(四)-6(了)

文字数 285文字

 そういうと迷彩服は暗闇に消えていった。
「あなたたちは?」
スペシャル()エアー()サービス()のロバート・コーンウェル中尉だ」
「SAS? イギリスの?」
「軍に拘束されているレオンスカヤ氏を救出にきた。我々は君たちの味方だ」
 男性は立ち上がった。周囲にいたと思われる隊員が二名やってきて、妹を担いで、斜面を進んで行った。
「彼女はまだ息はある。安心しろ」
 そう言われると、僕も安心したのだろう。ナイフで刺されたところが急に痛み出した。激痛だった。しかも刺された側の左肩が動かなかった。
 そして痛みは急に大きくなり、いや、むしろ激しくなった。そしてその直後、僕は意識を失った。

(了)
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