あとがき1 ルワンダ難民のその後

文字数 499文字

 その後のルワンダ難民の状況だが、ひたすら悪化の一途をたどる。
 タンザニア政府は安全保障の理由から1996年にベナコ・キャンプを閉鎖するとともにルワンダ難民をルワンダへと追放する強硬措置に出た。
 一方のザイールは追放する力もなく、ルワンダ難民キャンプは完全に軍事基地化し、これを抑えようとしたルワンダ新政府とルワンダ難民の間で戦争となる。

 これに乗じたザイール反政府勢力がザイールのモブツ政権打倒のために介入した結果、ザイールは全土が一気に内戦状態に陥る。
 
 その後は作中にもあるような紛争拡大の懸念が現実化し、大湖地域全体が戦争が拡大する。
 ルワンダとザイールが戦争状態になり、ルワンダ軍がザイールの首都キンシャサに侵入するという状況にまで陥る。
 その後、ザイールは推定数百万人の犠牲者とともに崩壊し、コンゴ民主共和国として生まれ変わる。

 この部分はいつか別の機会に書きたいと思うが、これは完全にルワンダ難民によって引き起こされた混乱で、ザイールは完全にとばっちりを受けた被害者だ。
 それだけ、数百万人ものルワンダ難民の存在は大きく、とてつもない悪影響をこの地域に与えたのだった。
        
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