35話① 【レア】「中尊寺」だけじゃない、岩手・平泉の「達谷窟」
文字数 908文字
ま、当然の話だわな。
むろんわしも行っとる。
これが中尊寺じゃ!
うむ、いくらわしが変わった名所好きでも、王道を外すほど愚かではないわ。
ちなみにこの金色堂、墓の役割もになっとるいうのは、知っとるか?
ああ。
金色堂にある須弥壇内には藤原三代のミイラが安置されとるんじゃ。
うむ。
正確に言えば、「藤原清衡、基衡、秀衡のミイラ化した遺体」と
「四代目・泰衡の首級」が納められとるいう感じじゃの。
いや、実は学術調査でもいまだよくわかっとらんのじゃ。
なにしろ自然的にミイラになったのか、人工的にミイラにしたのかも
いまだ諸説あってわかっとらん状態じゃけえな。
うむ。
もともと日本には即身仏以外のミイラの風習がほとんどないけえのう。
その理由も含め謎が多いんじゃ。
金色堂を含め、藤原氏は仏教に帰依してたんだよな?
だったら即身仏として祀るためっていう可能性はあるんじゃねえか?
ああ、ありうるじゃろうな。
ただ、アイヌの一部にミイラを作る風習があったともいわれとるんじゃ。
そういったアイヌの風習が藤原氏に残っとったいう説もあるけえ、
「仏教=即身仏」と決めつけるわけにもいけん。
なかなか難しい問題なんじゃ。
うむ。
なので、中尊寺においては奥州藤原氏四代の遺体のことを、
ミイラとも即身仏とも呼ばず、ただ「御遺体」とだけ呼んでおるんじゃ。
おう。
実はじゃな、今回のメインはいま説明した金色堂じゃのうて、同じ平泉でも、たいていの人が見逃してしまう名所があるんでな。
そこを紹介しよう思うたんじゃ。
ああ。
その隠れ名所については、次のページで細かく紹介させてもらおうかのう!