第51話

文字数 7,796文字

 「…それで、今日、私と会いたいと言ったのは…」

 私は、ようやく、本筋に戻ったというか…

 なぜ、諏訪野伸明が、今日、私に会いたいと言ってきたのか、そのわけを聞いた…

 伸明が、

 「…それは、やはり、寿さんに、周囲の意見を鵜呑みにしてもらいたくないからです…」

 と、言った…

 「…さっきも、言いましたが、諏訪野マミさんと、冬馬が、ボクとの結婚を寿さんから、辞退してもらいたいと、迫ったと聞いたので、それは、困ると…」

 「…」

 「…ボクは、なにも、変わっていない…それは、母も、です…」

 「…お母様も…」

 「…ハイ…」

 「…」

 「…ですから、寿さんにも、これまでと同じく、ボクと結婚を前提に付き合ってると、思ってください…」

 私は、伸明のその言葉に、思わず、

 「…信じて、いいんですね?…」

 と、言ってしまった(笑)…

 確認を取ったと言うか…

 言質(げんち)を得たかったのだ…

 「…もちろんです…」

 伸明は、断言する…

 「…わかりました…諏訪野さんを信じます…」

 私は、言った…

 私の言葉に、眼前の伸明は、ホッとしたようだった…

 「…良かった…これで、安心した…」

 伸明が、告げた…

 「…もしかして、寿さんから、ボクとの交際を止めたいと言われるかと、思って…」

 伸明が、照れ臭そうに、笑う…

 「…ホントに、良かった…」

 伸明が繰り返す。

 私は、そんな伸明を見て、嬉しくなった…

 いや、

 私だけではない…

 どんな人間も、今の私と同じように、誰かに、好きだと言われて、いやな気持になる人間は、いない…

 皆無…

 誰もいない…

 相手が、よほど、嫌な人間でない限り、自分を好きだと、言って、くれれば、大抵は、嬉しいものだ…

 結婚したい…

 あるいは、

 セックスしたい…

 そんな露骨な要求をしてこない限り、ただ、好きだと言われて、悪い気持がする人間は、いない…

 これは、男女とも、大半が、同じだろう…

 ただ、こちらが、相手に、好意をそれほど持てず、その相手が度を越した要求でも、してくれば、話は別だ…

 そういうことだろう…

 単純に、自分を好きだと言ってくれる、人間を嫌いになることは、ない…

 それは、誰もが、自分を好きだと言ってくれる人間は、決して、多くはない…

 その裏返しでもある…

 私は、考える…

 ただ、やはり、こんな大金持ちで、しかも、ルックスのいい、伸明に、こんなことを、言われるのは、不思議だった…

 伸明ほど、お金持ちで、ルックスが、良ければ、他に、女は、星の数ほど、いたはずだ…

 なのに、どうして?

 疑問だった…

 だから、

 「…伸明さんは、失礼ですが、どうして、その歳まで、結婚されなかったんですか?…」

 直球で、聞いた…

 私の質問に、伸明が、唖然とした…

 が、

 すぐに、

 「…そういう、寿さんは、どうして、今まで、結婚されなかったんですか? そんなに、美人なのに…」

 と、返した…

 今度は、私が、唖然とする番だった…

 伸明は、そんな私の表情を見て、笑った…

 楽しんでいる様子だった…

 「…私は、どうしてと、言われても…」

 返答に、詰まった…

 どうして、この歳まで、結婚しなかったのか?

 と、問われても、すぐに、答えを出せない…

 この歳まで、普通に、恋愛をしてきた…

 恋愛の相手は、藤原ナオキだけではない…

 だが、

 なぜ、結婚しなかったのか?

 ストレートに、問われると、答えが出ない…

 しいて、言えば、縁がなかった…

 この言葉に、尽きるように、思える…

 若き日に、結婚したかった相手は、共に、まだ、若すぎたとか…

 男が、正社員に就いてなかったとか…

 給与が安すぎて、結婚ができないとか…

 …これと思う相手に出会えなかったとか…

 ひと、それぞれ、さまざまな理由がある…

 そういうことだ…

 そして、それらをすべて、ひっくるめて、

 …縁がなかった…

 という言葉に、なるのだろう…

 私は、考える…

 「…私は…」

 と、あえて、伸明の質問に、答えようとすると、伸明が、

 「…今の質問は、昔、知人に言われたことです…」

 と、笑った…

 「…知人ですか?…」

 「…ハイ…」

 「…」

 「…昔、寿さんじゃないけれど、知り合った美人の女性を見て、どうして、あんな美人なのに、結婚してないんだろ? と、知人になにげなく、聞いたことがあります…」

 「…」

 「…すると、その知人が言いました…だったら、そういう諏訪野は、どうして、結婚してないんだ? ルックスも、良く、金持ちのオマエが?…と、返されました…」

 「…」

 「…つまり、そういうことです…」

 伸明が笑った…

 「…ひとには、どうして? と、聞けるが、同じ質問を、自分にされたら、答えられない…」

 伸明が、笑う…

 「…誰もが、同じです…」

 その通り…

 伸明の言う通りだろう…

 言葉もなかった…

 「…自分の場合も縁がなかったというのが、本当のところです…たとえ、告白はしなくても、このひとと、結婚出来ればと、思う女性は、何人かいました…」

 「…」

 「…ただ、今振り返っても、そんなふうに、思った女性は、みんな素敵な方でした…ルックスが良く、性格も良く、頭もいい…そんなすべてを持って生まれた女性もいれば、明るく、誰からも愛される女性もいた…そして、共通するのは、ただひとつ…なんだか、わかりますか?…」

 私は、伸明の質問に、しばし、頭を悩ませたが、

 「…わかりません…」

 と、正直に、答えた…

 「…答えは、ただひとつ、その女性をボクが好きだといえば、誰もが、納得することです…」

 「…納得?…」

 「…みんなキレイだったり、頭が良かったり、面白かったりしてますが、共通するのは、性格の良さです…」

 「…性格の良さ? …ですか?…」

 「…どんなに、美人だったり、頭が良かったりしても、性格が良くない人間は、誰もが嫌でしょ?…」

 伸明が、笑った…

 「…そして、そんな人間を好きになった人間の人間性を疑う…たとえ、学生時代の友人だったり、幼馴染(おさななじみ)だったりしても、オマエ、そんな人間だったの? と、真顔で、問い詰めたくなる…そういうことです…」

 伸明の言う通り…

 よくわかる…

 昔から、知っている人間でも、異性の好みはわからない…

 真面目な女のコが、実は、ヤンキーが好きだったり…

 やはり、真面目な男が、派手な女が好きだったり…

 ひとは、見かけによらないものだ…

 実は、このどんな異性が、好きなのか? という、ことが、実に意外な結果をもたらすというか…

 見当もつかないことが、ある…

 ひとの好みは、ひとそれぞれ…

 見た目と、まるで、違うことが、わかる…

 そういうことだ…

 極端な話、兄弟姉妹でも、異性の好みは、わからないものだ…

 好きなアイドルがわかれば、

…ああ、ああいうタイプが好みなんだ?…

ということは、わかるが、実際に、付き合うタイプは、似ても似つかないことは、結構ある(笑)…

身近に、そんなタイプはいないし、アレコレ文句を言っていては、誰とも付き合えないからだ…

そういうことだ(笑)…

あえて、きつい言葉で、いえば、理想と現実は、違う…

そういうことだろう…

そして、あまりにも、その差があり過ぎると、周囲の失笑を買う…

そういうことだろう…

まったくの平凡な女が、これでもかと、いうぐらい、分不相応な高望みの発言をいつもしていて、偶然、街でバッタリ再会したとき、慌てて、顔を伏せて、歩いたのに、出くわしたことがある…

連れて歩いている、男が、普段自分が、言っていたのと、まるで、違う…

まったくの平凡な男だったからだ…

だが、その女を知る自分から、見れば、まさにお似合いのカップルだった…

似た者同士だった…

その女は、ヤンキー系で、男もまた一目見て、ヤンキー上がりのガテン系だった…

だから、似合う…

合っている…

にもかかわらず、女が普段口にしているのは、医者や弁護士のような、高学歴な、所詮は、手が届かない高値の花の男だった…

なにより、その女に、そんな高学歴なハイスペックな男たちと、出会う機会がない…

話したことも、ないに違いない…

にもかかわらず、出会えば、なんとかなると、本気で、思っていた…

まさに、バカの極み(爆笑)…

誰もが、自己評価が高いのは、わかるが、そこまで、自分の力が、わからない人間は、後にも先にも、見たことがなかった…

お目にかかったことが、なかった…

稀有な人間だった…

世の中には、これほど、自分の力がわからない人間がいる…

思いあがった人間がいる…

その典型だった…

私が、そんなことを、考えていると、

「…寿さん…」

と、伸明が、声をかけた…

「…なんでしょうか?…」

「…これから、まだまだゴタゴタは、続きます…まだ全然、終わってません…」

「…どういうことですか?…」

「…冬馬の父、菊池重方(しげかた)叔父のことです…」

「…重方(しげかた)叔父?…」

すっかり、忘れていた(苦笑)…

そういえば、冬馬の父、重方(しげかた)は、五井家を追放された…

現職の国会議員であり、自民党の大場派に属していた、菊池重方(しげかた)…

しかしながら、大場派から、独立して、自分の派閥を作ろうとして、失敗した…

ありていに、いえば、梯子をはずされたのだ…

自分についてくると思った人間が、皆、そっぽを向いた…

実は、大場派の領袖、大場小太郎は、菊池重方(しげかた)の、独立を、今か今かと、狙っていた…

すでに、菊池重方(しげかた)が、かなり前から、大場派から独立して、自分の派閥を立ち上げる動きを、掴んでいた…

そして、そのときのために、あらかじめ、伸明の母、昭子にも、会って、話をつけていた…

菊池重方(しげかた)の力の源泉は、五井家…

五井家の財力に他ならない…

だから、重方(しげかた)が、独立を仄めかしたときに、五井は、重方(しげかた)を支持するのか、否か、あらかじめ、昭子に、その意向を聞いていた…

すべては、昭子次第であることを、見抜いていたからだ…

なにより、大場派の領袖、大場小太郎は、以前から、昭子と面識があった…

これは、ある意味、当たり前だった…

五井家の前の当主の妻であった、諏訪野昭子は、財界の著名人…

大場小太郎も有名政治家…

著名人同士、交流がある…

そういうことだ…

だから、昭子に会い、重方(しげかた)が、自分の派閥からの独立を宣言したときに、五井家として、どう対応するのか、尋ねた…

その結果は、

…五井家は、重方(しげかた)を、支援しない…

というものだった…

金銭的な支持はしないということだった…

重方(しげかた)の周りに集まる人間は、皆、五井の金が目当て…

金銭的な支援を目的に集まっている…

だから、金銭的な支持を得られないとわかれば、潮が引くように、人が離れてゆく…

当たり前のことだ…

昭子から、重方(しげかた)を支援しないと聞いた大場小太郎は、安心した…

だから、重方(しげかた)を、放っておいた…

五井家あっての、菊池重方(しげかた)…

五井家の支援が得られなければ、なにもできないからだ…

結局、それがわからなかった重方(しげかた)は、大場派からの独立を宣言して、失敗した…

が、

その後、どうなったかは、わからない…

国会議員であることは、わかっているが、その動静が聞こえてこない…

だから、さっぱり、今どうしているか、わからない…

いや、

そもそも、重方(しげかた)の存在を、失礼ながら、忘れていた…

今の今まで、そんなこともあったなと、忘れていた…

今、伸明の言葉で、重方(しげかた)を、思い出したぐらいだ…

そんなことを、思い出していると、

「…叔父は、案外、執念深いんです…」

「…執念深い?…」

「…だから、今回の屈辱を忘れていません…」

「…屈辱?…それは、わかりますけれども、重方(しげかた)さんは、ご自分の派閥作りに失敗して…」

後は、言わなかった…

さすがに、これ以上は、言えない…

誹謗中傷に当たるとまでは、言えないが、菊池重方(しげかた)は、伸明の叔父…

その叔父の悪口を言われては、伸明とて、いい気持ちはしないからだ…

「…寿さんのおっしゃる通りです…」

「…」

「…でも、火種は、くすぶったまま…まだ鎮火してません…」

「…鎮火してない? …どういう意味ですか?…」

「…変な話、重方(しげかた)叔父が、国会議員を落選したりすれば、良かったんですが、今も国会議員のまま…ただ、自分の派閥の立ち上げに失敗しただけです…」

「…」

「…だから、消火ではない…完全に、火は消えてない…仮に、水をかけても、まだプスプスと音がして、火がくすぶり、残っている…」

「…」

「…重方(しげかた)叔父は、まだ、完全に、終わってないということです…」

「…」

「…だから、ボクは、それも気がかりで…」

伸明が、告げる…

たしかに、そう言われれば、わかる…

完全に力を失えば、重方(しげかた)が、終わったことが、わかるが、そうではない…

依然として、肩書は、国会議員のまま…

だから、力は、失っていない…

小なりといえども、もっているというべきか…

私は、思った…

「…実際は、なにもできないかもしれない…」

伸明が続ける…

これまでと、真逆なことを、言った…

「…でも、気になる…」

伸明が、苦笑する…

「…そして、それが、五井家の当主になることだと、最近気づきました…」

「…どういうことですか?…」

「…どんな小さな騒動でも、なにか、起これば、それが、気になるし、それが気にならなければ、ならない…」

「…」

「…重方(しげかた)叔父の件が、いい例ですが、あんなことがあれば、重方(しげかた)叔父が、またなにか、やらかさないかと、注意して、気にする…」

「…」

「…なにが、起こっても、気にして、心に留めておき、対処しなければ、ならない…それが、いずれ、大きな騒動になるかもしれないと、肝に銘じておかなければ、ならない…」

「…」

「…そうしておけば、騒動が起こったときにも、キチンと対処できる…それが、わかりました…」

伸明が、笑った…

そして、それが、五井家の当主になることなのだろうと、思った…

どんな小さなことでも、見逃さず、気にする…

それが、将来、もしかしたら、大変なことになるかもしれないからだ…

それが、もしかしたら、五井を破滅させる引き金になるかもしれないからだ…

そう考えれば、あらゆることに、目を配り、対応しなければ、ならなくなる…

その結果、大変な疲労に襲われることになるだろう…

常にプレッシャーに見舞われる…

そういうことだ…

そして、そういう立場にいる人間に、必要なのは、癒しか、分担のどちらか…

そういう人間に必要な妻の条件は、癒しか、分担のどっちかだ…

癒しというのは、疲れた夫を癒す力を持つもの…

その点では、菊池リンは、適任だ…

愛くるしくて、いっしょにいれば、癒される…

これは、佐藤ナナも同じ…

一方、分担というのは、パートナー…

夫婦という形に限らず、同じ立場で、考えることができる人間だ…

会社でいえば、共同経営者…

自分と同じ、仕事ができる…

自分の代わりができる…

そういうことだ…

だから、伸明にとっては、伸明の代わりに、五井家を仕切れる人間が、必要となる…

その点では、とても、菊池リンでは、無理…

伸明を癒すことはできても、伸明の代わりはできない…

それを見越して、昭子は、私を推したのか?

ふと、思った…

思い上がりかもしれないが、そう思った…

そう考えれば、昭子の考えも納得できる…

いや、

私は、癌…

あと、何年生きれるか、わからない…

だから、もしかしたら、ショートリリーフとして、私を伸明の妻にしたいのでは?

と、思った…

仮に、例えば、将来、菊池リンを、伸明の妻にしたいと、思っても、今のままでは、無理…

だから、年数が経つのを、待つ…

菊池リンが、成長するのを、待つ…

菊池リンが、癒しのみならず、当主としての伸明のパートナーが務めるまで、成長を待つ…

その間のツナギとして、私を選んだのではないか?

ふと、思った…

そう考えれば、すべて納得できる…

余命いくばくもない私を伸明の妻に選んだ理由がわかる…

いつまで、生きるか、わからない、私を選んだ理由がわかる…

そういうことだ…

そう考えれば、一番、納得できる…

伸明の母、昭子が、どうして、私を選んだのか? 

納得できる…

そんなことを、考えていると、伸明が、

「…どうしました?…」

と、聞いてきた…

「…エッ?…」

「…いや、今、寿さんが、なにか、考え事をしているから…」

「…」

私は、伸明の言葉に、一瞬、言おうか、どうか、悩んだが、

「…伸明さんのお母様が、どうして、私を選んだのか? 不思議だったので…」

と、言った…

「…不思議?…」

伸明は、戸惑ったようだ…

「…私のように、もう若くもなく、おまけに、病気持ち…そんな女を、伸明さんと、結婚させてもいいなんて…」

私が、遠慮がちに言うと、伸明は、考え込んだ…

しばし、難しい顔で、悩んでいた…

それから、ゆっくりと、口を開いた…

「…それは、たぶん、自分の経験かも…」

「…経験? …どういう意味ですか?…」

「…寿さんも、ご存知のように、ボクは、五井家の先代当主、建造の実子ではない…」

「…」

「…つまり、血が繋がってない…要するに、母は、建造とは、別の男と恋愛していたわけです…」

「…」

「…だから、奔放というと、語弊があるが、母自身は、五井の掟というか…五井家の人間は、五井家の人間と、結婚しなければ、ならないというのが、嫌なんです…」

仰天の言葉だった…

「…もっとも、これは、母の妹の和子叔母様も同じ…だから、和子叔母さまも、以前、ボクと、孫の菊池リンちゃんが、結婚すればいいと、周囲の声があったとき、好きにすればいいと、言いました…本人の意思に任すと…」

「…」

「…だから、本当は、母たちもまた、五井井の血の掟というか…結婚は、一族内でするように、という暗黙の了解が嫌なんです…でも、立場上、それを明確に否定することもできない…」

「…」

「…だから、迷ってるというか…ボクは、リンちゃんは、好きだが、歳の差もあるし、正直、結婚して、うまくいくかどうかは、わからない…」

「…」

「…それを考えれば、寿さんと結婚したほうが、うまくいく…」

「…」

「…それに、リンちゃんでは、ときめかない…」

伸明が、苦笑する…

「…リンちゃんとは、ほぼ二十歳違う…ボクは、リンちゃんが、赤ん坊のころから、知っている…」

「…」

「…そんなリンちゃんと結婚しろと言われても、戸惑うだけ…これは、リンちゃんから、見ても、同じでしょ?…」

伸明が、笑った…

たしかに、これは、笑えると言うと、失礼だが、よく、わかる…

今では、男が、女よりも、二十歳、歳が上というのは、稀に世間であるが、それでも、それは、見知らぬ他人同士…

同じ一族で、子供の頃から、相手を見知っていたわけではない…

伸明にとっては、従妹の子…

それが、菊池リンだ…

まだ、従妹同士ならば、歳が、近いはずだから、結婚も考えられるが、従妹の子供というと、普通は、結婚相手として、考えられない…

また、そんな例を、世間でも、聞いたことがない…

そういうことだ(苦笑)…

だから、それを思えば、最初から、伸明の中で、菊池リンとの結婚は、なかったのかもしれない…

周囲の人間…五井一族の中では、あり、だとしても、諏訪野伸明、菊池リン、双方の当事者同士の中では、なかったのかもしれない…

私は、思った…

               
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