク(誘導爆弾)


 十三宮聖の義弟、また星川初の養子。本名は「富田巌千代」で、宗教信仰者としての法号(生前戒名)が「アキラ」。東京の大森・蒲田で生まれ育ち、地理学などの探究に基づき文芸作品を創る「地球学(地理学文芸)作家」を称す。同人サークル「スライダーの会」を結成した会長であり、一心同体の校長(マネージャー)である春原あきらと共にサークルを運営。


「天主と神仏に感謝を、あなた様に幸福を…合掌」

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