奪われた処刑具

文字数 1,532文字

まだ根を上げぬかっ……!
ぐあうっ!
そのまま、大臣の寝室でソライユへの尋問──否、拷問は始まっていた。
(くうっ……ふ、不覚……)
自ら持ち込んだギロチン台の枠の中を仰向けに寝かされ、その両腕は背中に回して拘束板に通されている。
泣く子も黙る処刑執行官も、一皮むいてみれば実に目の保養なものじゃのう……。
たわわな両胸の、わずかばかりに覆っていた革の衣装をそこだけ剥かれ、取り外されたもう一枚の拘束版の穴に通された乳房は、それだけでは足りぬかというように根元を荒縄で縛られ、飛び出た肉の塔とされていた。
ふふっ……どうじゃ、ワシの施してやったデコレーションは?
……。
ソライユの乳房の頂上の、ピンク色の乳首に刺し通されたリング状のピアスが痛々しい。

大臣が根を上げぬかと憤るのは、脅されながらひとつずつ、肉の頂をピアスで貫通されてなお黒幕の名を吐かぬソライユの強情のことだ。
黙っておるのはもしかして、そいつをもっと増やして欲しいからか? 気に入ったのか。
ば……馬鹿を言え……。
(い……言うものか……猊下は……猊下はきっと私を助け出して下さる。それまでの辛抱……う、ぐ……うううっ)
やれやれ……そのように意地を張るのでは、しかたあるまい……
大臣が、乳首につけたのと同じリングピアスを指に挟んで見せつける。
(こ……これ以上……どこに……?)
その答えはすぐに分かった。大臣がソライユの両脚をグイと開いて、その間にしゃがみ込んだのだ。
(ま……まさか!)
ククッ、女の一番敏感な部分ならば、さしものお主でも屈するじゃろうて。
そう言いながら、股間を覆っていた極小面積の革ショーツをむしり取る。
クッ……や、やめろっ……!
おっほ、これは可愛らしい。毛も形良く整えて……。
大臣の目の前に現れたのは、ブロンドのヘアを少しだけ残してほとんど剃られたソライユの白い恥丘だった。

軽蔑し、憎む相手の下衆な視線。
(なんていやらしい目つき……見られてる場所がチリチリと灼かれるよう)
うむ、美しい……ヒョッヒョ。少女のような、絶品の肉筋じゃ!
歪みのない綺麗なピンクの縦筋が、太い指ですうっと撫ぜられる。
あっ……クッ……ん、んんっ……ああっ……く、くすぐったい……アッ!
なんじゃこの程度で。まさかお主、処女なのか? おお、そうじゃ……この初々しい肉づき、ちんまりと収まった行儀の良いヒダ……気品漂う匂い。
ハハッ……そうか、男を知らぬ体か!
だっ、黙れ……
ずにゅうっ!
アアッ! 指をっ……指を入れるなぁっ!
ホッホ……温かいのう、お前の中は。肌も火照って桜色に色づいて……うむ、なんとも艶めかしい。
んっ、クッ……や、やめろと言っているだろう!
にゅちいっ……ぐちゅくちぃっ!
アッ、アアンッ!
汗ばむ完璧なプロポーションの肢体が、拘束と凌辱から逃れようと無駄な努力にくねり、乱れた美しい金色の髪が紅潮した頬に貼りつく。
さて、かような極上の肉に風穴をこれ以上増やすのは忍びないが……
大臣がソライユの恥毛を掻き分ける。
んっ……ふっ……くうっ……ひ、人の体を……か、勝手に……クゥッ!
ん? 好きか、こういうのは?
すっ……好きなわけなど……
そうか? 濡れておるぞ、ククッ!
肉襞にぬるりと指を滑らされ、探り出される女の秘核。
(どうして……おぞましいだけなのに……あ、ああっ……つままれるとっ……ビリビリ……痺れ……てっ……)
くうっ……ア……アッ……!
ヒッヒッヒッ……ここは気持ち良くなるためのものじゃからのう。そんな場所を痛くはされたくなかろう?
冷たいピアスの針先が、熱く火照ったソライユの勃起に添えられる。
(さ、触られるだけでもこんなに刺激があるのに、針など刺されたら……)
白状せい、黒幕の正体を……!
ぐっ……
言えない。言えるわけがない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ソライユ・ペルソーヌ

王都にその人ありと名高き、美貌の女死刑執行長。
正義と公正を愛して腐敗を憎み、冤罪に陥れられた者たちの救済に奔走する。

闇の処刑人

『真夜中の断頭台』と呼ばれる腐敗貴族連続暗殺事件の犯人。
ソライユのもうひとつの顔。

枢機卿

若くして王都を治める権謀術数に長じた美男子。

国務大臣

腐敗貴族の親玉。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色