【パ障5】もし自己愛性パーソナリティの人がTRPGをしたら?
文字数 1,959文字
飴が好き?
スープかも……ってやかましいわ。
自己愛性パーソナリティの特徴として、他人からの賞賛を強く求めるんだけど、それに対して、賞賛の根拠となる成功や努力への指向が釣り合っていない、というのがあるのよ。
突き詰めていくと、アドラー心理学的な「勇気」や「人生の嘘」の問題に行き当たるんでしょうね。実際に漫画を描いて編集者に見せるというのは、他人との比較の中に自分を置くことを意味する。そこで、「デッサンが悪い」とか「練習量が足りない」とかを突き付けられることに、自己愛性パーソナリティの人は耐えられないんでしょう。漫画を描いて見せることをしなければ、こうした苦痛は避けられるからね。
さらに、パーソナリティ障害と呼べるほどのレベルになると、編集者を逆恨みするかもしれないわね。「俺の漫画の良さを何一つ理解していないくせに、なんでこんな奴が編集部でのさばってるんだ」みたく。
「特別扱いしてくれる『取り巻き』とそれを邪魔する『邪魔者』」に分かれるんじゃないかしらね。
さて、漫画の話はこれくらいにして、「もし自己愛性パーソナリティの人がTRPGをしたら」のシミュレーションに入りましょう。
その方向で考えていくと、「自己愛性パーソナリティの人はTRPGをしない」という結論になってしまうから、別の方向をとったほうがよさそうね。
さっき触れたとおり、自己愛性パーソナリティの人にとっては、「本当の自分の程度」を突き付けられることは苦痛なわけで。ここにヒントがありそうね。
これまで接し方については岡田尊司を参照してたけど、なんと自己愛性パーソナリティに限って「接し方のコツ」が書かれてないのよ。なので別のテキストを見ましょう。
ゆうきゆう「マンガで分かる心療内科」によれば、「批判や説教ではなく共感からスタートすること」だそうよ。
たとえばあなたがGMなら、
「何と言って交渉しますか?」
と聞いた後で、相手が行き詰まっているようなら、
「そんないきなり聞かれても困りますよね。でもこれはみんなの課題です。みんなで考えましょう」
と導いていくことはできる。