(四)
文字数 211文字
「待て!」
福山は走りながら叫んだが、路地を抜けて大通りへ出て、人混みをぶつかりながら三人は走って行った。福山も人とぶつかりながら追いかけた。
三人は交差点にさしかかった。信号は赤であった。近田は横切る車を上手くタイミングを合わせてすり抜けて横断歩道を渡った。もう一人のガタイのいい男もそれにならって横断歩道を渡っていった。アロハシャツの男はタイミングを合わせるのに失敗し、車にぶつかりそうになって、立ち止まった。
(続く)
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