泰然自若
文字数 1,155文字
－PM12時30分－
《修練武道館－敷地内》
(あれ··？赤司さんがいない··)
(何処に行ったんだろう··)
(···心配だ)
··どうしても、さっきの男の存在が気になり
奏良を残して俺は赤司さんを探しにきていた
···あ
··そんな時、少し遠くの方でまたしても
ナンパをしているやつがいた··
間違いなく、さっきの野郎だ
相手の女性は··
····やっぱ赤司さんか
ほんっとしつこい··、余程タイプのようだ
やっと見つけたっ！
七海ちゃんだっけ？君の事めっちゃ探したんだよ？
·············
ねねっ！俺達の事も応援してくれた？！
·········もぅ
うん？
······ほんっとに
····いい加減に····っっっ
赤司さん
っっっっ！！！！！？
く···っ、黒木君···っ！！！！
····誰？
それはこっちのセリフなんだけど
さっきから何してんの？
··ただの迷惑行為だろそれ
··········
ふ～ん、やっぱ可愛い子にはナイトが付いてるもんなんだなー
黒木君っ！
私は思わず黒木君に飛び付いた···
···やっぱ赤司さんを一人にしておくのは危ないなぁ
ご、ごめんなさい···
···大丈夫
赤司さんが謝る事じゃないから
·········
····って、あれ？
君さっき大前で···
ああ··、競技中にアンタが俺の彼女をナンパしてギャラリーがザワついてた時に俺はしっかりそれを見ながら弓を引いていたけど··
···それが何か？
(だがその時、黒木君はかなり動揺して集中出来ていなかった！)
っ！！！！
マ···っ、マジ？！
ってか、階中してなかった？！
まぁ···、たまたまね
た、たまたまって···
(そんな状況で階中させられる人間なんてこの世にいんの？！··何なんだこいつマジで信じらんねえっ)
(逆に怖すぎ～··)
つーか、アンタは今日此処に何しに来たんだよ？ナンパしたいだけなら武道館の外でやってくれる？
····あ～
はいはい、分かりましたよっ
以後気をつけまーす
····ﾎｯ
········
····因みに七海ちゃん
っっっ？！
君の彼氏君は、本当に君の事が好きなの？
····っ？！
····は？
君の彼氏君、君がナンパされてるのを冷静に見つめながら階中させるような冷徹な人間みたいだからさぁ
っっ！！！
っっ！！！！！
この先、いつか冷たく捨てられなきゃいいけどねぇ～っ
····おいっ！
ふざけんなよ····っ！！！
まぁ、そうなったらいつでも俺のとこにおいでよ！
って事で、さいなら～っ
っっ！！！！
お、おいっ！！！
··········
····くっ
(何てヤツだよ···っ！)
今のセリフはさすがの俺も許せなかった
ま、あんなヤツの言うことを
赤司さんが真に受けるとは思えないけど···
·············
············
(これは···)
(真に受けているな)
