22話② 【レア】佐々木さんのルーツ、滋賀県の「沙沙貴神社」

文字数 1,183文字

佐々木姓じゃないからといって、

ここにルーツがないわけじゃないというのはわかりました。

でも、てめえがここをルーツの一つといった理由はわかんねえままだな。

根拠はちゃんとあるで。

というのもじゃな、ここの神紋は「四ツ目結」なんじゃよ。

神紋?
四ツ目結?

神紋いうのは、神社にある家紋みたいなもんじゃ。

で、四ツ目結いうのは、このことよ!

どこかで見たことありますね。
ああっ、てめえの家紋が似たようなものじゃなかったか!?

おう、そのとおり。

これが今岡家の家紋じゃな。

でも、これは斜めになっていますね。
それに丸で囲ってあるな。

おう。

通常の四ツ目結は「平四ツ目結」ともいって、これがベースになっとるんじゃ。

で、これを斜めにしとるんが「隅立て四ツ目結」

これを丸で囲んどるんが「丸に隅立て四ツ目結」ということになる。

それでルーツってことですか……。
たまたま似たような家紋を使ったってことじゃねえのか……?

その可能性もなくはないがな(笑)

なんせうちは家系図があるような御大層な家系じゃないけえのう。

おいっ!
とはいえ、まったく確証がないわけでもないんじゃ。
どういうことだ?

まずこのことを知っておいてほしいんじゃが、

今岡姓は「一見、ふつうそうに見えて、意外と数が少ない名字」なんじゃ。

たしかに言われてみればなかなかいませんね。

そうだな。

有名人でもあまりいねえ名字だな。

一番有名なんで、元阪神の今岡選手ぐらいかのう。

野球界でもこのひとぐらいしかおらん名字なわけなんじゃ。

野球界ってめずらしい名字がポロポロいるのにな(笑)

で、その意外といない今岡姓なんじゃが、

一部地域には意外と多くみられるんよ。

どこなんだ?

山陰の方じゃな。

山陰?


中国地方の北部、鳥取や島根がそうじゃな。
てめえは広島出身だったよな?

ああ。

ただし曾祖父の代は広島の山間部、

山陰にわりと近いところじゃったとも聞いとるんじゃ。

ほう、ちょっとつながったな。


で、山陰には昔、尼子家いう豪族がおったんじゃ。
尼子?

漫画家に尼子騒兵衛って方がいましたよね?

それと同じ姓ですか?

『忍たま乱太郎』の作者じゃな。

あの人は尼崎出身で、そのペンネームにしたんであって、

尼子家とはなんの関係もない。

よく知ってんなぁ……。
勉強したけえな。
なんの勉強してるんですか……。

いろいろ(笑)

ま、尼子氏は「謀将」として知られた尼子経久が有名じゃな。

これも「信長の野望」とかで出てくる大名家じゃけえ、

戦国時代をモチーフにしたゲームが好きな人なら

知っとってもおかしくはないかのう。

で、その尼子家がどうしたんですか?

実はこの尼子家はさっき言うた京極家の分家筋にあたってな。

家紋も同じ「四ツ目結」紋を使うとるんじゃ。

なので、うちの家紋と同じ、また発祥の地も山陰で同じということから、

おそらくは今岡家の祖はもともと尼子家の家臣筋であったのだろう

ということが推察されるいうわけなんじゃ。


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登場人物紹介

今岡英二(天使)


いまや「小説のキャラよりキャラが立っている」でおなじみの、同コラボノベルの作者。

行動力の化け物。

昔バンド活動をやっていたときは音楽漬けの生活をしていたが、

作家/ライターの生活に移ってからは本漬けの日々を送っている。

そのわりには動き回ることを止めないのはなぜなのか。

目下のところ、それは謎である。


「物書きが自分の足で情報を探さんようになったらおしまいじゃ(笑)」とは本人の弁。


今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、根が優しく義理堅い人情派。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、だからといって他の野球ファンを貶めることはない。野球好きに貴賎はないというのが信条。


「三食食えて野球が見られる。これ以上の幸せがあろうか……。あとはこれでまたカープが優勝してくれりゃあ、言うことなしじゃ……」とは作者のコメント。


今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなものまで見るんだ!」「ふつうそんなところなんか行きませんよ!」とキャラにつっこまれても、「勉強のためじゃけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。


ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。


武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。


石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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