(二)-5
文字数 214文字
二人が遊園地に入ると、高野は先ほど見せた笑顔を再び見せて、左右を見回しながら「おぉ」と嘆息を周囲に振りまきまくっていた。
「どこ行こうか」
園子が言うと、高野は「遊園地といったら、やっぱりジェットコースターだよね」と言って、再び園子の手を取って引っ張ろうとした。
園子は「ちょっと待って」と逆に高野に掴まれている手でその袖口を引っ張り、もう一方の手で大きなループの構造物の手前にそびえ立っているアトラクションを指さした。
(続く)
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