黒かづきちゃんと白かづきちゃん

文字数 1,437文字

 皆さん、こんにちは。
 久しぶりの日記更新です。
 特に何もないんですが、創作活動が足踏みしてるので、なんとなく近況報告的な。

 先日ようやく「水獣の謡」の加筆改稿を終えました。完結させるのは無理なんじゃないかと本気で心配してましたが、出来映えはともかく終わってホッとしてます。
 何度も書き直しすぎて全体の流れがどうなったのか、作者の自分すら把握し切れてません。少し時間を置いて読み返そうと思ってます。

 今は何をしてるかと言うと、相変わらず混沌譚を書いてます。
 新作のプロット練ってるんですけど、風呂敷を広げすぎている不安が……。大国の思惑によって生み出された紛争地帯と武器密輸を絡めて書こうとしてるんですが、そんなもん私に書き切れるのか? そもそも何文字になるんだよ……っていうね。
 権力とかお金とか、個人的な野心を動機にしてる登場人物を書こうとするんですが、ストーリーやら人間関係やら考えてるうちに、どうしてもその人物の行動原理に何らかの信念を与えたくなってしまい、みな似たようなキャラになってしまうというのが目下の悩みです。
 こいつ周りから腹黒と思われてたけど、本当はこういう意図を持ってこんなことしてたんだよってゆーのを考えたくて仕方ないんですね。結果的に全員が信念に身を投じる暑苦しいキャラになり果ててしまう……。どうしても、そーゆー暑苦しいのの方がキャラも人間関係も書きやすいんだよなー私の場合。

 こんな壮大なプロットを練っているので(作品が壮大になるとは言ってない)、暫く作品の更新は止まってしまうなー、それもやだなーと考えて、「蝋色の花」の章外と第二章を書き上げようとしてたんですが、これがまた……。
 この話を思いついたときの自分と、書いていたときの自分の首を絞めたい。
 どうしてこんな胸くそ悪い暗い話を書こうとしたのか、あの時の私はなにか暗黒面に堕ちていたのか……ワカラナイ。
 創作をするときの自分の中に白かづきちゃんと黒かづきちゃんがいるとして、この二人のバランスを理性で巧くコントロールしないと大変なことになるな……とゆーことに気付きました。
 「蝋色の花」を書いていたとき、黒かづきパワー全開だったんでしょうね。
 黒かづきちゃんが優勢になった理由は分かっていて、「マラデータ王国篇」が後半けっこうエグかったんで、その勢いが止まらなかったんです。勢いに乗って本篇の主人公たちを叩き落とそうとしてたんですが、その前に「蝋色の花」を書き始め、黒かづきちゃんの力が衰えて白かづきちゃんが優勢になったところで新作のプロットを練っています。
 あの勢いのまま新作プロット作らなくて良かったあ! と心底思ってますね、今。

 私の頭の中には百パーセント黒かづきちゃんの繰り広げる妄想があるんですが、それをそのまま作品にしてはいけないんだな、と実感しました。それは黒すぎるからでなく、性癖一辺倒で書いても面白い作品にはならないっていう意味で。(いや私の作品が面白いかどうかは置いておいて)
 いつも自分の作品はただの性癖垂れ流しだと思ってはいるんですが、やはりどこかで作品を客観的に眺める理性は必要だなーと猛省。でもあの時は黒かづきちゃんのパワーに引き摺られて、難しかったんだよなあ。
 「蝋色の花」の第二章をとっとと書き上げて、牛歩連載を続けているあいだに新作プロットを練ろうと目論んでたんですが、この調子だと作品の更新は暫く無理そう……。まあ仕方ありません。

二〇二一年六月二十日
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