第０４２話：ジェライド官長とヴェスター！移動大陸 "牢獄島" の全貌！！
文字数 5,039文字
えっ、端からそのつもりなんだけどなあ。
細目を怒らせると割と怖いんだぞ。
お前もそんな顔するなんて……
さっさと持ち場に戻れ。悪いけど
こっちはもうヴァルを救う
手立ては考えてるんだ。
シルドラはネックレスを持ってるんだな。
何でさっさと渡さないんだ？
何しろ、そのネックレスがヴァルを救う
代物だからだ。処刑しないでも純真無垢な
彼になら力になってくれると信じた。
開かさせないとダメなんだ。
先には進めない……
シルドラ、１つ良いか？
一刻の
ただ、お前には時間を与えてやる。
もし、シルドラが自分の手でヴァルを
救えると思うならやってみろ。ただ、
制限時間を設けさせて貰う。
その代わり過ぎた際は……
本気で行かせて貰う。言って置くぞ。
フランバージュはレブロン含め全員で６人。
突破しない限り、処刑を止めるのは
無理な話。それでも立ち向かえるのか？
だって、僕には心強い味方が沢山いるもん。
それに、アレドシア様って……
もしかしたら、その黒いマスクの下に
何か隠されているような気がしちゃってー。
あっ。気分悪くしないで下さいね。
僕の勘違いだと思うので！
そうか。その言葉覚えて置くからな。
ブロス、切り上げるぞ。
またいつか会おうな！！！
２人によるシルドラの尋問タイムは、
忍者の里の長ブルーノの手により、
何とか阻止する事に成功。
そして、フェルマータ城にて
いつか来るフランバージュとの最終決戦に決意を固めた。
相手に頑張りましたね。立ち向かう強さと、
何事も動じない姿。その勇気はきっと
ヴァルさんに伝わる筈です。
堂々としてたぞ。男を見せたな！
ヴァンウッドへと向かいましょう。
お世話になった皆様にお別れは
告げましたか？
アレドシア様の一件があったから
きちんとお別れしてなかったな……
貰っても良いですか？
怪我は無いか？
何とかなりましたよっ！ 遅くなって
すみません。お別れを言いに来ました。
シルドラ達ともお別れなんだな。
やっぱり寂しいな……
そして、リタさんも色々お世話に
なりました。皆さんの愛が詰まった
ホットソープに来られて
本当に楽しかったです。
次はきっとパワーアップした
ヴァリングスを見せてあげる。
復興の手助けをして貰える
事になったからな。
温泉好きの御三方が揃ってますし
きっと元のヴァリングスに戻る日も
近いですよ。またその時は呼んで下さいね！
冒険の無事を願っています。
草葉の陰から見守っていますね。
僕まだ死んでません。縁起が悪いですよ。
言葉の綾と言う物だ。許してくれ。
気にしないで下さいっ。エディールさんも
ブランザさんに協力してあげて下さい。
ここの従業員は全員優しいから
力になってくれます！
冒険のご無事を祈ってますね。
じゃあ、皆さんまた！！！
最高の仲間と冒険を楽しんで来い。
土産話いつか聞かせてくれ。
振り返りながら、ヴァリングスでお世話になった
皆に大きく手を振り「ありがとう」と感謝の意を
込めて、ブルーノとミルフ達が待つ
正門へと向かう――。
場所は変わり、ここは
ラズリアポートから
ヴェスターを乗せた小型潜水艦は
潜水を繰り返しながら移動し、大陸の真下に
当たる位置にある潜水艦収納スペースに浮上していく。
小型潜水艦を停泊させている
スペースなのか。
色んな武器が詰まった箱が置いてあるけど
気にしないでね。もちろん火気厳禁よ。
それこそ機関に目を付けられるぞ。
ジェライド官長が取り寄せたモノだからね。
何にも言われてないんだろ？
何にも聞かされてないけど……
男のマロンって言ってたもん！！
ちなみにマロンって言うのは栗の事。
また食べ物の話？
早く官長にお土産渡さないと！！
どんな奴かも知らないし……
食べ物について色々話せば、きちんと
向き合ってくれる優しい官長よ。
ヤバい奴も居るんだな。
別れていてね、島の東西南北に収容施設が
あるんだ。その全てを管理しているのが
中央に建てられている監視塔。その建物に
この大陸を動かしている獄長がいる。
お前等でも怖いのか？
今言った官長より上の存在よ。怒らせたら
即有罪、死刑免れないわ。
ヴェスターさんが彼にお世話になる事は
絶対にないからね。ボクが保証するよっ。
その獄長のお世話になった奴っているのか？
その関係者とさっきまで一緒に居たもんね。
シルドラ君の両親がそうでね……
だけど、詳しい事は全く
知らされてないんだ。
置かれていたジェライド官長の趣味で集めた武器箱。
この牢獄島に置ける最高階級で尚且つ
ここを動かしている獄長の存在。
少しずつ内部の仕組みが分かった所で
ヴェスターは２人に連れられ、石で出来た
壁と壁の間に飾られている青色の
階段を昇り、中へ入る事が出来る正門前へとやって来た。
外に出られたぞ。どういう事だ？
えっとねー、牢獄島は
普段潜水を繰り返して、移動しているから
その際の島内は四方八方にバリアブロックを
張り巡らせて、最新の技術で
闇夜を演出しているんだー。
常に何処の位置に居るか分からない
状態を作る事が出来る島ね。
そ、そうなのか……。
いよいよ中へ入るんだろ。確かに
見た所、難攻不落の牢獄島のようだな。
プリズジェイドへようこそ。さぁ、あそこの
門前にある魔法陣の中に入ってくれる？
看守シルヴィの指示通りに門前に
大きく描かれている魔法陣の中に入り、彼の身体を
包み込むように線状の謎の光で罪状確認、そして
生体確認と監視塔に登録される犯罪者の
データが送られて行く――。
近くにあるモニターで登録された事を
今１度確認するカリエラ。
さあ、扉が開くよ。少し離れて。
この世界で稀少価値があるレスランって言う
鉱石で出来てるんだよ。どんなに攻撃しても
ビクともしないんだ。凄いでしょ？
肩書きは間違って無いって言う事か……
まあー、内部を見れば更に逃亡を
難しい事が明らかになるんだけどね。
付いて来てくれる？
そこには東西南北に建てられている各収容施設、
そして中央にある監視塔へと掛けられている
それぞれ名前がある４つの橋が存在する。
それを見張台の上から監視する牢獄警備隊の姿も確認――。
脱獄されないようにと、
獄長の提案により、各配置も抜かりなく徹底的。
まさしく難攻不落の牢獄島の存在を示した。
ちなみに今から通るのはラトゥール橋。
これを渡らないと中央監視塔に
行けないんだ。
壁をよじ登って逃げられないように電気を
流している鉄線があるのよ。喰らったら
即座に
難しいけどね。変な考えをしない方が
身の為。分かったかしら？
絶対に逃げないよ！！
じゃないと、此処に来た意味が無いからな。
あそこ見て。ジェライド官長がいる！！！
早く合流しないとね。
何か聞いちゃおうっと！
闇夜で、不気味な雰囲気を漂わせ
暗い通路を通過し橋を渡り、話し込んでいる
ジェライド官長と見慣れない赤髪の女性の元へ出向き
ヴェスターの連行を報告し始める。
連行完了致しました。
ご苦労だ。朝方から眠かったろうに
急な指令を下して済まなかったな。
疲れただろ？
あっ、もし良かったらお土産買って来たんで
食べて下さい。官長の好きな甘いモノだよ！
お前が買って来るのはいつも美味なんだ。
少しお裾分けしてやるぜ。
後で皿に乗せて部屋に置いて
置くから食べてくれ。
居るのがヴェスターだな。返事をしてくれ。
ホットソープでヴァリングスの崩壊を
目論み、ヒートリンスの社長を俺の手で殺し
ルミナを自殺に追い込んだ。
罪状は重い筈だろ？
こうやって自分が犯した罪と
向き合ってるからな。
東の収容施設でオレとシルヴィ、カリエラが
面倒見てやろう。お前も安心だろ？
と言う事は、ボク達まだ
ヴェスターさんと関わって良いんだよね？
良かったじゃん。もしかしたら本当に
近いうちにこの牢獄島から出られるかもね。
改めて、それまで宜しくね。
じゃあ、付いてきてー。
こっちだよ！！
東にある収容施設で監禁される事が決定。
ジェライド官長の目は確か。彼の権限により
シルヴィとカリエラが続投で面倒を見る事になった。
あら。珍しい顔付きじゃん。
ジェライドもそんな顔をするんだな。
リンクリングを
ちょっと気になるな……
ヴェスターの交友記録を調べて貰ってる。
結果は近いうちに……
ヴェスターさんのリンクリングを
調べ終わったんですけど、その結果に獄長が
ご立腹のようです。
報告御苦労。どうしたんだ？
結果に何か問題でも発覚したのか？
彼の交友記録はただ１人。名前は
シルドラ＝ロッド。貴方様なら分かる筈……
ま、まさか……
一番死刑が免れないクルディーとプリメラ。
奴の名もロッドだ。と言う事は息子か！！
仲良くしながら見張れ。良いか？
これ以上獄長を怒らせない方が良いぞ。
私は一旦監視塔へ戻る。
帽子を身に着けていない事から、
牢獄島の人間では無いのは明らか。１つ言える事は
ジェライド官長や獄長と親しい仲であるのは間違いない。
ヴェスターが牢獄島に到着した事で
物語は大きく動き出す……
第０４３話へ続く――。
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