告知する歌

　僕は君にとって
　誰にも読まれないページのように
　無意味に言葉を貯めこんだ余計者

　はっきりと告げてほしかった
　どうか二度と近づいてくれるなと
　はっきりと告げてほしかった
　応えようのない連絡などよこすなと

　あなたは私にとって
　結婚式場の案山子のように
　笑ってしまうほど場違いな余計者

　はっきりと告げてしまいたかった
　最初から何とも思っていなかったと
　はっきりと告げてしまいたかった
　暇つぶしの相手でしかなかったと

　汝は我にとって
　土から捏ね上げ損ねた
　屑鉄混じりの余計者

　はっきりと告げるべきだった
　死は埋め込まれてしまったのだと
　はっきりと告げるべきだった
　手にしたものはすべて塵になるのだと