(二)―14

文字数 210文字

 戸手の拳銃を持つ腕はぷるぷると震えていた。対してボディーガードの背後からその後頭部に銃口を押し付けている高木の腕は、まったく震えていなかった。
「ほお、肝の据わった男だな、この状況で震えていないのか」
 拳銃を向けられた横尾が高木を見て言った。
「なるほど、使えそうな男だな」
「はい、元自衛官ですので」
 梶田が答えると「うるせえよ」と近田は梶田の方へ拳銃を向けた。
「あんたらは邪魔なんだよ。本庄組は近田組になるんだ」

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み