第1話

文字数 888文字

 「病棟主催の歓迎会があるのですが、よかったら来ませんか?」
 新型コロナウイルス感染が広がるはるか昔の2017年8月のある日、院内の異動で新しく病棟に配属された看護師さんの歓迎会に誘われた。
 もともと宴会は大好きな自分は、院内の部署からの誘いがあれば積極的に飲み会に参加することにしている。
 「ただし場所は、先生には似合わない所ですけれど…。」
 自分は余程、居酒屋の飲兵衛親爺(のんべえおやじ)の印象が強いのだろうか? 歓迎会の会場は、(山形県)酒田市にある某 cafe だった。
 小洒落(こじゃれ)たカフェの店内は若い女性で(あふ)れ返っていた。
 「乾杯~~!!」とともに2時間飲み放題の開宴。自分では絶対に注文しないだろうバジルチキンなんぞを初めて食べた。
 飲み物は生ビールを中ジョッキで2杯、その後ジンビームというウイスキーをストレートで1杯、そろそろエンジンが掛かってきた。
 ところがメニューに漢字の飲み物がない。見慣れた日本酒、焼酎の文字が見当たらない。皆、カタカナばかりだ。
 以下に飲んだ物と感想、所感を述べる。
 カシスオレンジ(←ただのオレンジジュース)、ストロベリーソーダ(←これ、お酒?)、モーツアルトミントミルク(←チョコレートミントの味がして甘い歯磨き粉みたいだ)、カシスマジック(←フルーツポンチの味)、ヨーグルトパイン(←普通のヨーグルト)、そして最後にトマトトマト(←何だ、こりゃ? 薄めたトマトジュース)
 結局、飲んだ割には酔わなかった。
 宴会は楽しかった。気が付いたことは、カタカナの飲み物では「酒を酌み交わす」ことがないことと、カタカナの飲み物が若い人達に人気があり支持されていること。感じたことは、確実に「時代は変わっていく」ということだった。

 さて写真は、飲み慣れた地元産の焼酎水割りの梅干入りだ。

 梅干は濁るので潰さない。そして、次の一杯のグラスに順次移していく。こうすると梅干の数で何杯飲んだかがすぐに分かり、励みになっていい。
 1、2、3、4杯…。
 飲み過ぎだ!!

 んだんだ!
(2017年11月)*一刻も早く新型コロナウイルス感染が終息し、皆と「乾杯!」したい。んだ!
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