第28話 長い夏
文字数 536文字
お盆が過ぎ、少しずつ季節が秋に近づいてゆく。
七匹いた子猫たち。
うち四匹が家族を手に入れ、三匹が残った。
ここで私は、里親探しを打ち切った。
『いつ引き取り手が現れるか』
『きちんとお話はまとまるのか』
何をしていても、いつも子猫たちの行く末が気になって落ち着かない。
そこそこ懐いた子猫が減っていくのも寂しい、という気持ちある。
きちんとお世話のできる家族といっしょに暮らす方が、猫にとって幸せに決まっている。
不安なこともどっさりある。数え上げたらきりがない。
けれど、決断したら心の中がすっきりした。
取り越し苦労はやめよう。
同じ家には住めなくても、できる範囲でお世話をしよう。
* * *
子猫たちが遊んでいる。
扇風機が入っていた縦長のダンボールは、みんなで遊ぶのにちょうどいい。
そこにダイちゃんが参戦。
一年前、遠くからこちらを見ていたダイちゃん。
にゃーも言えず、喉を鳴らすこともできなかったダイちゃん。
時間をかけて、少しずつ人間と仲良くなって。
そしてこの夏、『仲間と遊ぶ』という新しいスキルを身につけた。
子猫たちは、成長するにつれて保護対象から対等な仲間に変わってゆくのだろう。
今はまだ、甘えっ子だけれど。きっと、そのうちに。
それにしても、この子たちはいつになったら乳離れするのかなあ。
七匹いた子猫たち。
うち四匹が家族を手に入れ、三匹が残った。
ここで私は、里親探しを打ち切った。
『いつ引き取り手が現れるか』
『きちんとお話はまとまるのか』
何をしていても、いつも子猫たちの行く末が気になって落ち着かない。
そこそこ懐いた子猫が減っていくのも寂しい、という気持ちある。
きちんとお世話のできる家族といっしょに暮らす方が、猫にとって幸せに決まっている。
不安なこともどっさりある。数え上げたらきりがない。
けれど、決断したら心の中がすっきりした。
取り越し苦労はやめよう。
同じ家には住めなくても、できる範囲でお世話をしよう。
* * *
子猫たちが遊んでいる。
扇風機が入っていた縦長のダンボールは、みんなで遊ぶのにちょうどいい。
そこにダイちゃんが参戦。
一年前、遠くからこちらを見ていたダイちゃん。
にゃーも言えず、喉を鳴らすこともできなかったダイちゃん。
時間をかけて、少しずつ人間と仲良くなって。
そしてこの夏、『仲間と遊ぶ』という新しいスキルを身につけた。
子猫たちは、成長するにつれて保護対象から対等な仲間に変わってゆくのだろう。
今はまだ、甘えっ子だけれど。きっと、そのうちに。
それにしても、この子たちはいつになったら乳離れするのかなあ。