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文字数 266文字



心地が揺れる
波風が立つから
そんなに急いで
過ごしたいわけじゃないけど
凪ばかりの日々を
どうしても人は
過ごせないらしい
心地が揺れる
変化を欲するとき
若さというメダルを
注ぎ込みながら
昼も夜も駆け抜け
僕らはできてる
鮮やかに見えるモノに
奪われる目も心も
焼き付けられた光に
焦りながら
心地が揺れる
大人になる時
あと少しで手が届くと
幻を抱きながら
誰かが遺した足跡を
追いかける日々
心地が揺れる
残された時間を指折数えて
光にかざした
影をなぞりながら
何かの一部でしかない事を
僕らは初めて気づく
心地が揺れた
弾けて消えた
僕らは僕らでしかないけど
ゼロではない確かな存在
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