疑問を呈する者ダビデ
文字数 1,917文字
※解釈は色々あるが、カナン征服の第一歩として『敵はお前たちが信仰する神を恐れている。心おきなく攻め落とせ』というメッセージの意味があったとも言われている。
(ヨシュア記3章1-3節)
※つかさ:中間管理職のこと。当時のイスラエル人には千人、百人、五十人、十人ごとにつかさがおり、民の間で問題が起きた時はまず十人の長に相談し、解決できなければ順に五十人、百人……と登っていって最終的にリーダーのモーセ(この時点ではヨシュア)が裁決する決まりだった。
このシステムを作る前は数万人とも数十万人とも言われる民(聖書の記述では男だけで六十万人)の困り事をモーセひとりで捌いていた。戦士ダビデより預言者モーセの方がよほど人間やめている。
※契約の箱:モーセが神から十戒(イスラエル人が守るべき十の決まりごと)を授けられた時、それを刻んだ板を入れるために作られた箱。一般人は近づいてもいけないすごく神聖なアイテム。触ると死ぬ。
※2レビ人:レビ族の人々。聖職者を専門とした一族で、祭司はみんなレビ人だった。
(ヨシュア記3章14-17節)
エジプトで奴隷になっていたイスラエル人はモーセに連れられて脱出しました。それからカナンに至るまでに多くの戦いを経験し戦闘民族と化した……のですが、旅が長すぎてヨシュアとカレブ以外みんな死んでしまい、エリコ攻略時には実戦経験の少ない兵士ばかりだったようです。
それでもエリコ攻略に参加した兵士はなんと四万人。当時のエリコの戦力はよく分かりませんが、現在の人口ですら二万三千人なのを考えると圧倒的だったのは確実でしょう。そんなんが川を割って進軍してきたら、そら誰も勝てるとは思いませんよね……。