Curry du père 其の十五
文字数 789文字
「んっ……ん……」
角度を変えて、何度も繰り返される……とろけるような……甘いキス。
全身の力が抜けそうな感覚に陥ると、腰にまわった彼の腕に力が加わり、引き寄せられる。
そして心臓の音が聞こえそうなくらい身体を密着させると、彼は唇を離した。
「栄……慶……さん……」
「癒見」
「――!?」
「んっ」
彼は私の名前を呼ぶと、さらに深い口づけを交わし始める。
「んっんっ……」
こじ開ける様に舌が侵入し、口の中をかき回される。
彼の熱い舌が私の舌を絡め取り、強く吸われ、電流のようなものが全身を駆け巡る。
「ふっ……んんっっ」
くぐもった声が漏れてしまう。
恥ずかしくておかしくなりそうなのに、彼は何度も舌を絡ませ濡れた音を響かせる。
最後は余韻を味あわせるかのように、唾液の糸を引かせながら舌を引き抜いた。
「はっ……はっ……」
その光景を目にしながら、私は短い吐息を何度も吐く。
口から零れた唾液を、彼は人差し指の背で優しく拭ってくれる。
身体が凄く熱い。ドロドロに溶けてしまいそう……。
彼はそんな私の耳元に顔を近づけ、痺れるような低い声で囁いた。
「――――――じゃない」
「――っつ」
彼はニヤリと笑い、何事も無かったかのように本堂に入って扉を閉めた。
「~~~~っっ」
私はその場にペタリと座り込み、頬に手を当てる。
鏡で確認しなくても分かる。
今、私の顔はありえないくらい真っ赤だ。
「なん……なのよ……」
なんで……そんな思わせぶりな事……言っていくのよ……。
〝あ ま り 私 を 妬 か せ る ん じ ゃ な い〟
そんな事言われたら期待するじゃないっ。
そうよ。
今ならハッキリと分かる。
私は……
栄慶さんの事が好きなんだ。
角度を変えて、何度も繰り返される……とろけるような……甘いキス。
全身の力が抜けそうな感覚に陥ると、腰にまわった彼の腕に力が加わり、引き寄せられる。
そして心臓の音が聞こえそうなくらい身体を密着させると、彼は唇を離した。
「栄……慶……さん……」
「癒見」
「――!?」
「んっ」
彼は私の名前を呼ぶと、さらに深い口づけを交わし始める。
「んっんっ……」
こじ開ける様に舌が侵入し、口の中をかき回される。
彼の熱い舌が私の舌を絡め取り、強く吸われ、電流のようなものが全身を駆け巡る。
「ふっ……んんっっ」
くぐもった声が漏れてしまう。
恥ずかしくておかしくなりそうなのに、彼は何度も舌を絡ませ濡れた音を響かせる。
最後は余韻を味あわせるかのように、唾液の糸を引かせながら舌を引き抜いた。
「はっ……はっ……」
その光景を目にしながら、私は短い吐息を何度も吐く。
口から零れた唾液を、彼は人差し指の背で優しく拭ってくれる。
身体が凄く熱い。ドロドロに溶けてしまいそう……。
彼はそんな私の耳元に顔を近づけ、痺れるような低い声で囁いた。
「――――――じゃない」
「――っつ」
彼はニヤリと笑い、何事も無かったかのように本堂に入って扉を閉めた。
「~~~~っっ」
私はその場にペタリと座り込み、頬に手を当てる。
鏡で確認しなくても分かる。
今、私の顔はありえないくらい真っ赤だ。
「なん……なのよ……」
なんで……そんな思わせぶりな事……言っていくのよ……。
〝あ ま り 私 を 妬 か せ る ん じ ゃ な い〟
そんな事言われたら期待するじゃないっ。
そうよ。
今ならハッキリと分かる。
私は……
栄慶さんの事が好きなんだ。