第5話 ここから始まった、”デヴシルメ”
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バルカン地域のキリスト教家庭から、十〜二十歳くらいの男子を徴用する制度をデヴシルメという。一応都市部、地方の技術者子弟、家を継ぐ長男は対象外にされていたらしい。十五世紀頃から始まり、十七世後半には立ち行かなくなっていた。
“スルタンの奴隷”は、スルタンに絶対服従であるという意味合いであり、それ以外で差別や行動の制限を受けることはありません。大宰相はデヴシルメ出身者が多く、つまり奴隷でも大宰相になれます。奴隷身分や宦官から高級官吏や地方長官に登用された方々もいました。