第8話
文字数 902文字
質問『日本のバーについて思う事はありますか?』
回答。
せっかく日本に住んでいるならバーでカクテルを飲んでみては如何でしょうか。お酒が飲めるのにバーでカクテルを飲んだことがないのは勿体ないです。かつて、世界のバー五大都市はニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、そして東京と言っていた人がいました。今やカクテル愛好家をはじめ、著名なバーテンダー達が全世界から日本各地のバーを訪れます。少なくとも日本のバーテンダーのようにバースプーンを巧みに操る国はないのが実情です。
日本初のバーは桜田門外の変が起こった時期の一八六〇年創業、横浜ホテルのバーだといわれています。日本初のカクテルは、グランドホテルのルイス・エッピンガー氏発案のバンブーだと言う人もいます。しかし正確には、元々あったバンブーカクテルを青竹のようにスッキリしたレシピにルイス・エッピンガー氏が改良した処方が世界に広まったのでしょう。ルイス・エッピンガー氏は日本にギブソンやミリオンダラーを紹介し、カクテル文化に多大な影響を与えた人物です。
日本人は職人気質な技術者が好きですよね。例えば『俺のラーメンを食え!』みたいな店にお客さんが集まる傾向があります。『分をわきまえる』というと身分を自覚するという意味らしいですが、江戸時代には、職分といって分際を尊重して踏み込まないという考えもあったそうです。武士でも職人の仕事の手順に口出ししない。大名でも遊郭のしきたりに従うのは当たり前の考えだったそうです。ただバーテンダーは職人でありサービスマンですから、百人の客に対応して、百通りのマティーニを提供できるのが良いバーテンダーだと思います。そういう意味では海外のバーテンダーのホスピタリティの高さは評価されるべきでしょう。日本でも昔から『バーテンダーは四つのレシピを持っていなくてはいけない。基本の処方、自分の処方、お客様の処方、流行の処方』といわれていました。画家のゴッホみたいに頑なに自分の世界を主張するだけで、バーテンダーの仕事は出来ないと思います。
是非今後は、日本人の生活様式の中にバーという世界が、もっともっと浸透してほしいものです。
回答。
せっかく日本に住んでいるならバーでカクテルを飲んでみては如何でしょうか。お酒が飲めるのにバーでカクテルを飲んだことがないのは勿体ないです。かつて、世界のバー五大都市はニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、そして東京と言っていた人がいました。今やカクテル愛好家をはじめ、著名なバーテンダー達が全世界から日本各地のバーを訪れます。少なくとも日本のバーテンダーのようにバースプーンを巧みに操る国はないのが実情です。
日本初のバーは桜田門外の変が起こった時期の一八六〇年創業、横浜ホテルのバーだといわれています。日本初のカクテルは、グランドホテルのルイス・エッピンガー氏発案のバンブーだと言う人もいます。しかし正確には、元々あったバンブーカクテルを青竹のようにスッキリしたレシピにルイス・エッピンガー氏が改良した処方が世界に広まったのでしょう。ルイス・エッピンガー氏は日本にギブソンやミリオンダラーを紹介し、カクテル文化に多大な影響を与えた人物です。
日本人は職人気質な技術者が好きですよね。例えば『俺のラーメンを食え!』みたいな店にお客さんが集まる傾向があります。『分をわきまえる』というと身分を自覚するという意味らしいですが、江戸時代には、職分といって分際を尊重して踏み込まないという考えもあったそうです。武士でも職人の仕事の手順に口出ししない。大名でも遊郭のしきたりに従うのは当たり前の考えだったそうです。ただバーテンダーは職人でありサービスマンですから、百人の客に対応して、百通りのマティーニを提供できるのが良いバーテンダーだと思います。そういう意味では海外のバーテンダーのホスピタリティの高さは評価されるべきでしょう。日本でも昔から『バーテンダーは四つのレシピを持っていなくてはいけない。基本の処方、自分の処方、お客様の処方、流行の処方』といわれていました。画家のゴッホみたいに頑なに自分の世界を主張するだけで、バーテンダーの仕事は出来ないと思います。
是非今後は、日本人の生活様式の中にバーという世界が、もっともっと浸透してほしいものです。