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文字数 372文字



毎日忙しいと
忘れがちになる
安心とか安全は
誰かが作り出した事
昨日の晩大きな地震があった
僕はただ震えてた
酒を飲み出してたのに
父は作業着羽織って
何も言わずに家を出た
その姿の意味を
子どもの僕は知らずにいた
怖いのに置いていかれた
そんな気持ちでさえいた
母は構わずに
ライフラインを確認して
最大限の笑顔で
びっくりしたねと笑った
母だけが親なのかと
本気で思いながら
眠りについた
次の揺れが来ないようにと
願いながら眠りについた
そのあと母はきっと眠れずに
父の無事を願いながら
僕を生かすことだけに
考えをめぐらし
父のためにおむすびを用意する
そんな2人の心の中では
もちろん1番は家族があるけど
仕事の向こうに誰かの命を
感じて生きてる人たちには
そんな勘違いの眼差しを
何処かで突き刺さらないようにと
今では願うばかり
埃まみれ汗まみれ
そんな中で這いつくばって
安心や安全を
今日もありがとう

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