第54話
文字数 1,202文字
神聖剣で横薙ぎに斬る!
それを、クシナ皇帝は、苦も無く俺の脇に回り込んで躱した。
俺は今度は神聖剣を、袈裟斬りに振る。
クシナ皇帝は、その剣も寸でのところで後ろへ飛んで躱し、右足を少し前に送り、大きく横薙ぎをした。俺は斬功狼の斬撃を、神聖剣なら大丈夫だと思い。
受け止めた……。
カキ―ーーン!
派手に火花が辺りに散った。
俺は神聖剣の刃を見た。
……やっぱり、神聖剣は無事だった。
刃毀れ一つもしていない。
何でも斬れる刀の斬功狼は、グレード・シャインライン国の国宝は斬れなかったんだ。
「ふん! よくぞ我が斬撃を受け止めた!」
クシナ皇帝が後ろに一歩右足を引いて、それから、右足を前に踏み込むと同時に、目にも止まらない速さで、突進してきた。
俺にはそのスピードが速すぎた。
「超強化補助魔法! ダブルフルスロットル!」
後ろにいる猪野間が、間髪入れずに強力な補助魔法を俺に唱えた。
凄まじい緑色の光に包まれた俺の身体能力が、爆発的に上昇する。
俺は左にクルリと回り、斬功狼の斬撃を寸でのところで躱し続けた。
クシナ皇帝の体当たりを、右へ跳躍して大きく避けると、そのままの態勢で、神聖剣を右から斜め上に構えた。
「これで終わりだーー! 鋼雲剣!!」
爆速の光と共にクシナ皇帝の肩とパネル式の床を光の束が貫通する。床に穴が空いて、破裂した。ズシンと俺たちは、下方へと落下する。
落下中。
クシナ皇帝が肩を抑えて、俺の胸脇に向かって斬功狼を振るう。
俺はすぐさま神聖剣でそれを撃ち払った。
地面はまだ先だ!
このまま落ちながら、決着をつけてみせる!
俺は神聖剣を、深く構えてからの幾つもの斬撃を繰り出す。
クシナ皇帝も斬功狼を、深く構えてから迎え撃ってきた。
互いの剣が、空中で激しい火花を散らす。
今度は、大振りの剣で、クシナ皇帝を薙ぎ払うが。けれど、クシナ皇帝もそれを躱し、猛スピードの瞬間的な突きを放った。俺は即座に、右のポケットから髑髏のナイフを取出し、それを防ごうとした。だが、斬功狼の威力に粉々になってしまった。
慌てて寸でのところで突きを躱すも、右側に態勢が崩れ、懐に隙が生じた。
「隙あり!!」
クシナ皇帝の上段から、折り返しての下段の斬撃が俺を襲った。
俺は必死に身体を更に右に捻り……。
「くらえ!!」
鋼雲剣を空中で放つ。
光の束が、爆速に一直線に進む。
クシナ皇帝は避けるが、僅かの差で右足と右腕、そして、胸の右側に光の束が直撃した。
ドンっと鈍い音と共に、クシナ皇帝の漆黒の鎧が四方へと弾けた。
そのままクシナ皇帝の身体は、下へと落ちていった。
ズシンと音がした。
俺は地面に着地すると、落ちたクシナ皇帝の方へ走ると、漆黒の鎧は見る影もない。だが、クシナ皇帝は無事だった。
こちらに平手を振り……。
「良い戦いであったぞ……見事だ……」
「はあ、はあ、さすがにきつかったぜ!」
それを、クシナ皇帝は、苦も無く俺の脇に回り込んで躱した。
俺は今度は神聖剣を、袈裟斬りに振る。
クシナ皇帝は、その剣も寸でのところで後ろへ飛んで躱し、右足を少し前に送り、大きく横薙ぎをした。俺は斬功狼の斬撃を、神聖剣なら大丈夫だと思い。
受け止めた……。
カキ―ーーン!
派手に火花が辺りに散った。
俺は神聖剣の刃を見た。
……やっぱり、神聖剣は無事だった。
刃毀れ一つもしていない。
何でも斬れる刀の斬功狼は、グレード・シャインライン国の国宝は斬れなかったんだ。
「ふん! よくぞ我が斬撃を受け止めた!」
クシナ皇帝が後ろに一歩右足を引いて、それから、右足を前に踏み込むと同時に、目にも止まらない速さで、突進してきた。
俺にはそのスピードが速すぎた。
「超強化補助魔法! ダブルフルスロットル!」
後ろにいる猪野間が、間髪入れずに強力な補助魔法を俺に唱えた。
凄まじい緑色の光に包まれた俺の身体能力が、爆発的に上昇する。
俺は左にクルリと回り、斬功狼の斬撃を寸でのところで躱し続けた。
クシナ皇帝の体当たりを、右へ跳躍して大きく避けると、そのままの態勢で、神聖剣を右から斜め上に構えた。
「これで終わりだーー! 鋼雲剣!!」
爆速の光と共にクシナ皇帝の肩とパネル式の床を光の束が貫通する。床に穴が空いて、破裂した。ズシンと俺たちは、下方へと落下する。
落下中。
クシナ皇帝が肩を抑えて、俺の胸脇に向かって斬功狼を振るう。
俺はすぐさま神聖剣でそれを撃ち払った。
地面はまだ先だ!
このまま落ちながら、決着をつけてみせる!
俺は神聖剣を、深く構えてからの幾つもの斬撃を繰り出す。
クシナ皇帝も斬功狼を、深く構えてから迎え撃ってきた。
互いの剣が、空中で激しい火花を散らす。
今度は、大振りの剣で、クシナ皇帝を薙ぎ払うが。けれど、クシナ皇帝もそれを躱し、猛スピードの瞬間的な突きを放った。俺は即座に、右のポケットから髑髏のナイフを取出し、それを防ごうとした。だが、斬功狼の威力に粉々になってしまった。
慌てて寸でのところで突きを躱すも、右側に態勢が崩れ、懐に隙が生じた。
「隙あり!!」
クシナ皇帝の上段から、折り返しての下段の斬撃が俺を襲った。
俺は必死に身体を更に右に捻り……。
「くらえ!!」
鋼雲剣を空中で放つ。
光の束が、爆速に一直線に進む。
クシナ皇帝は避けるが、僅かの差で右足と右腕、そして、胸の右側に光の束が直撃した。
ドンっと鈍い音と共に、クシナ皇帝の漆黒の鎧が四方へと弾けた。
そのままクシナ皇帝の身体は、下へと落ちていった。
ズシンと音がした。
俺は地面に着地すると、落ちたクシナ皇帝の方へ走ると、漆黒の鎧は見る影もない。だが、クシナ皇帝は無事だった。
こちらに平手を振り……。
「良い戦いであったぞ……見事だ……」
「はあ、はあ、さすがにきつかったぜ!」