水の失われた神々

文字数 841文字

主道学 様作

【あらすじ】
竜宮城は宇宙に実在していた。滅亡の危機と浦島太郎への情愛を感じていた乙姫は、地球への侵略しようと試みる。一方、日本全土は沈没しはじめ、腕利きの占い師が主人公に不吉な結果を告げる。存在しないはずの神社の巫女の社までいかなければ、世界は滅びると。そこから始まる、主人公の物語。

書き出し一行目はこちら
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機械音と明滅(めいめつ)を繰り返す明かりのする狭い一室に、六人の白衣の研究員たちがいる。
(引用)
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まず、タイトルを見ていきたい。水の失われた神々とは何を指しているのだろうか。水は生命の源。それが失われた、神々の選択と解釈してみよう。と、すると神とは誰を指しているのか。
あらすじには、竜宮城が宇宙にあると書かれている。宇宙には水はない。と、すると”神”とは”乙姫”を指すのだろうか。だが、この時点で正しいことは分かってはいない。これは一つの謎として、読み手の興味を引きつける効果が期待できる。
さらに、竜宮城が滅亡する理由は、水に関係するのではないかという仮説も立てられる。
そう、この物語の鍵となるのは”水”である。
宇宙に竜宮城があることから”進化”、占い師という存在がいることから”非科学的なもの”、書き出し一行にある”機械音”や研究員という言葉から”科学的”という、三つのものが浮かび上がってくる。この世界では、科学と非科学が共存しており、両方の良いところが人々に受け入れられていると言えよう。
あらすじでの、”存在しないはずの社”というものも気になる。伝説級という事であろうが、それを主人公が見つけなければこの世界が滅んでしまうということだ。それは沈没によるものか、侵略によるものか、とてもハラハラドキドキする物語であることは間違いない。
そして書き出し一行目では、六人の研究者たちが何かを研究しているということもわかる。ここには記載していないが”海洋”に関係する場所の研究所だ。
果たして、主人公はこの地球の危機を救えるのだろうか。是非その目で確かめていただきたいと思う。

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