全焼,2022/1/25

文字数 622文字

 7時半に起床。以下のような夢を見ていた。
 祖母の遺品の中に手紙を見つける。A4かB5サイズの紙に縦書きされた文字は達筆というより単に下手な字で、差出人は祖母のピアノの先生だと母に教えられる。「先生なら、喜んであげてもよかったのにね。」内容は祖母の結婚に反対するものだった。その結婚の相手というのは他でもない母の父で、私の祖父だ。手紙は1枚目から本題に入っていて、前述の通りピアノの先生とは思えない汚い字で、祖父の悪口らしきものが書かれていた。
 書きぶりからして祖母には他に許婿のような男性がいたようなのだが、なにか事情があってその人ではなく祖父と結婚するのを、先生はひどく苦々しく思っているようだった。祖父は再婚だったから、後妻に入ることをよく思わなかったというだけかもしれない。俺は2枚目以降は読まずにおいた。

 オクチオニギリが家のそばまで来るようになった。タヌと仲良くできればいいが、望み薄。

 昨日の夜、駅前で火事があった。和菓子屋と、隣接する食堂、どちらも木造の建物だった二つともが全焼したという。食堂のほうには何度か立ち寄ってマグロ丼やフライ定食を食べた。
 さっき現場近くを通ったが、雨のせいもあるのだろう、一晩経った今も煤の匂いは強烈に残っていて、炭になった木材や、溶けた時計や机や布やその他原型のわからないものが、道路の反対にも散乱している。通りがかる人が思わず足を止めたところに、居酒屋のキャッチがいつもどおりに声をかけていた。
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